ジェンダーギャップの低さは日本の女の強さの反映
日本のGlaobal Gender Gap Indexの低さ(2023年は146か国中125位)は、抑圧・差別による女の立場・発言力の弱さを示したものだという報道が多いが、そうではなく、その逆の強さの反映だと考えられる。
GGGIは
経済(Economic Participation and Opportunity)
教育(Educational Attainment)
健康(Health and Survival)
政治(Political Empowerment)
の4指数(0~1)を単純平均したものだが、教育と健康は多くの国が僅差のため、経済と政治でほとんど決まる。日本は146か国中経済が123位、政治が138位と低い(グラフの赤が日本)。
政治と経済を単純平均した「政経」を作成すると、日本は135位で、以下トゥルキエ、サウジアラビア、エジプト、カタール、モロッコ、レバノン、オマーン、パキスタン、アルジェリア、イラン、アフガニスタンとイスラム諸国が続く。
政経の日本の低さは政治家や高級管理職が少ないためで、
その理由としては
イスラム諸国のように女の社会進出を阻む慣習や制度がある
女がそのような仕事を避ける傾向が強い
の二通りの可能性があるが、世界各国と比較すると1.ではあり得ないので2.ということになる。
政治家や高級管理職になると責任は重くなり、自分でコントロールできる自由時間は減り、部下や支援者の面倒を見なければならなくなる。日本の女が政治家や高級管理職を避けるのは、このようなコストやリスクに対してリターンが割に合わないため、旨味がないためである。
日本はこの👇ような女が強い国なので、女の上昇志向は弱くなり、それがGGGIの低さとなって表れる。
キャリア志向だが面倒事はやりたくない女は、男とは方向性が異なる傾向にある。『白い巨塔』の財前五郎は大学医学部で教授を目指したが、人気ドラマ『ドクターX』で米倉涼子が演じる外科医はフリーであることが、日本の女が政治家や高級管理職に魅力をあまり感じないことの説明になっている。
付録
46位のエスワティニと125位の日本のどちらが女が自由で解放された国か?