チームコーチング for couple クライアントインタビュー #1
夫婦・カップル向けのチームコーチングのクライアントインタビュー第1弾。ようすけさん・あやさんカップルへの全3回のチームコーチングを提供しました。
チームコーチングモニターを受けようと思った背景について教えてください
あや:
もともとコーチングには興味がありました。一方的にレクチャーを受けるのではなく、対話を通じて最適解を探る、道を探るというところに興味があったんです。答えが一つではなく、自分たちで正解や最適な道を探すという体験をしてみたかったというのが、受けようと思った決め手です。
ようすけ:
僕は姉から紹介されました。10代後半から姉と話すときに、洋画の主人公がカウンセリングを受ける場面をよく見ていたんです。行き詰まったり、考えを整理したいときに、カウンセリングやコーチングで第三者に話すのがとても面白いと思っていました。日本ではそういうのがあまりないと思うのですが、友達じゃないからこそ引き出してもらえるポイントもあると思うんです。自分や相手の考えを俯瞰して見られる場で、お互いがより良い関係になるためのプラスアルファが得られたらいいなと思い、申し込みました。
――なぜ、今のタイミングで受けようと思いましたか?
あや:
一緒に暮らして1年くらい経ったときに、次のステップを考えるようになりました。1年以上一緒にいると、お互いを知っているつもりでも、実際には知らないことがいっぱいあって。どうやって相手のことをもっと知ればいいのか迷っていたときに、第三者の客観的な視点で見てくださる人がいる場で話をすることで、新しい発見があると思い、このタイミングだと思いました。
ようすけ:
次のステップに進むことを考えると、お互いの親や兄弟とも関わる機会が増えるので、2人だけの関係で良かったものが、そうはいかなくなるような状況になるだろうと思ったんです。お互いのことをもっと知り、問題や壁を乗り越える方法を見つける必要があると感じたので、このタイミングが良かったと思います。
――いろんなカップルに、フェーズの変わるタイミングで、おふたりのようにコーチングを受けてほしいと感じました。おふたりに「お互いのことをよりもっと知ってみたい」と思わせるものは、何なのでしょうか?
ようすけ:
実際、衝突があったことも大きな理由です。一緒に暮らすようになってから、意見の違いや行動のズレが増えました。その都度お互いに話し合ってはいましたが、今後もこうしたことは増えるだろうと思い、予防じゃないけど、今後のためにも話しておきたいと感じたのは1つのきっかけですね。
あや:
週末だけ一緒に過ごしていたときは、お互いの共通点や心地いいと感じる部分だけ見て楽しくいられる関係だったのが、一緒に暮らしてみると日常の中でのすれ違いや、感情的になってしまうことが増えたんです。それで、自分が見えている部分は相手のほんの一部に過ぎないということに、本当に生まれて初めてぐらいのレベルで気がついたので、もっと知りたいなって純粋に思ったんです。
3回のチームコーチングの中で印象的だった瞬間にはどんなものがありますか
あや:
ロールプレイが印象的でした。それまで自分の視点でしか物事を見ていなかったので、相手の行動に対しての理解が追いついていなかったんです。でも、ロールプレイで相手になりきってみると、自然と相手の気持ちに共感できるようになりました。
ようすけ:
僕は最初にやった「目をつぶって相手を感じる」や「未来のふたりをイメージする」セッションがすごく印象に残っていて。自分の想像力が開かれて、相手のことをもっと考えられるようになり、それがその後の対話にも役立ちました。
――ロールプレイも、本当にお互いがお互いになりきっていましたよね。
ようすけ:
うん。でも難しかったですね(笑)
――なるほど。難しかったとおっしゃいましたが、その体験についてもう少し聞かせてください。
ようすけ:
自分の意見が100%正しいと思って話していましたが、相手の立場になってみると余白が生まれて、他の視点が見えてきました。正解があるわけじゃないんだなと、すごく身に染みました。
――それを知っていることは、今後のふたりの関係にとって大きなリソースになりますね。余談ですが、夫婦・カップル関係について研究しているゴットマン博士によれば、カップル間で起こる問題の69%は、解決の難しい永続的な問題だと言われています(参考:『結婚生活を成功させる七つの原則』)。これは、性格やライフスタイルの根本的な違いに起因していてどちらにも正しさがあり、結論が出せない問題のことです。こうした問題に対しては、まさにおふたりがセッションで体験されたように、対話を通じてお互いの立場への理解を深めることで、ふたりにとっての納得解をその都度導き出していく必要があるんです。今の段階でチームコーチングを受けていただいたのは、今後のふたりの関係にも生かせる体験だったんじゃないかと思います。
3回のチームコーチングを受け終わって、日常にどんな変化や気づきが起きていますか
あや:
対立や価値観の違いに対する捉え方が変わりました。ロールスイッチの影響も大きいですが、対立そのものが問題ではなく、それをどう捉えてどう乗り越えるかが重要だと気づきました。対立は私だけの問題ではなく、ふたりの共通の課題なのだな、と。相手は敵ではなくて、ともに課題に取り組むパートナーとして見るようになり、以前より自分の考えを恐れずに伝えられるようになりました。
――恐れずに伝えられるって素晴らしいですね。その変化を感じてどんなことを感じますか?
