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【9/10開催】第2回 「渋谷をつなげる30人」 第9期説明会 兼 体験セッションレポート

9月10日(火)、官民共創プログラム「渋谷をつなげる30人」第9期募集に伴う第2回目の説明会兼体験セッションが渋谷にあるSpongeにて開催されました。

※第1回目の開催レポートはこちら。渋谷区副区長の杉浦小枝氏、松澤香氏、ソーシャル・インベストメント・パートナーズ理事のレイモンド・ウォング氏、株式会社ニッシリ取締役副社長の金子勝俊氏をゲストに迎えました。


第2回目となる今回は8期で参加していた株式会社伊藤園 東京営業推進部 第四課 係長 鈴木敬太氏、一般財団法人渋谷区観光協会 西祐美子氏、4期で参加していた株式会社NTTドコモ(参加当時/現在NTTコミュニケーションズへ出向中)の西村修氏、そして鈴木氏の上司である株式会社伊藤園 東京営業推進部長 中田穣氏が登壇し、パネルディスカッションが行われました。

ディスカッションは2部構成で実施され、第1部では、8期に参加した鈴木氏と西氏が「渋谷をつなげる30人」に参加した背景や、プログラム内でどのようにしてプロジェクトを構築したかが語られました。第2部では「企業が参加する意味」というテーマを中心に進行し、西村氏は卒業後のつながりを活かした活動について、中田氏は鈴木氏の上司としての視点から企業の参加意義について述べました。

ダイジェスト(本イベントのキーメッセージ)

  1. 地域課題を実際に解決する経験
    鈴木氏が取り組んだ「寄付型自販機プロジェクト」のように、地域のゴミ問題や教育支援など、渋谷区のリアルな課題に取り組む機会が提供されます。このように、課題解決を通じて社会にインパクトを与え、成果を実感できる場が設けられています。

  2. クロスセクターの連携を体験
    異なるバックグラウンドを持つ参加者と協力し、プロジェクトを進めることで、多様な視点やスキルを融合させた成果を生み出せます。鈴木氏が「最初は戸惑いがあったが、異業種との協働が新たな発見をもたらした」と語るように、異業種・異セクターとの連携の重要性を体感できるプログラムです。

  3. リーダーシップとプロジェクトマネジメント能力の向上
    中田氏が「一社だけでは限界がある」と指摘したように、異なる組織や業界と協力してプロジェクトを進める中で、リーダーシップを発揮し、チームをまとめる力が鍛えられます。鈴木氏も、寄付型自販機のプロジェクトを通じて、地域と企業の双方をまとめる役割を果たし、リーダーシップの成長を実感しています。

  4. 渋谷の地域コミュニティとの深い関わりと企画の機会提供
    西氏の発言にあるように、渋谷で開催されるさまざまなイベントに参加することで、地域との深いつながりを築きながら、渋谷の魅力を再発見するプロジェクトを自ら企画することができます。渋谷区民や地域のステークホルダーと密接に連携し、地域の活力を感じつつ、実践的なプロジェクトを通じて地域社会に貢献する機会が提供されます。

  5. 卒業後も続くネットワークと協働の機会
    西村氏が「卒業後も続くネットワークが、今の仕事に大きく役立っている」と述べたように、プログラムを卒業しても、仲間や関係者が近くで働き、住み、学んでいるため、渋谷を中心とした人脈や協働の機会が継続します。企業同士の連携や地域課題の共有など、キャリアやビジネスに活かせるネットワークが構築され、持続可能なつながりが生まれます。

パネルディスカッション

第1部: 第8期を振り返る(ゲスト: 鈴木敬太氏・西祐美子氏)

鈴木敬太氏(株式会社伊藤園)

