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お互いが両輪となり加速化していける Vol.1 #Moonlightingインタビュー

Project MINTではプログラム卒業後、フェローがMoonlighting(複業)を行うことをサポートしています。

Moonlightingとは?
フェロー自身のパーパス、ビジョン、ミッションを軸に、関心ある社会課題解決のために長期ゴール設定し、その一歩を踏む場所や人と協働すること。


今回は、Moonlightingを行っている0期生林英敏さんと、その複業先である株式会社ミライLABO創業者の白井智子さんにお話を伺いました。

どのように出会い、Moonlightingを進めているか?
現在の活動内容は?
林さんがジョインしたことでの変化は?
はたまた、Moonlightingしている林さんの変化は?


早速お話を伺っていきましょう!

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株式会社ミライLABO 代表取締役 白井智子さん(しらい ともこ:写真右)
「世界を、もっとカラフルに。」をミッションに掲げ2016年、株式会社ミライLABO創業。渋谷区神宮前にて感性教育を行う保育所「MIRAI LABO KIDS」、小学生向けクリエイティブ・スクールを運営。6年間で約7000組の親子にプログラムを提供。また、親子の自己肯定感を育てる手帳「ミライデザイン手帳」を開発。クラウドファンディングを実施したところ597%達成。教育コンテンツの開発や企業向けCSRプロジェクト等も行っている。
【株式会社ミライLABOさんのHPはこちら:http://www.mirai-labo8.com/
0期生 林英敏さん(はやし ひでとし:写真左)
アメリカ合衆国コネッチカット州にてMBAを取得、人材育成、ヘッドハンターを約10年IT業界に特化して活動の他、新規事業の電力販売推進担当。現在リコー勤務。10年前から定年後の生き方を模索、複業やプロボノをやりながら準備をしている。自身の知見や経験を仲間とシェアしながら誰かの役に立つこと、貢献することを通じ自分を高めてゆきたい。人材育成、営業、企画提案、営業支援などを得意とする。Project MINTではミドル層の無自覚な差別と無関心について取り上げ、自らも当事者として根深いメンタルモデルを掘り下げて分析した。

- 勇者であるメンバーが頼れる賢者

-- Moonlightingの始まりは約一年前、林さんがFacebook(FB)でマイインターン日記を投稿し、それを読んだ白井さんからお声掛けいただいたと伺っております。なぜ林さんへお声掛けしたのでしょうか?

白井さん:会社が4期目のタイミングで、そろそろ次のステージに向けて中から変わっていく必要があると感じていました。しかし、うちは若いメンバーばかりですので、チームに賢者や魔導師的な存在がいてほしいと感じていました

-- メンバーが勇者という言葉がとても印象的です。その勇者が頼れる存在として林さんを選ばれた理由はありますでしょうか?

白井さん:実は、その時なにか戦略的に考えていた訳ではありませんでした。先程お話したように、うちのメンバーは私も含め何かに挑戦するという勇者の様なメンバーばかりでして、まさにその勇者が頼れる賢者の様な方を欲していたという状況が前々からありました。しかし、賢者が欲しいと言っても、その時点では「何かが足りない、けど何が足りないのか分からない」といった感じで、状況を打開するための答えは出ていませんでした。
 そのような状況の中、林さんがFB上で1か所目複業先での活動の様子をマイインターン日記として書かれていたんです。それをよく読んでいまして、「いいなぁ~」と思っていたんです(笑)そうしたら、1か所目の複業が終了したと書かれていて。それを読んだ瞬間に、もう脊髄反射的に林さんへ「一緒に活動できないか」と連絡をしていました。「声をかけたら来てくれるんじゃないか」と直感していました

-- 直感でお声掛けしたんですね!

白井さん:そうなんです。普段、私は誰でも簡単に信用しているわけではないんです。私達の事業の先には何千人もの子ども達や保護者の方々がいますので、誰でもウェルカムとはいかないんです。しかし、林さんとは5年程前にあるイベントで初めてお会いし、その時からFB上で繋がって度々やり取りさせて頂いていました。また、林さんが投稿される偉人の名言やマイインターン日記をよく読ませて頂いていて、そのお人柄を知っていましたし、発信する内容などで「この方は必ず誰かのために発信をされている」とすでに信頼が蓄積されていた状態でした。
 また、私自身も林さんの現在の本業と同じく前職で企業内の人材育成の経験があるのですが、その人材育成の場面での葛藤すらもご自身の問題として捉え、改善を目指す林さんの姿勢にとても共感し、分かり合える方だと感じていました。


-- 林さんは、白井さんにお声掛けいただいた時の心境はいかがでしたか?

