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第1夜 メグの千夜一夜物語 開帳のご挨拶

お初にお目にかかる方は初めまして!
そしていつもお付き合いいただいてる方、改めましてこんにちは。

このNoteの執筆者、来栖 恵(くるす めぐむ) です。

プロフィールにもありますけど、ちょっとだけ自己紹介させていただくと、「真面目に仕事をせずに、しょっちゅう旅行ばっかりしている零細企業の経営者」で「混雑が嫌いで、毎週東京と富士山麓の二拠点を往復する生活者」で「その昔雑誌の連載や漫画の原作など4冊の出版もしたけど、全く売れなかった執筆者」な人です。 

因みにアイコンのこの娘は、私じゃなくて以前書いた本の登場キャラです。実物はこんな若くないです。ごめんなさい🙇‍♀️


あと、割と重度の歴史オタクです。それと激辛なもの大好きです。
パートナーからはお前は味覚が狂っているってよく言われます。

CoCo壱の20辛は余裕ですが、激辛界ではこの程度はお子ちゃまに過ぎません


・・・ゴメンナサイ、たぶんどうでもいいですよね、そんなの。

そんなことはともかくとして、このNoteのお話です。
実は1年位前からTwitter(現X)をはじめたのですが、ある日課金すると長文が書けることに気づいて、昔の執筆者魂に火が付いたのか、長文を書く実験がてら始めたのが、「メグのTwitter千夜一夜物語」というX上のコラムもどき。

因みに一応執筆者を自称してますが、以前執筆していたのはおよそ一般人が読まない専門書でして(実はその昔、ある分野の専門家でもあったのです)、当然そんなもん誰も読んでくれるはずがありません。
そんなわけで、何を書いたらいいのか全くわからず、その日の思い付きで書いていたら、趣味の世界旅行とか歴史とか、およそアクセスの取れない話ばっかり100話以上になっちゃたんですね。

とはいえ、そのあとThreadも始めたし、Xはたまにアカウント凍結とかあるので、さすがになんかもったいなくなり、Noteにリライトして保存しとこうと思ったのがこちら、というわけです。

ということで、Twitter千夜一夜物語、改めSNS千夜一夜物語のリライト第一弾は、せっかくだからそんなタイトルにもしている千夜一夜物語のお話なぞしてみましょうか。

☆実はアラビアじゃなくてイランの話だったアラビアンナイト☆


さてこの千夜一夜物語。通称アラビアンナイトなんて言いますけど、10世紀頃ペルシア、つまり現在のイランで描かれたとされるお話なんですね。
全然アラビアじゃないじゃん。

アラビアンナイトの歴史は古く原型は5世紀くらいにできたのだとか

どういうお話かというと、いつの頃か分からない昔、なぜか中国とインドを支配していたペルシアにシャハリヤールという王様がいました。
どんだけ大国なんだ、といいたくなりますが、要するにあっちこっちのお話がイランに伝わってまとめられたお話というわけなんですね。

さてこのシャハリヤールという王様元々は名君として知られていた人なんですが、ある日弟のサマルカンド王シャハザマーンに衝撃的な話を聞いてしまいます。
なんと最愛の王妃が何十人もの奴隷をはべらかせ、毎日王の目を盗んで酒池肉林、セックス三昧をしているというのです。
名君にありがちな真面目で潔癖な性格だったシャハリヤール王は、可哀そうにこの話をきいて極度の女性不振に陥いってしまいました。

まあ、それだけならよかったのですが、なぜかここで人格が豹変。
妃にした女性を、毎日殺し、その度に新しき妃を迎えるという暴君に大変身してしまったのです。
シャハリヤール王、いくら何でも変わりすぎです。

そんな困った王に新たに嫁いだのが、大臣の娘シャヘラザード。

ソフィー・アンダーソン画のシャヘラザード 美人で、頭がいい理想の女性です

当然直ぐ殺す気満々の王でしたが、この娘が実は大変な博識かつ知恵者でして、毎日王妃のする不思議な物語がすっかり気に入ってしまい、やがて続きをねだるようになりました。
そのお話が、アラジンと魔法のランプ、シンドバッドの冒険、アリババと40人の盗賊、空飛ぶ絨毯などどっかで聞いたことのあるお話の数々。つまりこれからのお話のネタ元がアラビアンナイトというわけですね。

最終的にはその話は1001夜に及び、遂に王は改心して、元の名君の心を取り戻し、シャヘラザードと共に幸せに暮らしたということです。

以上、めでたしめでたし。

☆実はよく似てる? X&Threadとアラビアンナイト☆


さて、千夜一夜物語というタイトルは、そんな感じで色々なお話が1001夜続いたという話からきているのですが、実際に今残っている写本を見ると実は35話282夜しかないんですね。
しかも物語がちゃんと完結していないこともあり、どこかに残りの話があるんじゃないの?という憶測を呼ぶことになりました。

それならば俺が続きを書いてやると、中東だけでなくヨーロッパなど色々な時代の色々な人が勝手に話を加えていき、遂に今のような形になったのが、現在のアラビアンナイトなんです。
因みに実際よく知られているお話の多くは、後で世界中の人たちによって勝手につけ加えられたものらしいんですね。

有名なシンドバッドの冒険も原本にはなく、後から付け加えられたお話の一つ

さて、それはそうとして、なんかこうして後から世界中の人が物語を付け加えてお話が広がっていくというのは、ちょっと今のXとかThreadに似ていると思いませんか?
そう、レスとか引用みたいな感じなんです。

しかもSNSに似ているのはそれだけじゃなくて、その独特の文体にもあります。
よくTwitter改めXで、「続きはプロフで」とか「実は……」みたいな感じで続くのがありますよね。 実は千夜一夜物語でも話が佳境に入って、おおっと引き込まれた瞬間「続きはまた明日…」なんですね。 もう肝心なところでプロフならぬ翌夜に誘導しちゃう感じです。

更に千夜一夜物語には、なんとXやThreadsのいいね、に当たる要素もちゃんとあります。
シャヘラザードの傍にはいつも妹のドゥンヤザードがいて、いいね、ならぬ「この話面白い!」とか「続き聞きたい!」とか話を盛り上げるんです。
さしずめ中世版SNS小説っていったところでしょうか。

このコラムもどきに「メグのSNS千夜一夜物語」と名付けたのも、要はそれにあやかってのこと。
最近はネタが尽きてさすがに更新頻度が落ちてはいますが、現時点で130話近くまであるので、当分Noteの題材には困りません。

是非、フォローして、暇なときにでもご覧いただけると嬉しいです。
ではまた第二夜でお会いしましょう。


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