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【獣医師国家試験】 ”合格”への完全対策・勉強法ガイド
あなたの勉強方法は間違っている!
そんなことを言われたら、
どんなに自信のある人でも一瞬心配になるでしょう。そこまで言うつもりはありませんが、事実「国家試験合格に”効率的”な勉強法」はあると考えています。
膨大な範囲、限られた時間、限られた情報で合格しなければならないのが国家試験。ガムシャラな手段で合格するのはハッキリ言って”無茶”ですから、あなたの勉強方法をこの機会に見直し軌道修正していきましょう!
この記事では、
獣医師国家試験に合格するためのポイントを3つの要素
「メンタルを維持するためのポイント」
「効率よく勉強するためのポイント」
「勉強スケジュール」
に分けて解説していきます。
https://nekoyasiki-hub.com/training/
メンタルを維持するためのポイント5つ
①合格基準は決して高くない。
はじめにいいます。
国家試験に合格レベルは高くないです。
合格要件は以下に示すとおりです。
![](https://assets.st-note.com/img/1713322305003-9L7ZId4MCQ.png?width=1200)
国家試験の問題数はA・B・C・D問題全て合わせて280問。168問/280問(60%)で合格になります。
国家試験の問題はすべて5択の選択問題であることを考えると、140問/280問を確実に解答したうえでのこりの140問を勘で解答しても合格できる計算になります。
実際の試験会場ではわからない問題であっても、選択肢の1つや2つ削除できる可能性が普通にありますから、勘の確率は20%を超えてきます。
こう考えればいかがでしょう?
自分にもできそうだな!って思いませんか?
②すべてを正確に覚える必要はない。
大学の期末試験とは大きく異なります。
漢字のミスで減点されるような自己満足記述問題や、正確な知識が問われる”適当な選択肢をすべて選べ”系鬼畜問題、大きな紙に問題文一行、その他解答用紙の”そんなにかくことねぇよ”問題は出題されません。国家試験の問題は「5択の選択式」です。
それぞれの選択肢を完璧に理解できなくても、
一発で正答が分かる問題
消去法である程度絞れる問題
が全体の30〜40%と多いため、あらゆる知識を隅から隅までを正確に覚える必要はありません。仮に適当に選んでも期待値的に2割も正解してしまいます。
③娯楽の時間も確保しよう。
下記に示すのが、僕の一日スケジュールです。
![](https://assets.st-note.com/img/1713322339985-2vks6O6LYb.png?width=1200)
意外と勉強時間が少ないのが分かると思います。
国家試験は重要ですが、同時に学生生活最後の自由時間でもあります。
毎日国家試験に向けた勉強時間を確保しつつ、
それ以外の時間は自分の好きなこと、したいことに使って充実した生活を送りましょう。
④友人と分からないことを共有しよう。
試験本番、問題に食らいついて合格を勝ち取るのは”あなた”なので、あなたに実力がつく勉強をしなければなりません。要するに、基本的に試験勉強は”ひとり”でするものです。
しかし、
圧倒的科目数
限られた情報源
限られた勉強時間
というハンディを背負って”ひとり”で対策を行うのは、困難です。
友人でも結構ですし、
グループを作っても構いませんから1日1時間程度一緒に勉強するのは大事だと考えます。
自分では覚えられない知識を、友人はすんなり覚えていたりします。そのコツやロジックをお互いに共有すれば、”みんなで合格”することができます。平和な世界です笑。
⑤睡眠を確保しよう。
「周りは僕よりできるなぁ、、、」
「自分ってなんてバカなんだろう、、、」
「国家試験落ちたらどうしよう、、、」
こういった感情は、
国家試験からのプレッシャーを考えれば”当たり前”です。あなたが人間的に劣っているわけでも、能力値が低いわけでもありません。
簡単な解決法があるとすれば「寝る」ことです。寝ることのメリットは下記の記事におまかせします。
効率よく勉強するためのポイント4選
①科目の強弱をつける
獣医国家試験に出題される科目は20科目を超えます。
出題される科目は、
それぞれ同じ難易度・問題量ではありません。
科目によっては、ほとんど出題されない科目があり、、、
科目によっては、難易度が高すぎる科目があったりとさまざまです。
あなたが勉強する上で”優先順位”が決まります。
優先度:☆☆☆☆☆☆☆・・・MAX
「感染症学(+人獣共通感染症学)」
いわば”原因ありきの病気”を中心に勉強しましょう!
