「米倉誠一郎先生退官記念シンポジウム」に参加してみた 2024/03/23(土曜)
「米倉誠一郎先生退官記念シンポジウム」に参加してみた。元気塾で一緒だった仲間、ケニア旅行に行った仲間と久々に出会えた。嬉しかった。
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米倉先生と野中先生との対談 何のために学問をするのか
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野中先生と米倉先生は、鉄鋼の炉を観にいった。親方の知を、弟子たちがドキュメント化していた。
野中先生の恩師は、米倉先生だった。そう野中先生は思っている。
野中先生は現場主義だった。
豊かな暗黙知を共有しよう、と野中先生は米倉先生に言って、飲みに誘った。
付和雷同をして、自分の意見がないものに、野中先生や米倉先生は断固反対した。他にも二人いて、4人組と言われていた。
物語的戦略というキーワードも印象に残った。血が通っていない単なる戦略ではなく、血が通った物語的戦略が重要だ。事実を羅列したものではなく、魂のこもった、身体性のある戦略が重要だ。
野中先生が留学していたバークレーでは、コンセプトを大事にしていた。コンセプトと現場との対話から、新しい経営学を作る。
野中先生は、富士電気に勤めていた。
論理的ではないけれど、物語的である。事実をそのまま書いても面白くない。
創作がないと面白くない。
何?(WHAT)、と、何のため?(WHY)とは全く違うものだ。
WHYは生き方を問わざるを得ない。
事実を言うだけでは、ロマンがない。
野中先生も米倉先生も感性で生きている。
生き方が戦略である。身体で現実を直感する。
WHYは無限に広がる。
野中先生は、小澤征爾に感化されて、移民船に乗って、海外に行った。
疎開先は、富士山の吉原だった。戦争を経験したのは小学生の時だ。アメリカに対する敵愾心が生まれたが、アメリカに行かないとダメだと思った。
ところで、野中先生は、従軍したんだろうか? やなせたかしは従軍したし、村上春樹の父親も水木しげるも従軍したはずだ。
野中先生は社会学を学んでいた。
上司に50万円を借りて、アメリカに行った。新しい一歩を踏み出そうとし、実際に踏み出した。
コンセプトクリエーションをするのが大事だ。世界に発信するコンセプトが大事だ。
でも、どうやってそのコンセプトを生み出すのか?
何のために生きるのかがないと、学問におけるWHYに答えるのは難しい。
物語は大事だが、その物語は明るくないとダメ。
円環ではなく、スパイラルアップが大事だ。ぐるぐると堂々巡りではいけない。
米倉先生の講演
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無駄なことはない。
イノベーションという言葉を使うと、思考停止してしまう。イノベーションとは手段でしかない。目的に立ちかえることが大事だ。
本『エクセレントカンパニー』は、米倉先生に衝撃を与えた。
エクセレント・カンパニー (Eijipress business classics) 単行本 – 2003/7/26
トム・ピーターズ (著), ロバート・ウォーターマン (著), & 1 その他
5つ星のうち3.9
63
マッキンゼー出身の世界的コンサルタント、トム・ピーターズらが
「優れた企業の本質とは何か」という普遍的な問いに挑んだ!
全世界で読み継がれる不朽のロングセラー。
(講談社83年刊の復刊)
イノベーション研究の第一人者、
米倉誠一郎氏(一橋大学イノベーション研究センター教授)推薦! !
今敢えて『エクセレント・カンパニー』を読む意義について(米倉誠一郎)
「はじめて『エクセレント・カンパニー』を読んだときの衝撃を僕は忘れられない。
「優れた企業の本質は働く人たちにワクワクするようなエキサイトメントを与え、よしやったろうじゃないかとどんな困難にも立ち上がるような思いに駆り立てることなんだ」。
そして、「顧客にはその会社の製品やサービスだけでなく、会社そのものを大好きになってもらうことなんだ」。
結局は、「人の心を鷲掴みにすることなんだ」、と。
1980年代、しかめっ面をした「組織や戦略論」、「企業価値や投資効率論」などに目がくらんでいた当時、同書が与えてくれたインパクトは過去も現在もそして未来永劫に変わらないものだとつくづく思う。」
原著発売から30年が経過していますが、
「人間の非合理な部分」に着目するなど、
企業活動の本質を考える上で、いまだに多くの示唆があります。
企業の本質が問われる今だからこそ、手に取ってもらいたい一冊です。
「人間の非合理な部分」という箇所が印象的だ。人間の自然な行動は、非合理ではなく、合理的なのだ。それが、人間の特質性を表している箇所なのだ。
1対多の情報だけではなく、1対1の情報を大事にしよう。そういうイベントに参加していこう。
楠木 建先生の米倉先生への言葉で、米倉先生を評して、学者ではなく運動家であり、人の心に火をつける放火魔だ、というフレーズも言い得て妙だと思った。楠木 建先生のキャッチコピー生成力がすごい。
久しぶりに神保町のエチオピアで、豆サラダと豆カレーを食べた
久しぶりに神保町のエチオピアで、豆サラダと豆カレーを食べた。
豆カレーの辛さは、10倍にした。
豆カレーは、最初の一口は、「なんか味が変わったか?」と思ったが、2口目以降は、今までどおりの豆カレーで安心した。
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以上