林さん:「おおお!待っていました!」という感じで、即答しました。FBで白井さんの投稿を見ていて何かお手伝いできればとずっと思っていたので、願ったり叶ったりという感じでした。

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(ミライLABOメンバーの皆さんと林さん)

-- 以前、林さんへMINTのプログラム受講に関してインタビューさせていただいた時も、「子どもに関わりたいという気持ちに気付いたが、自分は関われない領域だと思い込んでいた」と仰っていました。ミライLABOさんの活動のどこに惹かれたなどはあったのでしょうか?

林さん:事業全体に共感していました。ちょうど昨年のコロナ禍、ミライLABOさんがいち早くオンラインでの業務に切替え、業務に協力して下さる方を募集していたんです。「やりたい」と感じつつも、本業の業務時間内でしたし、「私に出来ることは少ない、関われないことがとても残念」と感じていました。
 以前のインタビューでお話させて頂いたように、MINTのプログラムで自身のパーパスをみつける過程で「子どもの笑顔」がキーワードになり、「子どもに関わることがしたい」と強く感じていました。しかし、これまで子どもに教えた経験はないですし、ましてや資格も持っていませんので、自分には縁遠い分野だと思い込んでいたんですよね。そのような状況の中で、白井さんにお声がけ頂いたことはとても嬉しく、即答でジョインさせて頂くことを決めました。現在は、直接的に子どもに関わるよりもミライLABOさんの事業に関わることで間接的に子どものためになれば、という想いで活動しています


-- 当初、お互いにどのような印象がありましたか?

白井さん:「大企業の中の人材開発の方」という肩書きは知っていましたが、とにかく本を読まれている方だなと感じていました。また、発信がいつも誰かのためにされていて、世間や特定の誰かを責めたり悪く言うような発信をされない方だなと感じていました。

林さん:最初にお会いした時に、凄くステキな方と感じました。醸し出す包み込むような優しい雰囲気と、経営者として理想を追う一本芯が通った凛とした強さを感じました。「その理想の実現へお手伝いができたらいいなぁ~」と感じたことを記憶しております。

- 応援だけではなく一緒に伴走していく大人でありたい

-- 林さんが実現をお手伝いしたいと仰っている、白井さんの理想やミライLABOさんの目指す先は何でしょうか?

白井さん:ちょうど今「私達のやりたい事ってなんだっけ?」と改めて再編成していまして、一言で言い表すのが難しいのですが、、、私達は教育として子どもに何かを教えるというのではなく、子ども達が元々持って生まれた才能、何にでも夢中になれる力や無いものを生み出す力、これらは子どもの方が優れていると思っているのですが、それをいかに大人達が潰さず、芽を摘まず、その子がその子らしく歩んでいくことを応援していきたい、と思っています。「応援」という言葉も違うかも、と最近思い始めているのですが、「応援だけではなく一緒に伴走していく大人でありたい」と思っています。子ども達が夢を叶えていく、自分の幸せな人生を歩んでいくお手伝いをしたいです。


-- 子どもが元々持っている能力を引き出し、自分で歩んでいけるための伴走をするということですね。

白井さん:私達はその伴走者の第一人者となって、「ミライLABOってどの会社よりも、日本で一番子どもの夢の実現に伴走している会社だよね」と言われるようなビジョン、ミッションをもって歩んでいきたいと思っています。その成功の定義として、子どもはもちろん、保護者の方々から「うちの子こんなに出来ると思わなかった」と言っていただけたなら、私達の活動は間違っていないと考えるようにしています。というのも、私達が何か出来るようにしてあげていることは一切ないんです。その子が元々持っているものを「出していいんだよ」という場を創ることで、子ども達は大人が驚く程の能力を出すことができるんですよね。私達に出来ることは子ども達が自身の能力を出そうとしているときに「大丈夫だよ」と声をかけること、そして絶対に子ども達を否定しない、ということだけです。これは創業以来守り続けている、と胸を張って言えることですし、これだけで子ども達って何でもできてしまうんですよね。

