キング・クリムゾンのジャッコ・ジャクジクと茶をシバく:part2/3
part1/3はこちら↓
登場人物
■じゃっこ
ジャッコ・ジャクジク(Jakko Jakszyk)。
キング・クリムゾン(King Crimson)のボーカル/ギター/鍵盤/フルート。
クリムゾンの日本ツアーのために日本に来た。
■HOMA (Twitter:@klhm_ooo)
じゃっこが大好きなおしゃレディ。絵がめっちゃ上手い。じゃっことメル友になった。
■あわ (Twitter:@probability_)
あわです。お茶会の通訳もどき、インタビューもどき、文字起こし、このnoteの作成をする。好きなキングはクリムゾンです。
前書き
・じゃっことじゃっこの作品を好きになってもらう事を目指したnoteです。
・リンク先などはアフィリエイトではありませんのでご安心ください。
・インタビューじゃなくてダイアログなので現場の雰囲気伝えるの優先で書いております。逐次通訳的に書いてたりそうじゃなかったりです。必要な所以外はHOMAあわで発言を分けていません。あと異常に(笑)が多いです。でもマジでずっと笑ってたからしょうがねえよな!?
・カットしてる会話もあります。明示してたりしなかったり。
茶ダイアログPart2(鍵盤5人も居る……/じゃっこソロ作品/クリムゾンの観客/クリムゾンの今後のリリース/じゃっこ、ピクチャーチケットが気になる/現行のはじまり/ジェネシス/通りすがりのギャビン・ハリソン/新大阪駅でのじゃっこ/コロナ禍のクリムゾン北米ツアー/HOMA絵鑑賞会/写真を見せたいじゃっこ/じゃっこのギター)
あわ:私はビル・リーフリン(Bill Rieflin)のファンでもあるんすけど、リーフりんみとかリーフりんの雰囲気とか、このツアーでも感じられますね。
今、5人で鍵盤弾いとる(笑)
じゃっこ:うん(笑) 弾いてる(笑) 僕はいち、にー、さん、し、ごー、ろく[指で指を数えるじゃっこ]……6音だけ弾いてる(笑)
我ら:ドラマー3人キーボーディスト5人(爆笑)
じゃっこ:えーと、前は『リザード(Lizerd)』のB面をよく演奏してたけど、その時は鍵盤をいっぱい弾いてたよ。だから鍵盤が置いてあるんだけど、でも今は6音しか弾かない(笑) 「クリムゾン・キングの宮殿(In The Court of the Crimson King)」の最後で6音だけ(笑)
我ら:あと、前はフルートも吹いて……
じゃっこ:[虚無顔のじゃっこ]
我ら:(爆笑)
じゃっこ:前はさ……、前は、「僕はフルート奏者じゃなくて、フルート所持者だ」とかよく言ってたよ。分かる?
我ら:フルート所持者(笑)
じゃっこ:フルートの所持者なのよ、奏者じゃなくてさ(笑)
我ら:(爆笑)
じゃっこ:これ自虐ギャグね。
我ら:(爆笑)
じゃっこ:でも……だってさ、メル・コリンズ(Mel Colines)が居んだよ、フルート持って横に立ちたくないよ。
我ら:フフフフフフ(笑)
じゃっこ:アホみたいじゃんメルの隣でフルート吹くとかさー……メルは凄いから……
HOMA:でも見たいな(笑)
あわ:ソロアルバムでフルート吹いてますよね、あー、アルバム名忘れた……2枚組の……1枚がオリジナル曲でもう1枚がカバーの。
じゃっこ:あーはいはい、『ロマンティック・グリー・クラブ(The Bruised Romantic Glee Club)』ね。
あわ:あれ好きっす。
じゃっこ:うん。あれは自慢のアルバム。
あわ:マジで「アズ・ロング・アズ・ヒー・ライズ・パーフェクトリー・スティル(As Long as He Lies Perfectly Still)」が好きで。
じゃっこ:あーうんうんうん。ソフト・マシーン(Soft Machine)の曲ね。うん。
あわ:原曲より良いと思うんすけど!