この科目は、暗記から逃げてはいけません。
「感染症学」を勉強することにより、
「微生物学(細菌・ウイルス・その他)」「病理学」の重要なポイントは抑えられる上に、
症状まで踏み込めば「生理学」が、
治療まで踏み込めば「薬理学」まで網羅的に学習できます。
科目と科目に架け橋ができるので、
それぞれの科目を個別に勉強する際にもスムーズになります。
優先度:☆☆☆☆☆・・・Hi
「薬理学」「内科学・外科学」です。
「薬理学」は、
しっかり暗記していないと解答できない問題が多いため優先順位が高いです。ひねった問題も出しにくいのでコスパは高いのです。
一方で「内科学・外科学」は、
問題数が多いものの、正解の選択肢が分かりやすいため、勉強が得点に繋がりやすいです。
優先度:☆☆☆・・・Medium
「解剖学」「寄生虫学」「生理学」です。
以上の科目は、
問題数は多く国家試験を合格する上で重要な科目です。
しかしながら”暗記量が圧倒的に多い”という注意点があります。
なんでもかんでも頭に詰め込もうとするのは、あまりに無謀で危険な考え方ですからポイントに絞って勉強する必要があります。
優先度:☆・・・Min
「生化学」「実験動物学」です。
これらの科目は毎年出題されますが、たった数問なので勉強に対する効果が悪すぎます。
しかし、勉強しないのは間違いです。
過去問を覗くと、少しの知識で得点を獲得できる問題も出題されています。過去問を中心に広く・めっちゃ浅く勉強しましょう。
②過去問を中心に勉強する。(特にA・B問題)
国家試験の過去問は、以下に無料で上がっています。
各自アイパッドにダウンロードするなり、印刷するなり自由に使って下さい。
https://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/zyui/shiken/shiken.html
【1】合格までにどんな知識が必要なのか分かる。
今の自分の立ち位置を確認し、
合格に必要な実力の差を埋めていくことが国家試験における勉強法です。
![](https://assets.st-note.com/img/1713322362187-T8xkg8juzl.png?width=1200)
当然のことですが、
あなたが目標としているのは”国家試験”の合格であって、ひたすら参考書を読破することでも、まとめを作りまくることでもありません。
そのため自分の立ち位置は「過去問」で知る必要があります。
自分が知っていること、
知っていると思っていたけど知らなかったこと、
知らなかったけど解答できること、等々
「自分が何を知っていて、何を知らないのか」という自分の立ち位置さえ分かってしまえば、あとは不足の知識を補うことで合格要件に近づけます。知識がついてから、、、ではいつまで立ってもスタートラインに立てません。。。
【2】問題量が多い
”大学受験”においては問題数が少ないため過去問だけでなく様々な問題集や参考書を活用して補填する必要がありますが、、、
国家試験に関しては、必須・A問題・B問題合わせて210問あります。10年分解けば、2100問ですよ!
2100問の各問題を確実に、丁寧に勉強した世界線を想像してください。少なくとも合格できる実力があると僕は考えています。
「過去問の周辺知識まで勉強しよう!」
とは言うものの2100問もあったらだいたいカバーされています。
【3】同じ問題が出題される場合がある。
ありがたいことに、
過去問を模倣した問題が毎年出題されています。
「この選択肢しってるぞ!」
「どこかで見たことのある問題だ!」
となれば一気にスイッチが入り、国家試験というプレッシャーを跳ね返すことができます。こうなればもう勝ち確です。
【4】過去問が知識を与えてくれる
「〜誤っているものを選べ。」という問題に出逢えば、あなたはラッキーです。
出題者側(プロ)が正しいと考えている選択肢を4つも提供してくれています。似たような問題が今年度出たときはチャンスです。
「〜正しいものを選べ。」という問題であっても、正解以外の選択肢のどこを修正すれば正しい選択肢になるかを勉強することで、引っ掛けポイントを知ることができます。
③まとめを使用する。
過去問を解くことで、
合格するまでに足りてない知識を認識できました。
次は「まとめ」を使用するステップです。
【初心者】知識を確認する。
まとめで足りてない知識を確認しましょう!
そこをしっかり覚えれば、学習した問題と類似した問題への対応は可能になります。
もし余力があれば、その知識の”周辺知識”を含めて勉強して「どんな角度から問われても解答できる力」を身に着けましょう!
