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【随筆】爽やかな一日
昨日の大雨が嘘のように晴れ上がった今日は、ちょっとだけ遠出してみようという気分。
友人を誘っていざ出発。澄み切った青空にはもはや入道雲は見られない。少し強く吹く風も肌に当たるとヒヤッとして季節の変わり目を実感できる。
30分車を飛ばして小さな村に着いた。まずは空腹を満たそうとカフェを探して歩き始めた。気に入った店を見つけるまで20分くらい村の中心を歩いた。結局どこもいまひとつということで、一番最初に立ち寄ったカフェに戻ることにした。
ドアを開けると背の高いひょろっとした青年が向かってくれて、テーブルまで案内してくれた。ワインリストにはずらりと文字が並んでいたが、食べ物のメニューが見つからない。先ほどの青年に尋ねると食べ物のメニューは黒板に書いてあるという。採れたての野菜の魅力を最大限に表現できる食べ物でおもてなししたいという思いから、定番メニューは持たないと決めているそうだ。「これはかなり期待できそう」ワクワクしながら黒板に書かれた6種類のメニューの中から、はっきり文字が読める物をを2品オーダーした。
カリフラワーのカレーとカリフラワーのキッシュがテーブルを彩った。どちらも薄味ではあるがカリフラワーそのものの味がとても美味しく感じられ品々だった。
カフェを後にして1時間ほど村を散策した。薄暗いアンティークショップに入ると中にはたくさんの観葉植物が飾られていた。見たことのない珍しい鉢がいくつも並んでいて、友人はその中でも深い緑にピンクの細い線が入った葉っぱの鮮やかな鉢を購入した。
帰り道は来た時とは違った道を通ってドライブを楽しんだ。新しくできた道路のようでセンターラインが眩しいくらいに真っ白だった。
なんて爽やかな一日だったんだろう。