年金:自分に最適な受給開始年齢は?
自分に最適な受給開始年齢は? とのタイトルで、2024年9月19日朝日新聞朝刊に掲載されていました。
年金について、今日は書いてみます。
朝日新聞の記事
この記事の内容は以下のとおりです。
• 年金の受給開始年齢を遅らせると、受取額が増える。
• 1か月遅らせると0.7%増加、1年で8.4%増加。
• 75歳まで繰り下げると、65歳開始に比べて約84%多く受け取れる。
• 繰り下げにより、年金受取額が増えると税金や社会保険料の影響がある。
• 年金受取額が少ない人ほど、繰り下げによるメリットが大きい。
• 65歳、70歳、75歳の受給開始年齢による年金額の変動と損益分岐年齢を比較。
• 年金の受給開始時期は個々の状況により最適なタイミングが異なる。
大体こんな内容です。
この新聞記事を読んで気に入ったところ
年金の元を取るための損益分岐点計算に、税金や社会保障料を無視して書かれているものが多いです。この朝日新聞記事は、しっかり踏み込んでくれているので、とても誠実で現実的です。
また、繰り下げて受給を選択して70歳、75歳で受け取るでデメリットも明記されていて、繰り下げ受給でたくさんもらえるぞ〜と、一方向からだけの内容になってないので好意的に読みました。
年金は所得です
年金は所得です。だから税金が課せられます。税法上の所得には10種類あって、年金は雑所得に分類され、所得税・復興特別所得税・住民税などが課せられます。
遺族年金、障害年金は課税されませんが、一般的に私たちが受け取る厚生老齢年金、基礎老齢年金には課税されます。企業からもらう年金、厚生年金基金、確定給付企業年金、企業型確定拠出年金も同じく雑所得として課税されます。
働くことで得られる給与所得、事業所得と一緒に雑所得は総合課税です。雑所得には仮想通貨の利益や為替利益も含まれます。思いの外、所得金額が多くなることがあります。総合課税は累進課税なので、所得が多くなればなるほど、税金や社会保障にたくさん持っていかれてしまいます。
もちろん控除はありますが、100%もらえるわけではないってことを知識として満でおく必要があります。なので手取り、つまり、税金、社会保障料を除いたお金がいくらなのかは、気にしておく方が良いでしょう。