鈴木氏は、事務局長を務めるShibuya City FC酒井氏からの紹介で参加することを決意しました。参加のきっかけについて「地域ともっと深く関わり、貢献したいという思いで参加を決意しました」と語っていますが、当初は異業種の人々とのコミュニケーションに戸惑いがあったと振り返ります。行政、NPO、企業など、多様なバックグラウンドを持つ人々との交流を通じて、次第に「自分がどのように貢献できるか」が見えてきたと言います。

鈴木氏が中心となって進めた「寄付型自販機プロジェクト」では、飲料購入を通じて地域のゴミ問題や教育支援に貢献できる仕組みを構築しました。彼は「自販機という日常的なものを使いながら、地域の人々が簡単に社会貢献に参加できる仕組みを作りたかった」と語り、プロジェクトが形になっていく過程で得た達成感を強調しました。

鈴木氏は、異なる業界の人々と意見を交換しながらプロジェクトを進めることで、チームとして成果を生み出すことができたと述べ、「最初は緊張や不安があったが、チームメンバーと協力してプロジェクトを実現できたことに非常に大きな喜びを感じました」と語っています。

現在、企画構想・推進中のプロジェクトの資料の一部

西祐美子氏(渋谷区観光協会)

西氏は、観光協会に入職して2年目に「渋谷をつなげる30人」に参加しました。当初は、観光協会の業務が多忙な中で、どのようにプロジェクトに貢献できるか不安を抱えていました。しかし、異なるセクターの人々との対話を通じて徐々に視野が広がり、「自分に何ができるのか」を明確にしながら、渋谷の地域にどのように価値を提供できるかを見つけていきました。

彼女が特に力を入れたのは、地域住民と観光客が共に楽しめるプロジェクトの企画です。例えば地域の盆踊り企画に取り組み、地域の魅力を引き出すと同時に、新しい視点を取り入れたイベント作りに挑戦しました。彼女は「渋谷という場所で、異業種の人々と連携して新しい価値を生み出す経験は、私自身にとっても大きな学びになりました」と語り、クロスセクターの協力が地域とのつながりを深め、成果を生み出す力になったことを強調しました。

参加前に感じていた不安が次第に解消され、最終的には地域貢献の喜びを得ることができたと彼女は振り返ります。「プロジェクトを進める中で、最初は緊張や戸惑いがあったものの、異なる視点や意見が交わることで、自分一人では思いつかなかった解決策が見つかる瞬間がありました」と西氏は、チームで協働することの重要性と、地域社会への貢献を強調しました。


第2部: 企業と地域の連携を深める(ゲスト: 中田穣氏・西村修氏)

中田氏(株式会社伊藤園・鈴木氏の上司)

中田氏は、鈴木氏が「渋谷をつなげる30人」に参加する様子を見守り、その成長を実感してきました。彼は「最初は鈴木も模索していましたが、次第に自分の役割を見つけ、リーダーシップを発揮していった」と語り、特に「寄付型自販機プロジェクト」を企画提案した事を、鈴木氏の大きな成長の証として高く評価しています。

中田氏自身も、鈴木氏の挑戦を後押しする姿勢を見せており、「せっかくここまで話し合いを進めてきたので、できることは全力でバックアップしたいと思っていました」と述べ、二つ返事で支援を決めたと語っています。また、プロジェクトに取り組む鈴木氏やそのチームのメンバーが、真剣に取り組む姿勢を見せていたことが特に印象的だったと言います。「彼らの目がキラキラしていて、プロジェクトにかける情熱が伝わってきた」と振り返り、プロジェクトの成功を見守りつつも、必要な時にはしっかりとサポートする姿勢を示していました。

また、企業として「渋谷をつなげる30人」に参加する意義について、中田氏は「日常業務に追われていると、地域社会との関わりがどうしても薄くなってしまいます。しかし、このようなプログラムに参加することで、新たな視点を得ることができます」と述べました。さらに「一社だけでは限界がある。他の企業や異業種の人々と協力することで、企業が社会的責任を果たし、より大きな成果を生み出せる」と、異業種連携の重要性を強調しました。

