ナーロッパと貨幣制度

これ👇を見てどうでもいいことを思い出したのでちょっと書く(この本とは全く関係ない本当にどうでもいいこと)。

異世界転生・転移ものでよく舞台になるナーロッパでは、金額表示に際して何故だか貨幣単位を用いず、代わりに金貨○枚、銀貨○枚、銅貨○枚などとされることが多い。しかし、これは貨幣制度と貨幣経済が確立した国においては不自然で、まず国定の貨幣単位(例えばリブラ)があり、金貨=10リブラ、銀貨=1リブラ、銅貨=0.05リブラのように体系化されているのが自然である。

小説では「これいくら?」「金貨3枚と銀貨5枚だよ」のような会話がよくあるが、それよりも「35リブラだよ」「じゃあ金貨3枚と銀貨5枚ね」「おおきに」の方が自然ということである。

貨幣単位を用いないのには文明レベルが遅れている雰囲気を出す目的があるのかもしれないが、ところがどっこい、世界各地で大昔から用いられている貨幣の基本機能の一つは価値尺度機能(残る二つは交換機能と価値保存機能)なので、逆にリアリティを損なってしまっているように思える。

続編

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