地域コーディネーター育成事業を終えて
PROJECT ATAMI とは
「熱海の魅力をアートにより再発見」することを目的に2021年にスタートした「PROJECT ATAMI」は、滞在制作型プロジェクトである「ACAO ART RESIDENCE」と、若手アーティスト応援プロジェクト「ATAMI ART GRANT」を二本の柱として取り組んでいます。
地域コーディネーター育成事業について
今年度、アーツカウンシルしずおかが行なっている「文化芸術による地域振興プログラム」に採択されました。
アーツカウンシルしずおかの支援のもと、6月より「地域コーディネーター育成事業」を開始しています。
熱海に在住・在勤・通勤する3名を採用し、彼らの目線と我々のミッションである「熱海の魅力をアートにより再発見」という2つの視点の融合を『熱海の魅力MAP』として出力します。
彼らから見た熱海の面白いスポットや面白い人物に話を聞き、より熱海を深掘りできるようなMAPになるよう奔走中です。
彼らの紹介や活動などはPROJECT ATAMIの公式Instagramにて更新しております。
ぜひチェックしてみてください。
https://www.instagram.com/projectatami/
「地域コーディネーターによる熱海の魅力発信トーク」イベントを開催しました！
11月23日（木・祝）、6か月間に渡る活動の集大成としてトークイベントを開催しました。
11月18日より開催中の「ATAMI ART GRANT」の会場として使用されている尾崎ランドビルという建物内でのトークショーです。
この半年の活動を振り返ってのトークイベント。
右も左も分からない状態から、地域コーディネーターの3名が主軸となりイベントを企画してくれました。
また、本人たちの希望でゲストを2名迎えています。
第二回目のヒアリングイベントに参加してくれたミンミンさんと、トークイベント会場となった尾崎ランドビルの地下で作品を展示している水田雅也さんです。
この二人を交えてこの半年にわたる活動で自分の何が変わったか、熱海と接していく上で自分の心がどう動いたのかを座談会方式で話してくれました。
実は自分が人見知りだったと内面的な発見があったり、熱海が少し好きになれたという吐露もあり、若く豊かな感性だからこそ持ち得る本人たちの心の機微に触れることができる内容となりました。
トーク内容はPROJECT ATAMIのインスタライブで配信し、アーカイブも残っています。
今回、地域コーディネーターとしてPROJECT ATAIMIが掲げる「熱海の魅力を再発見」をもとに地域の人々にインタビューや交流を持っていくことを目的としていましたが、その中でも「アーティストと熱海を繋ぐ」という地域コーディネーターとしての役目を担ってもらうことができました。
トークイベントにも参加してくれた水田さんの作品は「現代：熱海鰐園」。
かつて熱海にあったと言われているワニ園をもとにその頃の話を知っている熱海の方々にリサーチをするため、地域コーディネーターに声をかけ、彼らの祖父や、街で出会った人に「ワニ園をご存知ですか？」と聞き込みなどを行ってもらいました。
その中で出会えた人たちから水田さんが話を聞き作品に落とし込むという流れを作ることができ、PROJECT ATAMIが目指す地域コーディネーターとしての動き方ができたと感じています。
街の人に話をするきっかけにもなりアーティストにも街を紹介し、熱海の魅力を伝えることができるような流れができました。水田さん以外のアーティストにも地域の情報や、これってどうかな？をやはり熱海に住んでいる・在勤しているからこそできる伝達の速さだったと思います。
そんな流れで行ったこのトークイベント。
彼らが一からイベントの流れを決めて配布物も制作し、自分たちで出力するところまでやってくれました。
半年での目まぐるしい成長を見てほっとしています。
おわりに
半年間、地域コーディネーターの統括として彼らを近くで見させてもらいました。個性や成長曲線などはもちろん人それぞれあり、これが「育成」なのだなと感じます。そんな中で私も右往左往しながら一緒に走って来れたかと思います。
何よりも熱海に対する愛情と、我々の目指しているビジョンの共有がどれだけできたかに尽きると感じています。それをするためにもちろんコミュニケーションは欠かすことができず、不十分で苦労をかけたことも多かったと思います。
様々な課題が残りましたが、今までの私たちには必要な課題すら曖昧で、ひたすら前に向かって走り続けることしかできていませんでした。
この事業を通して熱海に生きる3名の自分の魅力と熱海の魅力を再発見することができていたらいいなと願うばかりです。
（事務局：勝又）