じゃっこ:おー、マジか……
あわ:マジで、1万倍良いと思うんすけどォ!!!!(大声)
じゃっこ:お゛ーわ゛ーわ゛ーわ゛ーわ゛ー
HOMA:アハハハ(笑)
じゃっこ:子どもの頃、ソフトマシーンの『ボリューム2(Volume Two)』が好きだったんだ。カバーは本当に『ボリューム2』っぽい雰囲気だろ。あの曲、ずっと大好きなんだ。
(カバーに参加した)デイヴ・スチュワート(Dave Stewart)はこの曲がどういう曲か知ってたし、原曲で弾いてるヒュー・ホッパー(Hugh Hopper)にも参加を頼んだしね。
カバーの終わりの部分は自分で作曲したんだ。曲の最後にちょっとくっついてるやつ。
あわ:あと、「冷たい街の情景(Pictures of a City)」(笑)
じゃっこ:うん、新しい歌詞の。
あわ:インドバージョンの(笑)
じゃっこ:うんうん(笑) ピート・シンフィールド(Peter Sinfield)のね。
HOMA:(笑)
じゃっこ:タブラの演奏も入ってて。そのアルバムでも演奏してるデニッシュ(Pandit Dinesh)のな。[ディズリズミア(Dizrhythmia)のCDを指さすじゃっこ]
あわ:そうそう。
じゃっこ:デニッシュは日本でも演奏してたと思うな。サカモトと……
我ら:あー、坂本龍一?
じゃっこ:うん、デニッシュは坂本龍一と一緒にやってた。
僕は坂本龍一の大ファンなんだ、素晴らしいからね。HOMAは坂本龍一好きなの?
HOMA:好き。ピアニストなので。
じゃっこ:え! そうなの!?
HOMA:趣味で弾いてる、趣味で(笑)
じゃっこ:なるほど。でも! 絵描くのだって趣味だろ、でも凄いじゃん。ピアノ演奏だって絵と同じくらい凄いかもな!
HOMA:いやいやいや(笑)
あわ:HOMAさんはとっても才能あるので。
じゃっこ:ねー、僕もそう思う。
じゃっこ:まだHOMAは質問あるみたいだな。[スマホを見てるHOMAさんを見るじゃっこ]
あわ:超ある。[準備した質問は切れたけど聞きたい事は沢山ある我ら]
じゃっこ:んぁ?
あわ:超、いっぱい、ある。
じゃっこ:超いっぱいね(笑)
HOMA:あの、時間……大丈夫?
じゃっこ:大丈夫、大丈夫。ま、まだ……[なぜかキョドるじゃっこ]、うん……まだあと1時間くらい大丈夫。楽しいし。
我ら:(爆笑)[マジかよというお気持ちの我ら]
HOMA:リハーサルとか……
じゃっこ:昼の1時半にホテルを出ないといけなくて、サウンドチェックはするけど、同じ会場で昨日も演奏したからサウンドチェックも長くならないし……
でも荷物を全部詰めないと……デカいフライト・ケースを衣装棚にしててさ。服とかボトムスとか色々入れてるやつ。その衣装棚を空にしなきゃいけないわけよ。明日帰るからね。
あわ:さみしいねー。
……1時半にホテル出るから全然平気だってよ(笑) どうすんの、まだ時間あるよ、早く、早く聞きなよ![HOMAさんに詰め寄るあわ]
HOMA:いやいやいや(笑) ちょっと困ったな(笑)
あわ:えーと、実は私……我ら(HOMAあわ)先週初めて会ったんすよ。東京公演初日に。
じゃっこ:えぇ!? 君ら知り合って1週間!?
あわ:あー、そう、でも長いことネット友達で。
じゃっこ:おー! なるほど。
あわ:で、遂に、キング・クリムゾン公演のおかげで。
じゃっこ:会えたわけね。
あわ:そう。
じゃっこ:あ~。
我ら:Twitterだと若い人と、あともちろん女性も、ファンがいっぱい居ますわ。
じゃっこ:そうなの?