中田氏は「企業としても、こうした取り組みを通じて社員が新しい経験を積み、成長していくことは、組織全体の発展にもつながる」と述べ、鈴木氏がこのプロジェクトを通じて得た成果を高く評価しました。

西村氏(株式会社NTTドコモ(当時)/「渋谷をつなげる30人」4期)

西村氏は、5年前に「渋谷をつなげる30人」に参加しましたが、卒業後も渋谷とのネットワークを大切にし続けています。「異業種の人たちと協力することで、これまで思いもよらなかった視点やアイデアを得ることができた」と振り返り、クロスセクターでの協働が自身の成長に大きな影響を与えたと語っています。

特に印象深いエピソードとして、NTTドコモの「代々木タワー」を活用した地域貢献プロジェクトを紹介しました。「企業市民として、代々木タワーをどのように地域に貢献できるかを考えていた」と述べ、地域からの声を受けて、明治神宮100周年記念日にタワーを蝋燭に見立て、紫色にライトアップした事例を挙げました。「会社を説得するのは簡単ではありませんでしたが、地域の声を反映させることで、結果的に大きな社会貢献ができたと感じました」と、西村氏はこのプロジェクトを振り返り、企業が地域と連携する重要性を強調しました。

さらに、西村氏は「渋谷という街は、良いものは良い、悪いものは悪いと率直にフィードバックをくれる」と語り、エンドユーザーの生の声が企業の成長に大きく寄与する点を指摘しました。「渋谷でうまくいった事例は、全国に発信できる強力な成功モデルとなる」と述べ、渋谷をハブにして事業展開を図ることの可能性を語っています。また、「シブヤ」というカタカナ3文字のブランド力が持つインパクトを活用し、企業としてもマーケティングに役立てたいと述べました。

また、異業種との連携についても、「企業が属する業界に閉じこもっていると、ステークホルダーとの関係も狭くなってしまうが、渋谷ではそれを打ち破り、多様な業界の人々と交流できる」と強調し、通信業界の枠を越えて他業界との協働がビジネスにも大きな影響を与えていると語りました。「異なる業界の人々とのぶつかり稽古が日常的にできることで、人間としての成長を促し、それが企業の成長にもつながる」と述べ、異業種交流がもたらす視野の広がりと成長の機会を強調しました。


参加を検討している方へのメッセージ

鈴木氏
このプログラムの特別な点は、渋谷区長や副区長に直接思いを伝えられる機会があることです。行政のトップに直接提案し、応援を依頼できるのは、なかなか得られない貴重な経験でした。

このような貴重な体験を通じて、地域社会に貢献しながら自分自身も成長できるのが、このプログラムの魅力です。検討されている方には、ぜひ参加していただきたいと思います。渋谷という舞台で、地域の未来を形作る一員として共に挑戦していきましょう!

西氏
「渋谷をつなげる30人」に参加することで、地域社会と深く関わり、新しい人脈を築くことができました。異業種の人々と話すことで、自分では思いつかなかった解決策が見つかり、地域貢献に自信が持てるようになりました。皆さんも、楽しく学びながら地域に貢献する経験をぜひしてみてください。

中田氏
社員が地域と深く関わることで、企業全体の視野が広がり、成長につながります。「渋谷をつなげる30人」は、日常業務では得られない新たな視点やアイデアをもたらし、企業の未来に貢献できる場です。皆さんの企業でも、ぜひ積極的に参加してみてください。

西村氏
「渋谷をつなげる30人」で築いたネットワークは、卒業後も非常に大きな力となっています。このプログラムに参加することで、単に地域に貢献するだけでなく、キャリア全体を豊かにするチャンスが広がります。今後も続くつながりを大切にしながら、ぜひ参加して新たな出会いを楽しんでください。

参加を検討されている方へ

現在、10月からスタートする「渋谷をつなげる30人」第9期の企業メンバーを募集しております。下記より詳細をご確認・資料ダウンロードいただけますので、ぜひご検討ください。


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