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<月例勉強会>Project MINT式 「心理的安全性」を創るファシリテーション術紹介 #イベントレポ
こんにちは!Project MINT事務局です。
2024年5月28日、MINTコミュニティ月例勉強会5月度がオンラインで開催されました!
今回のテーマは 「心理的安全性」を創るファシリテーション術。
初めてMINTのイベントに参加された方や修了生の方を含む約20名に参加いただきました。その様子をお届けします!
当日の流れ
▼アジェンダ
1.チェックイン・イントロ
2.アクティブラーニングと心理的安全性とは?
3.Project MINTのファシリテーション術紹介
4.実践演習
5.クロージング・チェックアウト
冒頭では、本日のゴールと大事にしたい姿勢を植山が提示しました。まだ少し緊張感のある参加者のみなさまの認識が揃ったところで、本編スタートです。
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アクティブラーニングとは?
植山も卒業した次世代型の世界最難関ともいわれるミネルバ大学の学びの基礎となっているのがアクティブラーニング。
ミネルバ大学のアクティブラーニングの特徴
「ほとんど先生が話す」従来型の授業とは大きく異なり、クラスでは75%の時間が受講生のアウトプットが中心。
教員はあくまで中立的な進行役として10分以上は話さず、受講生一人ひとりが発言する環境を作ります。
それにより、受講生一人一人が一定して高い学習効果を創り出します。
Project MINTのプログラムも、ミネルバ大学元教授により監修されており、アクティブラーニングの手法が継承されています。
アクティブラーニングと心理的安全性 ーUの谷とコンフォートゾーンー
続いてアクティブラーニングと心理的安全性の関連について話が進みます。
Project MINTのプログラムでは、受講生は自分のパーパスを見出していきます。
その過程でUの谷をたどることになります。
Uの谷とは、マサチューセッツ工科大学のオットー・シャーマー博士が生み出した、新たなことを実践するときに大きく分けて3つのプロセスを辿っていくという理論です。
▼U理論のプロセス
1.ダウンローディング:自分自身を観察・外界の境界線を理解。パラダイムを自覚する
2.プレゼンシング:内省し、パラダイムシフトを受け入れる
3.実践:パーパスを自覚し、具現化
Uの谷を辿ることは、いままでにない領域に踏み込むため、コンフォートゾーンを広げることでもあります。
コンフォートゾーンとは、自分が安心していられ、自分自身のコントロール下にあると感じられる領域のことです。
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Project MINTでは、受講生一人一人がコンフォートゾーンを超えて、ラーニングゾーンにいく支援をしています。
それは、自分なりの新しい課題やチャレンジに挑む勇気や自信を自分の中に感じられるようにする場を作る、ということでもあります。
そのためには、「どんな答えも存在して、自分がそれを選択できるのだ」と感じられる心理的安全性のある場が不可欠です。
大切なのは、受講生が自分からコンフォートゾーンを広げたいと思ったときにサポートをし、決して無理に広げさせないこと、という話もありました。
心理的安全性のある場とは?
ハーバード大学の組織行動学者エイミー・エドモンドソン教授は、「心理的性安全性のある場」をこのように表しています。
心理的安全性とは、
誰かがアイディア、質問、懸念、失敗について発言したとき、
チームが恥ずかしい思いをさせたり、拒否したり、制裁したりしない、むしろ発言が期待されている、と確信している感覚をいう。
実際に、「相手にどういう風に思われるだろうか」と不安に思うことがない環境においては、自分の意見や正直な気持ちを話しやすいですよね。
心理的安全性を高くする要素
続いては、参加者がグループに分かれ、これまで体験した心理的安全性の高かった経験についてシェアし、心理的安全性を高くする要素とは何か?についてアイディアを出し合いました。
相手を否定しない・関心があることを態度で表す・目を見てうなずきながら聴く・共通の目的やゴールを示す・場に出すことを歓迎する…
といった意見がたくさん出ました!