我ら:そう。私らも色んな(同世代/女子)人と会えまして。
じゃっこ:僕らも気づいてるんだけど……イギリスには常套句があって、「ファンを見ればどういう音楽か分かる」みたいな感じなんだけど。クリムゾンは昔からのファン、年配の男ばっかって事ね。
でもイタリアとスペインと南米だと、もっとずっと若いファンが大勢居たよ。あと女性も。
南米の凄く大きな会場で演奏したんだ。ん゛ん゛……[咳払いするじゃっこ]、チリで公演した。2日ともチケットが売り切れ。1万2千人の会場だよ。
ブラジルのロック・イン・リオっていう大きなフェスでも演奏したな。
我ら:あー! はいはい。
じゃっこ:ヘッドライナーの1バンドとして出演したんだ。ゲッホ![咳するじゃっこ]
(観客が)12万人居たよ。
我ら:若い人も沢山?
じゃっこ:そう! そーそーそー。
あわ:すっごい短い動画だったけど、TV会社が載せてたんすよ、SNSに。
じゃっこ:んー。[コーヒーを飲みながら返事するじゃっこ][喉が回復したじゃっこ]
あわ:フルで超見たいんすけど(笑)
じゃっこ:あ、僕らで、バンドで映像の権利持ってるから、僕が音のミックスしてるよ。
収録終わってるのが……終わってるのが2つあるんだ。
1つは……クリムゾンのドキュメンタリー撮ってた頃、ある日にリハーサルしてさ。小さい劇場で。僕が住んでる所の近くの小さい劇場。で、セットアップして、マルチカメラがあって、僕らが演奏して……で、その収録をミックスした。それが1つ目。
リオフェスの公演も撮ってあって、時間的には1つ目のと同じくらいの長さなんだけど、曲目は全然違ってて、もちろん観客の前での演奏。
1つは公開せずに無観客で演奏したやつで、もう1つは12万人の大観衆の前で演奏したやつ。だから、家帰ったらやる事の1つがリオのミックス。という事でリリースされるよ。
あわ:ワー! イエーイ!(歓喜)
そのリオのフェス、リリースされるって~! うぇ~い。いやギャビちゃん(Gavin Harrison)がめっちゃKAWAIIんだよその……!
HOMA:アッハハ!
あわ:マジで。マジで!
HOMA:え~、買います。
あわ:HOMAさんも買うそうです。
じゃっこ:[肩すくめてニコニコするじゃっこ]
我ら:『メルトダウン~ライヴ・イン・メキシコ(Meltdown: Live In Mexico)』を初めて見た時、南米の人達、超パワフルで……日本のファンは「シーン……」なんで……落ち着いてると言うか……
じゃっこ:ああ、うんうん、落ち着いてるね。うん。
公演の最後、滅茶苦茶奇妙だよな。トニー(Tony Levin)がカメラ持った時。
我ら:ウヒャヒャ(笑)
じゃっこ:完っっっ全に無音じゃん!? マジで変な感じ! 無音!
我ら:すんません(笑) 日本人基本的に写真撮るの好きなんで……
じゃっこ:そうだ、何処に座ってる? ……昨日、(HOMAが)どこに座ってるかなって探したんだけど。
あわ:席はどこって。
HOMA:えっとねー、どこだっけ。
じゃっこ:前の方の席? 下の階? 上の階?
我ら:あー、1階のアリーナ席。
じゃっこ:昨日は探してみたけど見つからなかったんだ。
HOMA:どこだっけ、どこだったかな……
あわ:どこだっけ……[チケットを取り出すあわ。間違えると怖いので全公演分のチケット常に携帯していた女]
私は8列目の26番なんで、ほぼ真ん中?
じゃっこ:おー、おっけー。
おお、チケット、こんな感じなんだ。[メンバーの写真がそれぞれ印刷されたピクチャーチケットをおもしろそうに眺めるじゃっこ]
あわ:あ、そう、キング・クリムゾンの来日公演チケットはいつも絵がある。
じゃっこ:おー、わーぉ……
あわ:今回はこんな感じで……じゃっこはー、大阪。
じゃっこ:僕はオーサカ。
あわ:あ、違うわ。名古屋。
じゃっこ:ナゴヤ。素晴らしい公演だったな。
HOMA:凄い、チケット全部持ってきてる(笑)
じゃっこ:そっかぁ……チケット、見た事なかった……ナゴヤ……[しみじみ「ナゴヤ……」って言うじゃっこ]
あわ:名古屋公演マジで好きっす。
じゃっこ:な。良かったな。メンバー皆、良かったと思ってた。二人共居た?
