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日本全国が少子化でも明石市の出生が減らなかった理由
明石市の子ども施策に出生を増やす効果があったのかを検証した先日の記事の完成度を上げるために播磨町と稲美町のデータを追加した(お断り:論旨は同じ)。
『こども施策』は「福祉政策」「少子化対策」であるとともに『経済政策』でもある。こどもを本気で応援すれば「出生率」も上がり「地域経済の活性化」も実現できる。最近は周辺の自治体も明石市に追随してきている。国よ、今こそ発想の転換を!#たまきチャンネル(後編) https://t.co/PkWafpQCp3
— 明石市長 泉 房穂(いずみ ふさほ) (@izumi_akashi) September 18, 2022
日本全国の出生は減少傾向が強まっているが、明石市は年間2700人前後をキープしている。減って然るべきものが減っていないことは、明石市の出生が(その分)増えていることを意味している。
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2015→2020年の方向の違いに注目。
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東播磨地域は明石市、加古川市、高砂市、稲美町、播磨町
明石市の出生率アップが国レベルでの少子化対策のヒントになるのかを、隣接する市町を合わせた広域(明石市、加古川市、稲美町、播磨町、神戸市の3市2町)の出生の推移から推定する。位置関係を知らない人は地図で確認してもらいたい。
「明石市はわかるけど、
— 明石市長 泉 房穂(いずみ ふさほ) (@izumi_akashi) June 11, 2022
何県なのかわからない」とのお尋ね。
明治11年以降は『兵庫県』です。
ちなみに、その前は『明石郡』と呼ばれ、
今の神戸市の西区、垂水区、須磨区の一部も明石郡。
江戸時代は、さらに三木市も含めて『明石藩』。
大化の改新(645年)までは、
もっと広い『明石国』でした。 https://t.co/mH0uIr8XbN pic.twitter.com/fuZTxDek4s
3市2町を東西二つの地域に分けて出生数の推移を比べる(西部はほぼ播磨国、東部は摂津国に含まれる)。
西部:加古川市、播磨町、稲美町、明石市、神戸市西区、垂水区
東部:西区と垂水区を除く神戸市
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2006~2012年平均と2021年を比較すると、西部は-21.6%、東部は-21.9%とほぼ同じペースで減少していることから、明石市を含む西部全体では出生増は生じていないと推定できる。これと、西部の中では明石市の+0.8%に対して明石市を除く2区1市2町は-30.3%と減少率が大きいことからは、明石市の出生増は周辺地域から出産意欲のある人を集めた結果と推定できる。子育て支援目当ての転入者に「市内や周辺の出身者が多い」ことは、泉市長が2019年の著書で認めている。
今、明石市に実際来ている層は、まさに二人目の壁で、30代共働き、子どもが一人いて賃貸暮らし、もう一人欲しいが経済的に大変だから、明石市だと助かる、という層です。加えて、市内や周辺の出身者が多いです。近くに親がいて子育ての手が借りられるんです。つまり、今の転入増加には、親族間の助け合いが可能という要因がかなり大きいと聞いています。
従って、明石市の子ども施策を全国の市町村が真似ても、出生を奪い合うゼロサムゲームになるだけで、国全体での出生増(プラスサム)にはつながらないと推測される。なお、明石市の出生数が西部全体と同率で減少していたとすると、2021年は実績よりも約600人少なかった計算になる。
泉市長や支持者は、社会資本整備から子育て支援への予算シフトを「住民がいなければ社会資本は不要→社会資本整備よりも将来の住民を増やす少子化対策を優先するのは当然」という論理で正当化するが、子育て支援は出生を増やす少子化対策にはならないので、その論理は成り立たない。予算シフトをしても将来の人口減少の程度は変わらず、社会資本が貧弱になっているだけである。
明石市長として「子育て支援」をはじめとする
— 明石市長 泉 房穂(いずみ ふさほ) (@izumi_akashi) May 22, 2022
「市民サービス向上」のために『予算』をシフトした。
『民生費』(市民の生活関連)を
大幅に増やし(343億円→591億円)、
『土木費』(公共事業など)を
ほぼ半減させた(136億円→73億円)。
関係者や近しい政治家のお怒りは、今も収まっていない・・ pic.twitter.com/L46shd2fwF
『明石市は土木を削って子育て世帯に振り分けて現状成功してる』とのこと。そのとおりです。ただ『この人のやり方は未来の大惨事を産む』については、逆です。子どもに諸外国の半分の予算しか使わず、土木の無駄遣いを続ければ、少子化が加速し、大惨事となります。あなたにも関係することですが・・・ https://t.co/FMh41NoOwr
— 明石市長 泉 房穂(いずみ ふさほ) (@izumi_akashi) October 1, 2022
『身の丈を超えた&バランスを欠いた
— 明石市長 泉 房穂(いずみ ふさほ) (@izumi_akashi) June 14, 2022
後先を考えていない施策』とのことなので、
「今の日本の政治」のことかと思って読んでいたら、
まさかの「明石市」への批判。
お言葉ですが、
明石市の“インフラ”はボロボロにはなりませんし、
“国民の生活”の方が、すでにボロボロです。 https://t.co/adgefHLIBT
無料化政策や「強烈な個性とポピュリスト的言動で人心を掌握」など、ベネズエラの故チャベス大統領に似たところがある。
明石市独自の『5つの無料化』。
— 明石市長 泉 房穂(いずみ ふさほ) (@izumi_akashi) February 28, 2022
「医療費」「給食費」「保育料」「おむつ」のほか、
実は「遊び場」についても無料化を拡充してきた。
「天文科学館」「文化博物館」「市民プール」に加え、
「大型遊具が揃った遊び場」も親子とも無料。
それが、まちの元気につながっている。 https://t.co/5IdKtHeFXW
大統領が2人いる国 疑惑の継承者と強運のカリスマ https://t.co/VyorJTow5f
— 朝日新聞(asahi shimbun) (@asahi) February 5, 2019
チャベス氏は貧困層向けの無料の医療サービスや教育、住宅政策などを推し進めた、貧困層の英雄です。強烈な個性とポピュリスト的言動で人心を掌握したチャベス氏と違い、マドゥロ氏にはカリスマ性がありません。
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