行動しない人の心理についての考察
いろんな相談を受けることが多いのですが、
相談をしたことだけで満足している人たちがいます。
えっ?
良い成果を求めて相談してるんじゃないの? と思っていましたが、一定の割合で、そうではない人たちが存在しています。
今日の記事は、そんな相談だけして行動に移さない人たちの心理を考察してみます。
◇ ◇ ◇
相談者:まこさん、相談があります。
成果を出したいです。
どうしたらいいですか?
まこ:小さくコツコツ〇〇してみたらどう?
そうすると、〇〇な成果が出るよ。
相談者:それなら出来そうです。
早速取り掛かります
他にはないですか?
まこ:大きく◇◇な行動を起こしてみたら?
すると、大きな素晴らしい結果になるよ。
相談者:それは、すごい!
憧れます!
◇ ◇ ◇
<後日フォロー>
まこ:その後どうですか?
相談者:・・・
まこ:結果は出たの?
相談者:いえ、まだ、、、
まこ:そう、それで、どんな行動を起こしたの?
相談者:実は、、、
コツコツ小さな成果は、つまらないし、
大きな活動だと、再現性なさそうだし、
他にはないですか?
まこ:・・・
◇ ◇ ◇
私が彼にアドバイスしたことを表にまとめると下記の通りです。
小さな努力・行動は、簡単で、シンプルで、短時間で実行できます。だれにでも容易に行動することができる努力です。正しい行動をしたのだから、成果は出ます。しかし、小さな努力なので、小さな成果・結果となります。
一方、大きな努力・行動は、複雑で、難易度が高く、長い時間を要します。だれにでも実行に移すことはできないかもしれません。だからこそ、大きな努力・行動をしたのだから、大きな成果・結果となります。
◇ ◇ ◇
問題解決の方法は、多くのビジネス書に書いてあります。
単純に説明すると、あるべき姿(目標)に対して現状を正確に把握して、そのギャップに対して対策して、実行/行動をするだけです。
図にすると下記の通りです。
何百冊ものビジネス書で、問題解決についての本を読んできました。会社員として、そのスキルを実行していきました。全ての本は、この図に集約されます。
そして、結論、
やったか?
やらなかったか?
この2つに絞られます。
やったら成果が出て、
やらなかったら成果が出ない。
とてもシンプルです。
現状把握とか、
課題抽出とか、
プランニングとか、
how toとか、
KPIとか、
あんまり関係なくて
(本当はそれぞれ重要ですけどね)、
行動したか?
行動しなかったか?
この2択で
問題解決の説明がつく気がしています。
◇ ◇ ◇
さて、相談者との会話の続きに戻します。
相談者は、つまり、行動してなかったんです。
その心理を探ってみます。
どうも、相談者は私との会話では、建前で話しているようです。つまり、相談者には本音があるんです。
本音だから、声に出しては発言してくれません。たぶん、こんな感じじゃないかなって、想像して下記図表に書き出してみます。
◇ ◇ ◇
だいたいのこの手の相談者は、言い訳を探しています。自分が実行できなかった事で無能だと思われないように、最大限の努力して、自分以外を批判します。
この場合は、アドバイザーのまこさんを批判します。
上の図を説明します。
まこさんを主語にして、
まこさんは大きな成果のために、再現性のないアドバイスをしました。だから、実行しなかったんです。(つまり相談者は悪くないでしょと言いたい)
まこさんは小さな成果のために、意味ないことのプランを提案してきました。だから、実行しなかったんです。(つまり相談者は悪くないでしょと言いたい)
実際の相談者とまこさんとの会話の中では、大きな成果と小さな成果の境目に線がありますよね。
相談者は、中くらいの成果が出るプランニングを求めようと、さらにアドバイスを求めてきます。
相談した事実だけを残したくて会話をしていますが、成果を出そうなんて気は全くないんです。
単純化して会話形式で書きましたが、実際の面談では、のらりくらりで、会話も長くなりがちです。