あわ:HOMAさんは東京のみ。
じゃっこ:ああ。え、後半の東京公演? 前半?
あわ:東京公演全部。
じゃっこ:東京全部ゥ!? [マジかという顔でHOMAさんの方を見るじゃっこ]
HOMA:あの、そう。
あわ:HOMAさんはじゃっこが見たいんよ!!!
HOMA:そう(笑)
あわ:HOMAさんは公演中じゃっこだけ見とる言っとった!
じゃっこ:ミスってるのを見てんのね。
あわ:ウヒャヒャヒャヒャ(笑)
HOMA:あの……見てましたけど(笑)
じゃっこ:歌詞忘れちゃうんだ時々……[苦笑するじゃっこ]
HOMA:私の席は1階の12列の22番。
あわ:なんで、12列の、ほぼ真ん中。
じゃっこ:おー、おっけー。(昨日は)探してみたけど見つからなかったんだ。
あわ:(お茶会に着てきた)ジャケットを着た方が良いね。
HOMA:うん、まあまあ。クラシックな服でね!
あわ:……後は……何聞くの……。
HOMA:えー、もうね、胸(ハート)がいっぱいで。
じゃっこ:何? HOMAのハートが何?
あわ:もういっぱい。
HOMA:沢山質問出来ちゃって(笑) もうねー、もう、いっぱい……胸が……
あわ:HOMAさんのクリムゾン公演初参加は2018年の仙台で。
じゃっこ:おお、仙台。うん。
あわ:それでめっちゃ感動したんで、HOMAさんはじゃっこのファンになりました。
じゃっこ:ファンじゃなかったのに何でその公演見に行ったんだ?
HOMA:キング・クリムゾンは元々聞いてて、当時は詳しくはなかったけど、仙台に住んでるから……クリムゾンが仙台に来てくれたんで、見に行けた。
じゃっこ:そっか。
HOMA:行ったら、ね。[好きになっちゃうよ……という素振りをするHOMAさん]
あわ:HOMAさんは公演でじゃっこに襲撃されたんすよ(笑)
じゃっこ:襲撃!
あわ:事故みたいな。自動車事故みたいな感じで(笑)
じゃっこ:衝突事故ね(笑)
あわ:で、HOMAさんは現行キング・クリムゾン大好きになったという。完全にじゃっこのファンに(笑)
私は元々ジョン・ウェットン(John Wetton)期のファンなんすけど。
じゃっこ:おー! うんうん。
あわ:でも現行がベスト!
じゃっこ:わぁ、ありがとう。
あわ:こんな事になるとは……ウェットン期って我らからしたら神みたいなもんなので、心変わりする事になろうとは……(笑)
じゃっこ:おぉ。
あわ:でも確実に現行がベスト。
じゃっこ:ジョンは知り合いだったよ。とても良い人でね……凄く好きだった。
我ら:皆でバンドやろうとしてましたよね?
じゃっこ:バンドを一緒にね。うん。
我ら:メル・コリンズとギャビン・ハリソンと……
じゃっこ:ギャビンと、ジョンと。ロバート(Robert Fripp)のアイデアだったと思う。
事の顛末は、バンドのマネージャーのデイヴィッド(David Singleton)が日本に来てて、アルバムとかの契約交渉のためだったんだけど、(そのタイミングで)スティーヴ・ハケット(Steve Hackett)に会ったんだ。スティーヴ・ハケットはリ・ジェネシスをやってて、僕も参加したんだけどさ。
※じゃっこはリ・ジェネシスと連呼してましたがジェネシス・リヴィジテッド(Genesis Revisited)の事です。
我ら:んぉ?
じゃっこ:リ・ジェネシスのアルバムで歌ったよ。ライブも何回か出たし、スティーヴ・ハケットの。
我ら:本当?