あや:
前より自分の意見を言うように心がけていますが、それは相手がちゃんと聞いてくれるからです。私が何か言っても、それで相手が私のことを嫌いになるわけではないという前提があるので、自分も言いやすくなったんです。そんな相手の存在があってこそ伝えられるんだなと感じます。
――対立があってもそれで終わるわけじゃなく、乗り越えられる、対話できるふたりだという信頼感が高まっているのかなと感じました。ようすけさんはいかがですか。
ようすけ:
この3か月のセッションで、想像力が鍛えられました。相手に対してもそうですが、自分自身に対してもどうしたいのかを考えるようになりました。その結果、ただ我慢するのではなく、自分の気持ちや望みを言葉にして相手に伝えられるようになり、話しやすくなりました。
――個人でコーチングを受けて、自分のことをより深く知っていく体験もあると思いますが、ふたりでセッションを受けて相手も同じ体験をしているからこそ伝えられることもきっとあるのだろうと感じました。
ようすけ:
そうですね。お互いの共通認識を持てたのがとても良かったです。
チームコーチがいることの影響や、印象に残った関わりはありますか
あや:
中立的な立場が助かりました。私たちが対立する話をしていると、平行線になりがちでしたが、おふたりが中立的な視点で関わってくれることで、新たな気づきが得られました。ロールスイッチの後に、先ほどまで議論していた私たちを俯瞰して見るように促してくれたことも大きかったです。コーチがいることで、安心して意見を出し合えましたし、質問や深掘りによって新たな発見がありました。自分の言葉を客観的に見つめ直すことができたのも良かったです。
ようすけ:
コーチが言い換えをしてくれることで、自分たちの気持ちがより深く理解できました。それに、気持ちの言葉にするのを丁寧に待ってくれたので、消えそうな気持ちをしっかりと表現できました。おかげで自分たちの気持ちをしっかりと伝え合えて、とても良かったです。
チームコーチングの影響がふたり以外の関係性にも影響を与えていることはありますか
ようすけ:
そうですね。僕の場合、話の聞き方がすごく参考になってます。誰に対しても、その人の気持ちを大事にし、まず受け止めることが重要だと感じています。ついつい「それ違うよ」と言いたくなりますが、いったん受け止めるところは、なんかじんわり活きているのかな。
あや:
確かに、それは私も同じです。仕事でも実家に帰った時でも、相手が何か話そうとしていたら、それを邪魔しないようにしています。相手をもっと知ろうというスタンスが変わってきました。
今後チームコーチングを検討している方々向けにメッセージをお願いします
あや:
コーチングって課題解決のために受けるというイメージがあるかもしれませんが、それだけではないと思いました。関係に特に問題がなくても、時間が経つにつれて価値観が変わったり、関係が変化したりします。チームコーチングは、もともと良い関係をさらに良くするためのメンテナンスにもなります。そうした意味で、今は特に課題がない方でも、関係性をより良いものにするために受けてみる価値は大いにあると感じました。
ようすけ:
コーチングと聞くと、昔の部活のコーチのように、厳しく指導するイメージがあるかもしれません。でも、実際におふたりから受けたコーチングは全く異なります。正しい方法を押し付けるのではなく、ふたりの関係を見直し、想像力を使ってお互いの気持ちを理解し合うことがゴールになっていくのかなと。おふたりのコーチングは傾聴力と、聞いたものを新たに言葉にしてくれる力が素晴らしいので、イメージしている100倍も良い時間を過ごせると思います。興味があれば、まずはお話をしてみてください。おすすめです。
編集後記
もともと対話を大事にしていたおふたりが、3回のセッションを経て、お互いの気持ちや話を聞く力が養われ、関係性がより豊かになっていったと感じます。「対立そのものが問題ではなく、それをどう捉えてどう乗り越えるかが重要」「相手と自分それぞれに対して想像力を働かせて関わることが大切」という気づきが、とても素晴らしいと感じました。ようすけさん、あやさん、ご一緒させていただき、ありがとうございました!
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