とにかく、何を言っても、やらないし、そもそもやる気ないし、自分以外の人を批判することしか考えてない相談者は、早めに会話を切り上げたい気持ちになります。
仕方なく相談に乗ってますが、プランニングは自分でやるものですよ。こんな会話をしている相談者は、本人は言い逃れができて保身が保てたと満足そうですが、外資系企業において、成果が全てですよ。
言い訳野郎に、次のポジションは用意されません。
◇ ◇ ◇
先ほどの図で、大きな努力・行動をしているのに、小さな成果・結果しか出ないことに度々遭遇します。ありがちな事例でしょう。
この理由は2つあって、
理由1:効率が悪いから
理由2:そもそも大きな努力ではない
理由1の効率の悪さは、一般的な日本人の働き方です。ただ長時間労働をすれば成果が出ると考えている人です。
残業すれば働いた気になっている人は、とても時間効率が悪いですよ。だから小さい成果しか出ません。
理由2のそもそも大きな努力ではないって意味は、主観的に努力度を図るので、本人がものすごい努力をして実行したとしても、他者から見ると容易な作業だったりします。
つまり、容易な作業なのだから、小さい成果しか出なくて当然です。客観的に努力したかどうかは判断することができないけどね。
◇ ◇ ◇
次は、逆を考えてみます。
小さな努力・行動なのに、大きな成果・結果を得ること。これをみんなやりたいですよね。
しかし、そんな都合の良いことは、絶対にありません。もし、そんな甘い誘惑があるとすれば、すべて詐欺です。気をつけましょう。
行動をしない相談者が必ず求めてくるのがこれです。
相談者:
「ねえ、まこさん、もっと簡単に短時間で、とても素晴らしい成果を得る方法を教えてよ〜」
まこ:
「そんなものあるわけないよ。金融の世界では、”簡単に確実に儲かりますよ〜” と詐欺師が素人をカモにするのと同じです。ビジネスの世界でも同じです。努力もしないで、大きな成果が得られるわけはありません。」
しかし、さらに相談者は、
相談者:
「そんこと言ったって、まこさんは、簡単に短時間な作業で、大きな成果を得ていますよね。それを教えてくださいよ〜」
たしかに、まこさんの行動は、他者からみると、簡単に作業をこなしてしまうように見えるかもしれません。
しかし、これまでにとても多くの経験をして、膨大な時間をかけて自己啓発とスキルアップを毎日して生きた賜物なんです。それを、大きな努力・行動といいます。
なんの努力も行動もしない相談者が、百戦錬磨のベテランビジネススキルを瞬時に使いこなせるわけはありませんよね。
大リーガーの大谷選手が、毎日10分キャッチボールしたら、160Km/hのボールを投げれるよと言ったとしても、それまでに、ものすごい練習をしてきた事は容易に想像つくでしょう。
ビジネススキルも四六時中、思考トレーニングを繰り返しているんですよ。
◇ ◇ ◇
ということで、今日は、行動に移さない人の心理を考えてみました。
組織に属していた時は、しがらみがあるし、向上心のない人も、仕事したフリ、努力したフリをするのが会社です。
私も、相談したフリ、アドバイスしたフリをしていただけです。役割を演じただけなんです。いや、ちゃんと、熱意のある社員には、熱意のある面談をしましたよ。
メンター制度などで、仕事として面談するときは、相手を見て対応するのは、当然でしょう。
わたしは、個別契約したコーチングアドバイザーではありませんから。
今日の記事は思い出しながら書いてみました。
◇
現在は、仕事上、しかたなく付き合っていた、自己向上心のない人たちからの相談を受けることは、なくなりました。
一方、セカンドライフが始まった今でも、個人的に頼ってくれる人たちがいます。そのすべての相談者が向上心があり、努力をして、行動力があります。理想の形ですね。
ソーシャルインベスターとして、わずかでも、自分が持っているアドバンテージは、求められて、お役に立つのであればどんどん開示していこうと思っています。
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