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(Moonlightingの様子)

-- 素晴らしいお話で感動しました!Project MINTの対象は大人ですが、パーパスはその人に元から宿っていると考えています。そのため、プログラムの中では幼少期の原体験やワクワクを振り返りことをするんですが、それは50代・60代になってもその人の中で生き続けることを実感しています。白井さんのお話に共感すると同時に、とても重要な部分であると再認識しました。

白井さん:私自身も社会人への人材育成をに携わる中で、自分のやりたいことに繋がるのは幼少期の好きだったことだと認識しました。だからこそ、子どもを対象に起業しました。加えて、創業時のミッションとして掲げていたのが「2050年の日本を元気にする」というこでした。2050年に日本を支える世代は、今の子ども達なんですよね。その時には、今よりもっと大変な時代が来ると言われています。これを念頭に置きつつ、「今子ども達に何がしてあげられるだろう」と常に考えています。これまで若い世代と対峙する中で、心がポキッと折れてしまう瞬間を数えきれないくらい見てきました。「あの瞬間からもう一度立ち上がれる大人にするためには幼少期からだ」と、自身の子どもが生まれたことも相まって創業に至りました。こんな創業時の想いがProject MINTさんと重なる部分を感じています。


-- 林さんはご自身のパーパスやミッションと白井さんの掲げるミッションと、重なりはどのように感じていますでしょうか?

林さん:MINTに出会う前はミドル世代の育成をしようと考えていましたんですが、ミドル世代ではもう遅いとも感じることが多々ありました。「子ども時代に可能性を折らないことが必要だ」と感じ、それを実現できるのがミライLABOさんでしたので、もちろん私自身のパーパスとも重なっています。すでに現場で直接子どもに関わる経験豊富な方はいらっしゃるので、経験のない私は敢えて同じ立場になるのではなく、事業をより強化にすることに躊躇くしています。ビジネスをベンチャーとして立ち上げている段階ですので、事業を届ける方を千人から一万に増やしていけるように貢献できればいいな、と思っています。

-- 林さんも自己革新しながら活動されていますので、ご自身もミドル・シニア世代を刺激することに繋がるというふうにも感じているのではないでしょうか?

林さん:そうですね。先を見据えたときにミドル世代を活性化することも大切だと認識はしています。しかし、それは今MINTがやっていることですし、そこで貢献するよりも、より可能性があり、社会的なインパクトがあるのはやはり子どもだと思います。今の子ども達もいつかミドル世代になりますので、自分の貢献したことが世代を通じて広がっていくことが嬉しいですし、ぜ実現したいですね。

白井さん:こどもと大人の大きな違いは、まさにそこだと感じています。大人への人材育成を経験し「大人があと一歩踏み出せないのはなぜか?」と考えたときに、やはり自分が今までやってきたことを一度捨てることや、自身の概念が否定されることへの恐怖がどうしてもあると思います。捨てることに目が向くのか、新しい方に目が向くのか。子どもの素晴らしいところは、新しい方へ目を向けられるんですよね。楽しそうなこと、興味が湧くことがあれば、躊躇なく方向転換ができるんです。物事を途中で投げ出していると思われるかもしれませんが、私はこれを決して悪いことではないと考えています。大人は損得勘定がはたらき妥協してしまうんですよね。

-- まさにアンラーンですね。今までの凝り固まった考えをメタ認知して学び続けていく。

白井さん:まさにそうですね。いつでも新しい自分で毎日を楽しめますので、今の様なコロナ禍で生命力が一番強かったのは子ども達だったのではないでしょうか。大人よりもかなり制限が多い中でその状況を目一杯楽しんでいて、文句をいっているのはむしろ大人で、、、「このまま大人になってほしい」と感じています。大人になると予期せぬトラブルは日常茶飯事、上手くいくことの方が少ないですよね。そんな中でも楽しめる力が強い人がレジリエンスが高く、人間力が高いと言えるのではないでしょうか。

Vol.2へ続く

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