【上級者】知識を整理する
ある程度勉強が進んでくると、
知識同士が干渉しあって頭の中がゴチャゴチャになるときがやってきます。
この現象は、
勉強が進んでいる証拠であると同時に、
一旦知識を整理するタイミングです。
覚えたことを紙に書き出して、どんな知識があなたを邪魔しているのか確認すると良いです。
この問題点を克服したあなたは、応用力を身に着けたスーパーマンです。その分野はもう怖くありません。
④過去問で”演習”する。
ある程度知識がついたら、演習が必要です。
演習をしなければここまで積み上げてきたことが台無しになります。
類題を見つけて、
知識を定着させましょう!
当ブログで、
科目ごとにタグを設けています。
キーワード検索もできるので、活用してください。
⑤徹底的に繰り返す。
あなたに予め知っておいてほしい事実は、「簡単な問題でも忘れてしまうこと」です。これはマジです。実体験なんです。
なかなか解けない問題、
何度も間違えてしまう問題
だけではなく、いつも解けている問題も定期的にメンテナンスしましょう!
国家試験は”簡単な問題を確実に得点する”ことが合格に不可欠です。
一年スケジュールを立てよう!
〜11月まで
どれだけ解説を充実させるかが、今後、演習の際チャメチャ効率的に進められます。
しかしながら国家試験の解説を作ろう!としても、かなり時間がかかります。
教科書を引っ張り出してきて、
該当箇所を検索かけて、
該当ページから見つけ出す。
この作業を選択肢分(5回)も繰り返す必要があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1713322381290-UH280kEnKT.png?width=1200)
過去問と同じ問題、完璧に覚えた知識がない限り
1問あたり30〜60分かかります。
仮にあなただけの力で12月から過去問の解説を作ろうとすると、詰みます。大マジです。
11月〜1月まで
勉強を本格的にスタートする時期でしょうか。
上記でも説明したように、まずは演習から初めて、自分が何を知っていて、何を知らないのかを冷静に知りましょう!
過去問は最低5年分!3周しましょう!
レベル1「過去問の演習」です。
次のレベルに時間がかかるため、レベル1でのポイントは2つ。
”さっさと終わらせる”こと
”演習後も毎日演習時間を設ける”ことです。
毎日、1年分の過去問(必須・A問題・B問題)を解くなら、5年分は”5日”で終わります。それを3セット行えば、15日で終了します。スピード感を持ってさっさと解きましょう。
周回後は、
レベル2「選択肢の吟味により知識を広げる」です。
過去問の解説を作っておくと、ここでかなり楽ができます。
ぶっちゃけ最も時間がかかる部分なので、できるだけ早めの対処をしておきたいですね。
僕のブログでは、
過去問の解説を中心に掲載しています。
問題の中にも難易度があるため、
絶対に覚えておく問題や、知識のつながりに着目して記事作成に努めています。
1月中
レベル2まで知識を広げていくと、
大量の知識で頭の中がぐちゃぐちゃになっていきます。
そのぐちゃぐちゃな状態のせいで、
うっかり間違える問題
正解したり間違ったりと不安定な問題が出現してきます。
この浮ついた知識を整理する段階を”レベル3”と読んでいます。
レベル3の勉強は
①自分の苦手を把握し、
②原因をブラッシュアップし
③必要な知識を収集する
という工程が必要なため時間がかかりますが、一度身についてしまえば、国試の類題にも対応できる状態(無双状態)になります。
すべての分野を網羅する必要はありませんが、上記の優先度の高い科目は少なくともレベル3まで到達するべきです。
直前期
この直前期は、
新しく知識を入れようと勉強するのはオススメしません。
国家試験の合格のためには、
簡単な問題を確実に得点することにあります。
地に足つけて今までの過去問を総復習しましょう!できるだけ早く過去問を回して、触れてない知識がないように”広く浅く”演習を勧めていく必要があります。
漏れ出ている知識があったら、すぐに確認して覚えましょう。
最後に
僕のブログ「Nekoyasikiのちきしばこ」には、国家試験の合格にダイレクトに直結する知識を詰め込んでいます。まさに学生時代に出会いたかったブログです。
また、WEBアプリ「Nekoyasikiのトレーニングルーム」では過去問演習を介して、学生に足りていないアウトプットの機会を全面的にバックアップしています。