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2024年6月7日開催【一般社団法人つなげる30人主催】<つなげる30人カンファレンス2024@渋谷>SPECIAL SESSIONレポート

はじめに

2024年6月7日、渋谷のQWSで開催された<つなげる30人カンファレンス2024@渋谷>SPECIAL SESSIONは、参加者たちにとって極めて意義深い時間となりました。このカンファレンスは、一般社団法人つなげる30人が主催し、企業、自治体、NPOなど多様なセクターから50名のリーダーたちが集まりました。社会課題解決に向けた共創の可能性を探るため、各セッションでは活発な議論が交わされ、具体的な事例と実績が紹介されました。

第一部: 「つなげる30人」との比較を通じた共創コミュニティの新たな展望

ササオルーフ 侑希 氏による基調講演

カンファレンスは、Thunderbird School of Global Management大学院生であり、つなげる30人の研究を行っているササオルーフ侑希氏の基調講演から始まりました。ササオルーフ氏は、米国で行った「クロスセクター協働でソーシャルインパクトを産むためには」と題した研究成果を基に、つなげる30人の特性と強みを深く掘り下げました。

「つなげる30人の最大の強みは、組織や肩書きを超えて、個々の信頼関係を築ける点にあります」と述べ、さらに、異なるセクター間での対等な対話がいかに重要であるかを強調し、「このメソッドこそが、他の共創コミュニティとの差別化を図り、持続的なソーシャルインパクトを生み出す原動力となっています」と語りました。

続いて、ササオルーフ氏は自身の研究成果を具体的に説明し、参加者たちに深い共感を呼び起こしました。「つなげる30人のアプローチは、まさに21世紀の課題解決のために必要な新しいコミュニケーションの形であり、他の国や地域でも応用可能です」と述べ、多くの参加者が頷きながらメモを取っていました。

パネルディスカッション: 新たな「つなげる30人」の可能性を探る

基調講演に続いて行われたパネルディスカッションでは、株式会社フューチャーセッションズのコンサルタントである西山なつ美氏、キャリアカウンセラーの星野翔太氏が登壇し、「つなげる30人」の今後の展望や新たな可能性について議論が繰り広げられました。

西山氏は「つなげる30人」の成果と課題について具体例を交えて語り、これまでの活動がどのように街づくりや地域活性化に貢献してきたかを強調しました。「つなげる30人は、各地域に根ざした課題解決を進めるための強力なツールです。渋谷区での落書き消しプロジェクトはその象徴的な事例であり、地域社会と企業、行政が一体となって取り組むことで、短期間で目覚ましい成果を上げました」と語る西山氏は、具体的な数字や成果を挙げながら、今後の展望についても言及しました。

さらに、星野翔太氏は、つなげる30人がクロスセクター人材の育成にどれほど寄与しているかを強調しました。「つなげる30人は、異なる背景を持つ人々が集まり、対話を通じて新たな視点を得る場です。これは、既存の組織構造を超えたイノベーションを生むための重要な場となっており、その影響力は計り知れません」と語る星野氏は、自身が関わった地域創生プロジェクトの事例を紹介しました。彼は「つなげる30人を取り入れたことで、地元企業と行政が密接に連携し、地域全体の活性化に成功しました。特に、地域の若者が積極的に参加することで、持続可能なコミュニティの形成に大きく貢献しました」と述べました。

このディスカッションは、参加者たちからも非常に高い関心を集め、多くの質問が飛び交いました。特に「つなげる30人をどのように自分たちの地域やプロジェクトに応用できるか?」という具体的な質問が多く寄せられ、西山氏は「まずは信頼関係の構築が不可欠です。信頼なくして対話は成り立ちません。そして、対話を重ねることで、新しいアイデアやプロジェクトが自然と生まれてきます」と回答しました。

星野氏も続けて、「つなげる30人の手法は非常に柔軟であり、どんな環境でも応用可能です。大切なのは、オープンな心で対話に臨み、多様な視点を受け入れることです」と強調し、参加者たちに具体的なステップを提示しました。

