「デブ」ギタリストが韓国を代表するEmoHiphopアーティストになるまで、「HAN YOHAN」の話
みなさん、こんにちは!
YUNです!
韓国のアイドルやアーティストはたくさん知っていると思いますが、アーティストでもあり一流ギタリストの彼のことはご存知ですか?
今回の記事は、韓国のEMO Hiphopアーティスト、
HAN YOHAN(ハン・ヨハン)をご紹介します!
01. ハン・ヨハンって誰?
ハン・ヨハン - 이게 나야 (これが俺だ)
作曲・アレンジ:ハン・ヨハン
作詞:ハン・ヨハン、Changmo
ハン・ヨハンは韓国のギタリストであり、
ラッパー、Emo Hiphop音楽をメインに活動しているアーティストです。
小学生から高校生までクラシック音楽を勉強した彼は、
高校3年生の時、韓国の有名ポピュラー音楽学科高校「アヒョン情報産業高校」に入学し、エレキギターを専攻します。
「アヒョン情報産業高校」は韓国でポピュラー音楽を勉強している学生たちにとっては憧れの高校で、特にポピュラー音楽学科は有名ミュージシャンをたくさん排出しています。
高校卒業後は韓国一流音楽大学「ホウォン大学校」に進学、この時期から様々なアーティストのバックアップミュージシャンとして活動を始めます。
この時期の彼はとても太っていたようです。
エレキを専攻した彼はロック音楽が大好きだったわけですが、
ヒップホップも大好きだった彼は、様々なラッパーたちのバックミュージシャンをしながら人脈を広げて行きました。
ZICO - 僕は僕、君は君(ギターを弾いている方がハン・ヨハンさん)
素晴らしいギターの実力を持っていた彼は、次第に多くのアーティストにセッションとして呼ばれましたが、
彼は他のアーティストのバックミュージシャンではなく、アーティストとして自分の音楽がやりたかったのです。
自分の音楽を始めようと決心した彼は親交の深い韓国のラッパー、SWINGSを頼り、SWINGSのヒップホップレーベル「Just Music」に自分をアーティストとして契約してくれないか、とお願いします。
「トンカツ」、「豚」のようなあだ名を持っていたぐらい
大きくて丈夫な体をしていたSWINGSはそんな彼に
「一つの会社にデブは二人もいらない。君がダイエットに成功したらうちの会社に入れてやるよ」
と答えたそうです。
SWINGS X ハン・ヨハン - 今日も
本気だったのか、冗談だったのか、
よくわからないSWINGSの言葉を信じて、
即日ダイエットを始め、なんと40Kg の減量に成功します。
自分が口にしたことは必ず守るヒップホップ精神を持っていたSWINGSは、ダイエットを成功させたハンさんの根性と情熱を認め、彼と正式的にアーティスト契約を結びます。
02. ギターを背負った武士の登場
ハン・ヨハン - Bumper Car (With Just Music)(1曲目)
作曲、アレンジ:ハン・ヨハン
SWINGSはハンさんがいつもギターを背負っている様子を見て、「サムライや武士はいつも刀を背負うけど、君にとってはギターが刀だから、君は”ギターを背負った武士”だ」とあだ名をつけます。
ハンさんもそのあだ名が気に入ったのか、
アルバムのタイトルや、シグネチャサウンド(Hiphopプロデューサーを中心に自分が作曲したトラックにプロデューサーを代表する音を入れること)など、様々なところにサムライや武士をオマージュします。
ハン・ヨハン - 今日から(Feat. Swings)
作曲・アレンジ:ハン・ヨハン、MISU
作詞:ハン・ヨハン、SWINGS
ハン・ヨハン - Akrapovic
作曲・アレンジ:ハン・ヨハン
作詞:ハン・ヨハン
「Akrapovic」の最後(2:22)に出る刀の音はハンさんのシグネチャサウンドで、「ギターを背負った武士」としてのキャラクターを表したものです。
03. ハン・ヨハンの音楽
ハン・ヨハン - BREAK UP! (feat. CHANGMO)
作曲・アレンジ:ハン・ヨハン
作詞:ハン・ヨハン、CHANGMO
ハンさんはギタリストとしてキャリアを始めたため、ロックミュージックにとても大きい愛情を持っています。
しかし、同時にヒップホップからも大きい影響を受けいます。
現在はヒップホップレーベルに所属しているため、自分でラップをしたり、ロック楽曲にラッパーのフィーチャリングを入れたり、ヒップホップサウンドを取り入れたロック楽曲を作るなど、
アーティスト「ハン・ヨハン」だけの、ハン・ヨハンにしかできない音楽的アイデンティティを築き上げました。
ハン・ヨハン - 400Km (feat. Kidmili)
作曲・アレンジ:ハン・ヨハン、Minit
作詞:ハン・ヨハン、Kid Milli
たとえば、彼のヒット曲「400Km 」はHiphopでよく使われる808ベースとトラップドラムを使用しづつ、ハン・ヨハン特有の綺麗なエレキサウンドをいい感じにハイブリッドさせたのはもちろん、人気ラッパーKidmiliをフィーチャリングとして起用することで、とてもトレンディーなサウンドの楽曲に仕上げています。
ハン・ヨハン - I'm Not Okay (Feat. NO:EL)
作曲・アレンジ:ハン・ヨハン、Heondred
作詞:ハン・ヨハン、NOE:L
個人的にハンさんの曲の中で、私が一番好きな楽曲である「I'm Not Okay」は別れた後のモヤモヤした気持ちをクールなEmoHiphopで表現した楽曲です。
こちらの楽曲も同じく808ベースを使用したVerse、まるでFuture BassのWooble Synthを連想させるリズムのサビなど、ロックをベースに様々なジャンルをハイブリッドさせようとした彼の努力が見える楽曲です。
みなさん、いかがでしたか?
韓国は日本ほどロックの人気は正直ありません。
だからこそ、ハン・ヨハンさんの存在はより貴重で新鮮な存在です。
次々と自分らしい音楽を発表し続けている彼は
ロックをベースにヒップホップシーンのトレンドを取り入れた素敵なサウンドの楽曲を発表し、私たちを驚かせてくれます。
数年前から韓国でも少しづつロック音楽が流行り始めている今、
彼はまたどんな音楽で私たちを驚かせてくれるでしょう!
ハン・ヨハン - 月火水木金土日(Feat. Kim Seungmin)
作曲・アレンジ:ハン・ヨハン、Minit, Heondred
作詞:ハン・ヨハン、Kim Seungmin
作成:YUN