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初任給30万円報道と「心がざわつく」人々:隣の芝生は青く見える典型例

三井住友銀行の2026年入行者初任給30万円への引き上げのニュースが、ネット上で様々な議論を呼んでいます。「心がざわつく」という感情を吐露するコメントに注目してみました。

40代事務職の女性
「基本給26万。田舎の事務職の女にしてはもらっている方だと思いますが初任給30万と聞くと心がざわつきます」
このようなコメントが多く書き込まれています。

今日は、この初任給30万円ニュースとそのコメント欄に見られる反応を題材に、他人と比較することの無意味さ、自己責任論、そして「他人の芝生は青く見える」という心理現象について、やや辛辣に考えてみます。



初任給30万円報道のニュース

三井住友銀行の2026年入行者初任給30万円への引き上げのニュースは下記のとおりです。

三井住友銀行が、2026年4月に入行する大学新卒の初任給を30万円にすることが7日、分かった。現状の25万5千円から4万5千円引き上げる。少子高齢化や人手不足を背景に人材の争奪戦が激化しており、優秀な学生の確保につなげる狙い。

初任給引き上げは3年ぶりで、大卒の初任給が30万円台となるのは大手行では初めて。大学院修了も現状の28万円から2万円引き上げ、30万円とする。

新卒の引き上げに伴って入行数年以内の若手の賃金が見劣りしないよう、賃上げも実施する予定だ。

Yahoo News

このニュースを読んでどのような感じましたか? 
単なる情報として処理したのか、
なんの気にも止めずフーンと流したのか、
それとも自分と比較して、何かしらの感情が湧いてきましたか?


初任給30万円は「勝ち組」の象徴?

三井住友銀行のような大手企業が高額な初任給を提示することは、優秀な人材を確保するための戦略の一環なのでしょう。少子高齢化が進む現代において、優秀な若手人材は企業にとって喉から手が出るほど欲しいはずです。

高給を提示することで、優秀な学生たちに選ばれる企業になろうとしていることがミエミエです。当然のアクションです。

しかし、このニュースが一部の人々の心をざわつかせているのは、高額な初任給が「勝ち組」の象徴のように捉えられているからだろうと思います。

「自分はこんなに頑張っているのに、新卒でこんなにもらえるなんて…」という不公平感や嫉妬心が、コメント欄には多数書き込まれています。


Yahoo News コメントより


なぜ「心がざわつく」のか? 心理学的考察

「心がざわつく」という感情の裏には、様々な心理的要素が絡み合っていると考えてみます。

人との比較

ヒトは他人と比較することで自分の位置を測ろうとするものです。特に自分と似た年齢や職業を持つ人と比較する傾向があります。

今回のケースでは、同じように働く人々が、新卒というだけで自分よりも高額な給与を得ることに、不公平感を抱いています。

損失回避性

人は得をすることよりも損をすることを強く嫌います。自分が得られるはずだった利益(今回の場合は高額な初任給)を逃したと感じることで、損失感が生じて、心がざわつくのです。

これは「損失回避性」と呼ばれ、行動経済学の分野で研究対象となっている「プロスペクト理論」って呼ばれています。

プロスペクト理論


不快な感情

自分の努力や現状と、ニュースで知った他人の状況との間に矛盾を感じると、不快な感情が湧き出ます。不快な感情は協和や協調できない事から生じます。

これを解消しようとする心理が、コメント欄に書き込まれています。
「納得できない」とか、
「そんなことおかしい」とか、
「金融業界は間違っている」とか、
全くトンチンカンなコメントに繋がっています。


他人と比較することのナンセンス

そもそも、他人と比較すること自体がナンセンスですよ。育ってきた環境、能力、努力の方向性、運など、人生は様々な要因によって形作られています。他人の成功や境遇を見て、自分の価値を測ろうとすることほど無意味なことです。

コメント欄には「金融業界の給与が高いことが不思議」という意見も見られたが、業界ごとの給与水準は、その業界の特性や市場原理によって決まるんですよ。

ご自身が所属する低水準の業界を常識として、他業界が高いからといって、それを不当だと考えるのは短絡的なんですよ。というか無知すぎます。


自己責任論と努力の方向性

「自己責任」という言葉は、時に残酷な響きを持ちますが、人生において自分の選択や努力が大きな影響を与えることは否定できないと考えています。

今回のケースで言えば、高給を得られる業界や企業を目指すという選択肢もあったはずです。しかし、過去の選択を悔やむよりも、今後の努力の方向性を考えることの方が建設的でしょう。

重要なのは、他人と比較して心をざつかせるのではなく、自分が何をしたいのか、どうすれば目標を達成できるのかを真剣に考えることなのです。他人の芝生が青く見えるのは、自分の芝生の手入れを怠っているからですよ。


「隣の芝生は青く見える」という普遍的な心理

「隣の芝生は青く見える」というのは、古くからある普遍的な心理現象ですね。隣の家の庭が自分の庭よりも立派に見えたり、他人の生活が自分よりも充実しているように見えたりする。

これは、人間の認知の偏りによるもので、他人の良い面ばかりに目が行き、自分の状況の欠点ばかりに注目してしまうために起こる心理現象です。

今回のニュースに対する反応も、この心理現象の典型的な例と言えると思います。初任給30万円という数字だけを見て、自分の現状と比較し、不満や不公平感を抱いていますね。

しかし、その背後にある事情や個々の事情を考慮せずに、表面的に見える情報だけで判断するのは、あまりにも早計な気がしてなりません。


まとめ:自分自身の価値を見つめ直す

今回の記事では、好き勝手に書き込まれているコメント欄から、辛辣に批判的に書いちゃいました。

三井住友銀行の初任給引き上げのニュースを題材に、他人と比較することの無意味さ、自己責任論、「他人の芝生は青く見える」という心理現象について考えてみたかったので思考遊びが楽しかったです。

さて、重要なのは、他人と比較して心をざわつかせるのではなく、自分自身の価値を見つめ直すことなんです。

自分が何を大切にしているのか、
何に情熱を注げるのか、
どうすればより良い人生を送れるのか

を考えることの方が、よっぽど有意義ですよ。

他人の芝生を羨むのではなく、自分の芝生を丹精込めて育てていくことこそ、充実した人生を送るための唯一の方法なのだと思って、私は実践しています。

自分自身を見つめ直す方法

自分の価値を見直す対策として、自分軸を持つことをお勧めします。

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まこさん
フィリピン、セブ島のNPO法人DaredemoHeroへ寄付します。 私の人生に大きな転機となった団体で、里親支援を続けています。 子どもたちの大学卒業までの学費支援等、教育資金に活用させていただきます。 ホームページ→ https://daredemohero.com