独立起業して思うこと（1）
先入観と実際
会社員から独立起業してこの4月で2年になります。
支えてくださる皆さんのおかげでなんとかここまでやってこられました。本当にありがとうございます。
この間、それまでの会社員生活で培ってきた考えや思いが大きく変化してきました。
とても刺激的で価値観を揺さぶられる出来事や苦悩によるところもありますが、もうやめよう思うことは無く、今までにない経験の連続の日々の中での話です。
日本では独立はまだ圧倒的少数ですが、ここ近年、働き方の選択肢は多様になりました。
たかが2年、諸先輩方から見ればまだまだ青二才ですが、普通の会社員が独立した現在進行中のチャレンジをほんの少し。。。
「独立していいね」
「でも難しそう（現実的に考えられない）」
「リスクも大きいよね」
これらは会う方にとてもよく言われる言葉です。そして、私も以前はまったく同じ考えでした。
その不安を乗り越えて起業するべく準備期間に1年半ほどかけましたが、その準備も虚しくちょうど独立のタイミングで大きなトラブルに見舞われます（これはまた後日。。。）
行動せずに後悔するより、行動して後悔する方が賢明である
よく聞く言葉であり、似た言葉は他の著名人でも（でなくても）いくつもあります。
でも、実行に移すかどうかは別問題、、、と思ってしまうことこそがこの言葉に逆行してしまうことに。。。私の場合は人生後半の生き方を考える中で、何とか重い腰を上げて実行にうつしました（これも後日書きます）。
この２年を通じて、全て順調、予定通り、この先も安泰、などということは全くありませんでした。
むしろ、序盤からトラブル、度重なる予定の組み直し、この先を考える以前に日々をどう乗り切るかの問題、という状態から始まって、ジェットコースターのような日々がいまだに続いています。
それでもなぜ続けられたかと言うと、「大変だけど、楽しくて仕方なかった」からです。
会社員時代も真剣に仕事をしていたつもりですが、独立して初めて仕事を仕事と思わなくなった、つまり、ライス（Rice）ワークからライフ（Life）ワークになりました。
なぜか？
上のよく投げかけられる言葉に対する考えがその答えの一端になると思います。
「独立していいね」
その通り、自分の裁量で働き方を決められ、時間の使い方が大きく変わりました。
当たり前ですが全ては自己判断、自己責任。
これは当然会社員時代も念頭に置いていたことですが、自分に甘い私はやはり置かれた立場の違いでその度合いが全然違うことを今の立場になって痛感しました。
でも、その荒療治のおかげで、必然的に活動量（例えば読書量が劇的に増えるような、人に会うことが純粋に好奇心からと思えるような）が増え、ある意味仕事かどうかの境目なく具体的に日々の生活で行動に移す習慣がつきました。
「でも難しそう（現実的に考えられない）」
もし世の中を変えるような革新的なソリューションを生み出すことを目指したり、大きな投資を伴う事業を目論んでいたならば、やはりそう簡単ではないし並大抵の苦難ではなかったかもしれません。
でも、幸い多様な働き方、多様なニーズが当たり前になりつつある世の中で、少なくともスモールビジネスを運営していく限りでは、簡単とまでは言えないもののトライアンドエラーで多様なチャレンジができることがわかりました。
これは特別な能力などではなく、私のような会社員としての普通の能力で十分にやっていけるものですし、行動してみて初めて気づけたことです。
「リスクも大きいよね」
「リスク」はネガティブな意味でよく使われますが、ファイナンスの世界では「不確かさ」＝「ネガティブにもポジティブにも振れる可能性」です。
それでは会社員はリスク（ネガティブな意味の方）は無いでしょうか。早期退職のニュースを見る機会も珍しくなく、年齢による機会損失の制限は依然としてあります。
つまり、会社員であることが必ずしもリスクヘッジになるわけではなく、独立含めた選択肢を多様に持つことそのものがリスクヘッジになる時代になってきているのだと思います。（実際、いろいろな選択肢があります）
また、これは少し盲点かもしれませんが、会社員としてもらう給料から得る可処分所得レベルは、独立したスモールビジネスではその給料よりもかなり少ない額の売上で同等の可処分所得が得られます。
それに、事業がうまくいけば個人の報酬は自分の裁量で決められますし、定年も意識する必要がありません。
「リスク」は必ずしもネガティブではなく、ポジティブに振れる要素が多々あります。
行動する前はあれこれ考えて、想像力だけが膨らんでしまいがちです。
でも、やはり行動してみると事前の想像とは面白いくらい違う展開になりますし、そんなわからない展開に事前準備するのは不可能ですから、だからこそ、日々大変ではあるものの、知らなかったこと、これまで考えなかったこと、を習慣的に意識し、行動することになり、まさにライフワーク、の心境に至りました。
思いや考えの変化の内容はあまり書けませんでしたが、今後少しづつそうした話やこれを読んで興味を持ってくださる方とのコミュニケーションしたいことなども書いていこうと思います。
ご意見などありましたらお知らせいただけると嬉しいです。