じゃっこ:うん。「エンタングルド(Entangled)」って曲を……ジェネシス知ってる?
あわ:はいはい。
HOMA:うん。ジェネシス好き。
じゃっこ:『トリック・オブ・ザ・テイル(A Trick of the Tail)』に入ってる「エンタングルド」って曲に参加したんだ。何年かして、ハマースミス・オデオン公演にゲスト参加して、『月影の騎士(Selling England by the Pound)』の「ファース・オブ・フィフス(Firth of Fifth)」をやったよ。
じゃっこ:とにかく、クリムゾンのマネージャーのデイヴィッドが、スティーヴ達が日本に居る時に会いに行ったんだ。帰国した後、ロバートに「スティーヴがジェネシスの昔の曲いっぱい演奏してた」って伝えたら、ロバートが「往年のクリムゾンの曲を演奏するバンドが必要だ」って言って、(ジョン・ウェットン入りの)バンドの話を持ち掛けたんだ。
※この時点ではフリップはバンドのメンバーではなくて、プロデューサー的な立ち位置になるつもりだったみたいです。
じゃっこ:僕らでリハーサルして、ロバートは「私がこのバンドで演奏してみるのも悪くないな」と思ったみたいなんだけど、残念な事にジョンが、フフッ(笑)、ジョンが追い出されたみたいになってさ(笑)
ギャビンと僕は残って、それで『スケアシティ・オブ・ミラクルズ(A Scarcity of Miracles)』を作ったんだ。ロバートと一緒にな。
来年(2022年)、再発売されるよ。追加トラック沢山と全然違うミックス入りで。当時、皆で色々沢山インプロヴァイズしたから。公開されてないやつね。ボックスで来年、リリースされるよ。
我ら:『スケアシティ・オブ・ミラクルズ箱』?
じゃっこ:ミラクルズ。そう。
あわ:スティーヴ・ハケットのバンドは、2回かな、見た事あって。[実際は三回見てたあわ]
じゃっこ:おお!
あわ:去年日本ツアー予定されてて、我らチケット買ったんすけど、延期・中止になっちゃって。
じゃっこ:そっかそっか。
あわ:『月影の騎士』完全再現ツアーの予定で。
じゃっこ:うんうん。
あわ:だから、楽しみだったのに。(悲)
HOMA:ねー。残念だった!
じゃっこ:スティーヴの事はよく知ってるよ。
(ハケットバンドの)前任のベーシストが大親友の一人でさ。ニック・ベッグス(Nick Beggs)っていう……知ってる? ニック・ベッグス……
我ら:アー。[全裸おじさんを思い浮かべる我ら]
じゃっこ:滅茶苦茶近所に住んでんのよ。よく会うし。
※じゃっこが仲良しの全裸おじさんの参考画像です。頻繁に全裸になっています。
我ら:じゃっこは元々プログファンです?
じゃっこ:元々、何?
我ら:元々プログロックのファン?
じゃっこ:ああ、うん! そうだと思うよ! そういう音楽を聴いて育ったから。ティーンの頃に、ジェネシスをしょっちゅう見に行ったよ。ピーター・ゲイブリエル(Peter Gabriel)のジェネシスをいっぱい見に行った。
我ら:あ~! 70年代当時の。
じゃっこ:そう、ピーター・ゲイブリエル期の。
HOMA:見てたんだね、ピーガブ時代の。
じゃっこ:あとキング・クリムゾンも見たよ。メルとボズ(Boz Burrell)とイアン・ウォーレス(Ian Wallace)と……
あわ:おぉ~!
HOMA:アイランズね。
じゃっこ:そう、アイランズ…………ギャッ……!
あわ:!? あっ。[じゃっこが少し離れたロビーの方を通りがかったギャビン・ハリソンを呼ぼうとしているのに気付いたあわ]
HOMA:あっ!
じゃっこ:あいつ……あいつ、こんな顔してたな。[ギャビン・ハリソンの変顔をマネするじゃっこ]
いつもふざけてんだよ、ギャビンの奴。
あわ:デュフフ。
じゃっこ:こっちに呼ぼうとしたけど、嫁さんと居たからな……
※ギャビちゃんはガールフレンド/パートナーと呼んでますが、20年以上一緒に居るので嫁です。
HOMA:あの、(あわがクリムゾン一行に)駅で会った事……じゃっこが駅で項垂れてたやつの話したら?