そして実際のところ、心理的安全性の高低を決める要素については、
”答えはありません”
というのが答え、とのこと!
明確な正解がないからこそ、その場、その人によっていろいろな要素があり、奥が深く実践しがいがあるのかもしれません。
その中でも心理的安全性にいい影響を与える要素の一つが、相手の話に丁寧に耳と心を傾ける、「傾聴」であるといわれています。(傾聴については、改めて勉強会を開催する予定のため今回は省略いたします)
Project MINT代表植山が心理的安全性を高めるために実践していること
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続いては、植山が実践している具体的手法を6つ公開!あくまで正解というわけではなく、個人的に実践している内容とのことですが、Tipsとしてかなり参考になるのではと思います。
1.クレドをしっかりと導入
Project MINTの価値観・行動指針を導入することで心理的安全性のある場であることをまず初めに示す。
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2.運営者から自己開示、ありのままを見せる
ファシリテーター自らが自分から開示し、「講師」としての役割を演じるのではなく本音の意見を自分の言葉で話すこと。
3.自分の言葉で話す人にスポットライトを当てる
自分の言葉で話してくれた人に対しては、その場に貢献してくれたという観点でポジティブにお礼をいう。そうすることで他の受講生の追随につながる。
4.特にQuiet Geniusになりがちな方を支援する
Quiet Geniusと呼ばれる、属性の観点で集団の中でマイノリティになってしまう方(例:一人だけ年齢が高い/低い・一人だけ女性・一人だけ経験が違う等)の味方にまずなる。
5.フラットな場を徹底する
ファシリテーター VS 参加者の構図を作らないようにする。
「いいですね」の声かけをしない、拍手を促さない。
ファシリテーターに気に入られたから評価が良いのだ、という雰囲気を醸し出さない。
6.ひとりひとりの声は宝石だと思う
これは、「一人ひとりの本当の声を引き出す喜び」が原動力であるという、植山自身のパーパスに結びついているものとのこと。
だからこそ、その声を発してもらうような場作りの徹底を意識しているそうです!
実践してみよう!
さて、続いては実際にファシリテーションをしてみる、というグループワークです。この実践においてこそ、多くの学びを得られます。これがリアル参加の醍醐味になります!
4-5名のグループに分かれ、ファシリテーター役は挙手で選出。テーマに沿って議論をし、グループとして結論を出す、というのがワークの内容です。
テーマ:
「やりたいことは本業でやるべき?副業でやるべき?
それぞれのメリット、デメリットをグループでまとめてください。そして最終的に、グループでどちらを推進したいか決めて
発表してください。」
なかなか興味深いテーマです。こちらに沿って約15分、各グループでは心理的安全性のある場づくりを意識しながらの活発な意見交換がなされていました。
心理的安全性の測り方
グループワークが終わったあとは、その評価をするため、心理的安
全性を評価する項目に沿ってスコアを出してみます。
今回は、テーマで導き出した結論そのものよりも、「心理的安全性」のある場だったかどうか?がポイントになります。
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そして、ファシリテーター役のみなさまがご自身の体験を共有。
各グループそれぞれ、有意義な話し合いの場だったことがうかがえました。
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エドモンドソン教授のメソッドでは、さきほどの評価項目の結果によって心理的安全性の高い・低いを測ることができるようになっています。
そして大事なのは、「メンバー全員が、そのチームについてどう感じるか」。
実際にファシリテーションをする機会がある方は実践してみてもいいですね!
最後に考えたいこと
今回は心理的安全性というテーマでセミナーが行われましたが、
最後に、こちらの問いで締めくくられました。
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理論の実践だけでなく、その先に得たいもの・原動力こそが個人のパーパスともつながるのですね。考えされられます。
以上、レポートでした。
次回勉強会予告
Project MINTでは、毎月このようなコミュニティ月例勉強会を開催しております。
次回のテーマはこちら:「個人のパーパス」とは?パーパスドリブンリーダーシップ
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どなたでもウェルカムなので、ぜひ予定が合えばご参加お待ちしております!
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