DTM初心者必見!最適なWavesバンドルの選び方とおすすめ
今回は、私が愛用されているWaves製品のバンドルセットについて解説します。
初めてWaves製品を購入する場合、多くの方が複数のプラグインをパッケージングしたバンドルに手を伸ばすと思います。しかし、どのバンドルを選ぶべきか迷うことも多いでしょう。
私がオススメするバンドルは、Gold or Horizonの二択です。
今回はWavesの各バンドルセットの特徴を解説しながら、なぜGold or Horizon の二択なのか、その辺りを解説したいと思います。
Wavesバンドルの種類と特徴
Wavesのバンドルセットは以下の6つに大別されます。
Silver:必要最低限のエフェクトが揃っており、入門者に最適
Gold:楽曲制作を行う上で基本的なエフェクトが揃っている
Platinum:さらに多くのプロフェッショナルなエフェクトを追加。
Diamond:一芸に秀でたエフェクトが豊富。
Horizon:アナログビンテージ機材モデリングが充実。
Mercury:Wavesのほぼ全てのプラグインを収録。
これらのバンドルセットは、上位になるほど収録されているプラグインの数が増え、その分価格も上がります。
Waves Silver
バンドルセットの中で最も手頃な価格で提供されています。EQ(イコライザー)、コンプレッサー、マキシマイザー、リバーブ、ディレイ、ディエッサーなど、楽曲のミックスに必要最低限なエフェクトが揃っています。
私もいまだに使い続けているRenaissance EQとRenaissance コンプが付いてくる点は魅力的ですが、全体的には入門的なエフェクトが中心となっています。
Waves Silverを購入するのであれば、もう少し上位のバンドルセットを狙いたいというのが正直な感想です。
Waves Gold
初心者向けの入門として最もおすすめできるバンドルです。Waves Silverから26種類のプラグインが追加され、非常に使い勝手の良いエフェクトが多く含まれています。
具体的には、H-Delay(ディレイエフェクト)やH-Comp(コンプレッサー)、Vitamin(マルチバンド・ハーモニック・エンハンサー)、C4(マルチバンドコンプレッサー)、V-EQ(アナログEQ)、V-Comp(アナログコンプレッサー)などが含まれており、デジタル系からアナログ系までバランスよく収録されているのがポイントです。
これらのエフェクトは、私がいまだに主力として使い続けており、DAWの純正エフェクトから一歩進んだ楽曲制作が楽しめます。
Waves Platinum
Waves Platinumは、Waves Goldからさらに一歩進んで、より多くのプラグインを楽しみたい方に最適です。
L2やL3(マキシマイザー系)、Linear Phase EQ(リニアフェイズ・イコライザー)等、マスタリング系エフェクトが追加されており、Renaissance BASS(低域エンハンサー)やRenaissance Vox(ボーカルプロセッサー)などのRenaissance系プラグインが全て収録されています。
Waves Platinumから、一芸に長けたプラグインが新たに収録されているのがポイントです。
Waves Diamond
Waves Diamondでは、一芸に長けたプラグインがさらに追加されています。
Center(ステレオイメージャー)やCobalt Saphira(ハーモニックエンハンサー)など、他では代用できないプラグインが収録されています。また、私が必ず使っているNLS Non-Linear Summer(コンソールモデリング)も収録されています。
一芸に長けているからこそ、他では代用できないプラグインが数多く収録されているのがポイントです。
Waves Horizon
Waves Horizonは、Waves Diamondと比べ、アナログビンテージ機器をモデリングしたプラグインが豊富に含まれています。
CLA-76やCLA-2A、PuigChild Compressor(コンプレッサー)など、有名なアナログビンテージ機材をモデリングしたプラグインや、Kramer Master Tape(アナログテープ)や私が大好きなKramer HLS Channel(コンソールモデリング)など、Wavesでしか使えないアナログビンテージ機器をモデリングしたプラグインも収録されています。
一芸に長けて他では代用できないプラグインとして、Vocal Rider、Bass RiderといったRider系プラグインも収録されています。
Waves Horizonは、アナログビンテージ機器をモデリングしたプラグインと、簡単操作で抜群の効果が期待できる一芸に長けたプラグインがバランスよく豊富に収録されているのがポイントです。
Waves Mercury
Waves Mercuryは、Wavesのほぼ全てのプラグインが収録されています。
私がいまだに使ったことがないプラグインが数多くあるほど、クオリティの高いプラグインが膨大に収録されています。その膨大な量の高品質なプラグインが収録されている点は魅力的ですが、価格が高いため、初心者には手が届きにくいかもしれません。
注意点として、SSL4000シリーズやAbbey Roadシリーズは収録されていません。
おすすめのバンドル
ここまでで、Wavesの各バンドルセットの特徴について説明しました。なんとなく各バンドルセットのイメージが湧いてきたのではないでしょうか。
その上で断言します。
私がオススメするバンドルは、Waves Gold or Waves Horizonの二択です。
なぜWaves Goldがオススメなのか?