第二部: 新しい可能性を拓く「つなげる30人」の事例紹介

午後のセッションでは、「つなげる30人」の新しい展開を示す具体的な事例紹介が行われました。特に注目されたのは、「ゴルフをつなげる30人」と地域政党と連携した政治塾の二つの事例です。

「ゴルフをつなげる30人」プロジェクト

エリア起点ではなく、初めてテーマ起点で行われた「ゴルフをつなげる30人」の事例紹介が行われました。プロデューサーの廣兼祐介氏は、このプロジェクトがどのようにしてスタートし、成功を収めたかを詳細に語りました。

「ゴルフは、スポーツを超えて、人と人をつなぐ強力なツールとなり得ます。このプロジェクトでは、ゴルフという共通の趣味を持つ人々が集まり、リラックスした環境で対話を行うことで、新たなビジネスチャンスや社会貢献のアイデアが生まれました」と廣兼氏は述べました。彼はまた、「つなげる30人の手法をテーマ起点で応用したことで、参加者同士が自然とフラットな関係を築き、これまでにない創造的な対話が行われました」と振り返りました。

さらに、事務局長の木下裕介氏も登壇し、テーマ起点でのつなげる30人の運営について具体的な成果を共有しました。「このプロジェクトを通じて、ゴルフ業界だけでなく、他のテーマでもつなげる30人の手法が有効であることが確認できました。今後も多様なテーマでの展開を計画しています」と木下氏は語り、参加者たちに今後のビジョンを示しました。

「ゴルフをつなげる30人」の事例は、多くの参加者にとって新鮮かつ刺激的であり、今後のプロジェクトの可能性を大いに感じさせるものでした。「ゴルフという趣味を通じて、ビジネスや社会貢献の新たなアイデアが生まれるとは思ってもみませんでしたが、このプロジェクトをきっかけに、新しいつながりが生まれました」と語る参加者の声が印象的でした。

政治塾とのコラボレーション

次に紹介されたのは、地域政党が主催する政治塾とのコラボレーション事例です。この事例では、「つなげる30人」の手法がどのように政治の分野で応用され、実際に政策形成に繋がったかが詳しく語られました。このプロジェクトでは、政策提案が短期間で実現され、地域のニーズに応える具体的なアクションが起こされたことが報告され、まさに「対話を通じて市民と政治が近づき、実際に提案が政策として形になったことは、つなげる30人の手法の有効性を証明するものでした」

「つなげる30人のアプローチは、これまでの政治の常識を覆し、市民が自分たちの声を直接政策に反映できるという新しい形を示しました。これが、これからの政治活動にとって重要な示唆を与えると考えています」と語る参加者の言葉に、会場からは賛同の拍手が送られました。

社会的意義と今後の展望

今回のカンファレンスを通じて、「つなげる30人」が持つ社会的意義が再確認されました。「つなげる30人」は、単なる共創のプラットフォームではなく、異なる背景を持つ人々が集まり、対話を通じて新しい価値を創造する場であることが明らかになりました。この場が持つ可能性は、今後も拡大していくでしょう。

また、「つなげる30人」の手法は、地域社会の課題解決に留まらず、政治やテーマごとのプロジェクトにも応用できることが示されました。これは、「つなげる30人」が持つ柔軟性と普遍性を証明するものです。カンファレンス終了後も、参加者たちは名刺を交換し合い、今後の協力を誓い合う姿が見られ、コミュニティがさらに広がる予感が漂いました。

今後の展望

「つなげる30人」は、これからも新たな挑戦を続け、各地域における共創と社会課題解決の原動力となるでしょう。本カンファレンスで得られた知見やネットワークを基に、次のステージに進む準備が整ったといえるでしょう。

参加者たちは、このカンファレンスを通じて新たなインスピレーションを得たことが感じられ、今後の活動に対する期待が一層高まりました。つなげる30人の手法が、さらに多くの地域やテーマで展開され、社会全体に広がっていくことを期待しています。

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