Waves Goldは、初心者向けの入門として使い勝手の良いプラグインが豊富に収録されています。これはつまり、誰でも気兼ねなく使えるプラグインが多く収録されているということです。
実際に、私が日常的に使用しているWavesプラグインの多くがWaves Goldに含まれており、その割合は全体の7、8割に及びます。
ただし、私がよく使っているプラグインの中には、Waves Goldに収録されていないものもあります。これらのプラグインは、必要に応じて単体で購入することをおすすめします。
つまり、「Waves Gold + 単体購入」の組み合わせが最もコストパフォーマンスに優れ、効果的な選択となります。
Waves PlatinumやWave DiamondよりもWaves Goldが良い理由
Waves PlatinumやWaves Diamondには数多くのプラグインが収録されていますが、その中には特定の用途に特化したプラグインが多く含まれています。これらは自身の趣向やジャンルにハマれば非常に便利ですが、その分、使う人を選ぶプラグインでもあります。
自分のジャンルや趣向に合わないプラグインが多く含まれている場合、無駄になってしまう可能性があります。それよりも、自分に必要なプラグインを見極めて単体で購入した方が効果的です。
Waves Horizonがオススメの理由
一方で、Waves Horizonは、アナログビンテージ機材をモデリングしたプラグインや、一芸に長けたプラグインが豊富にバランスよく収録されています。これにより、どのような方にも対応できるバンドルセットになっています。
Waves PlatinumやWaves Diamondよりもバランスが良く、収録されているプラグインの質が非常に高いため、一度に多くの高品質なプラグインを手に入れたい方に最適です。
Wavesのサブスクリプションプラン
最近では、Wavesもサブスクリプションプランを提供しています。
これは、一定の月額料金を支払うことで、Wavesの多くのプラグインを利用できるサービスです。
以下にサブスクリプションプランの主な特徴を挙げます。
毎月の定額料金で最新のプラグインにアクセスできる。
バンドルセットよりも初期投資が少ないため、試しやすい。
必要な時期にだけ契約し、必要なくなったら解約できる柔軟性。
私は長らくWaves Mercuryユーザーでしたが、昨年からWavesのサブスクリプションプランであるWaves Creative Accessを導入しています。その理由は以下の通りです。
最新のプラグインを常に使用可能
Wavesプラグインを常に最新の状態で使用できるのは大きなメリットです。
バンドルセットを最新の状態に保つにはWaves Update Plan(WUP)を更新しなければならないため、その手間とコストを考えると、サブスクリプションプランは非常に魅力的です。
全てのWavesプラグインが使用可能
私は、全てのWavesプラグインが利用できるWaves Ultimateに加入しています。
最上位バンドルセットであるWaves Mercuryを購入したとしても、SSL4000シリーズやAbbey Roadシリーズなど使用できないプラグインがあります。しかし、Waves Ultimateに加入することで、全てのWavesプラグインが使用可能になります。
数百に及ぶプラグインが使えたとしても、そんなに使いきれないし意味がないと思われるかもしれませんが、全てのプラグインが使用可能であることのメリットは、以下のStudioVerseの活用に大きく関わります。
StudioVerseの活用
StudioVerseは、AIによるミックス・アシスト機能を備えたオンライン・プラットフォームです。
StudioVerseでは、著名なエンジニアたちが手掛けたプリセットを含む、数千にもおよぶプラグインチェインを誰でも気軽に使うことができます。その中には、自分では思いつかないような使い方で、普段使うことがないWavesプラグインが数多く含まれています。
しかし、エフェクトチェイン内に使用できないWavesプラグインが含まれていては、その恩恵を受けることができません。
Waves Creative Accessでは、StudioVerseのメリットを最大限享受でき、Wavesプラグインを最大限活用するための最適な手段となっています。
コストパフォーマンスが高い
Wavesのサブスクリプションプランは、私が加入している「Waves Ultimate」で月額24.99ドルです。私は年間契約しているので、月額20.83ドルで利用しています。
毎月一定額支払続けるという特性上、塵も積もればなんとやらで高く感じるかもしれませんが、私はコストパフォーマンスに非常に優れていると感じています。
その理由は、Wavesプラグインしか使っていないから。
「Waves Ultimate」に加入していると、他社のプラグインに目移りしません。趣味で音楽を楽しむ上では、Wavesプラグインだけで十分です。プラグインのセール情報に踊らされることもなく、購入のタイミングに悩むこともない。精神的な負担が軽減され、制作に集中することができます。
また、上述したように、バンドルセットを最新の状態に保つためにはWaves Update Plan(WUP)の更新が必須です。その点を考慮すると、Wavesのサブスクリプションプランは非常に魅力的だと感じます。
Wavesへの愛情とサポート
Wavesは私のお気に入りのプラグインメーカーであり、サブスクリプションプランを導入することで、Wavesを応援し続けることができます。
まとめ
初心者におすすめするWavesバンドルは、Gold or Horizonの二択です。
自分の制作スタイルやニーズに合ったバンドルセットを選び、セールを狙って賢く購入してください。また、サブスクリプションプランも検討する価値があります。
Wavesプラグインはその操作の簡便さと効果の高さから、長年にわたり多くのユーザーに愛用されています。今回のレビューを参考に、ぜひWavesプラグインを導入し、音楽制作を楽しんでください。