あわ:(笑)
HOMA:寂しそうにね、してた……(笑)
あわ:さっき言った通り、自分は今回の来日公演8日間全部見てるんすけど、偶然、じゃっこの事を新大阪駅で見かけましてね。
じゃっこ:おー!? 見かけた?
あわ:そう。今回はコロナ禍なんで、メンバーの皆さんに話しかけるの憚られたんすけど見かけて、なんか……じゃっこ、ハリウッドスターみたいに立ってて……(笑)[壁に寄りかかって黄昏ているじゃっこの真似をするあわ]
HOMA:アッハハハ(爆笑)
じゃっこ:ないわ~。
我ら:(大爆笑)
じゃっこ:ハリウッドスター……[苦笑いして小声でつぶやくじゃっこ]
あわ:クールでしたわ(笑)
※最初にエンカウントしたステイシーおじさんにはつい話しかけちゃいましたが、皆に「よく気づけたね!?」って言われました。(イラスト:HOMAさん)
我ら:この前のアメリカツアー移動はバス?
じゃっこ:うん、そう。
我ら:ホテルじゃなくて……
じゃっこ:そう、そう。
我ら:楽しかった?
じゃっこ:全然。[超即答するじゃっこ]
我ら:(笑)
じゃっこ:超豪華なバスだったんだ。綺麗で。駐車場に停めると、こう、なんかちょっと出てきて拡張して、空間が広がるやつで……[変形するバスの真似をするじゃっこ]
コロナ対策かな……普段はゲストリストがあって、講演の後にバックステージで皆に会うんだけど。
我ら:友達とか。
じゃっこ:そう。それも無かった。(公演後は)すぐバスに乗って、夜通し次の会場まで走ってさ。
バスがどんだけ豪華でも全然関係ないよ。寝台はどうしたって寝台だし、でしょ?
我ら:[苦笑いをキメる我ら]
じゃっこ:大変だったよ。寝れないし。
我ら:基本的にミュージシャンの人達は公演後に友達に会うの好きだと思うけど……
じゃっこ:そう! そうだよ! ハイになってアドレナリン出てるし、友達に会えるのは楽しいから……
またギャビンが来たな……どこ行くんだ……[また通りがかったギャビン・ハリソンを眺めるじゃっこ]
2つ早いバス(に乗って会場に行く)かもな。[スマホで何か調べだすじゃっこ]
12時半出発の早いバスに乗るんだな。僕は後から行くわ……。
我ら:エヘヘヘ、すんません(笑)
じゃっこ:ンァ!?[声がひっくり返るじゃっこ]
我ら:質問しまくって時間使ってすんません(笑)
じゃっこ:いやいやいや!良いんだよ。どっちみち後のバス乗るつもりだったから。
我ら:こんな事初めてなんで(笑)
じゃっこ:何が? これが?
あわ:ホテルとかでアーティストと会うのが。
じゃっこ:うん。良いんだよ。君らこんなに頑張ってくれてるじゃん。素敵な絵を書いてくれたり、公演全部見に来てくれたり……。
せめて挨拶くらいはしたいと思って……ありがとね。
あわ:なんかさー、2018年にも絵、描いてたじゃん。見せれば?
HOMA:あ、うん! あのー、どれだっけかな、ただ……
あわ:もう送った? じゃっこに見せた事ある?
HOMA:ないないないない。
あわ:えーと、2018年の公演後にHOMAさんはじゃっこの……メンバー皆の絵を描いてて。可愛いので、見て頂きたく。
HOMA:これ。[じゃっこにスマホを見せるHOMAさん]
じゃっこ:[老眼鏡をかけるじゃっこ]
おぉ、わーぉ……ンフフッフゥ~[手の甲で口押さえて爆笑するじゃっこ] ロバートがヘッドホンしてる。
※ンフフッフゥ~じゃっこ。(イラスト:HOMAさん)
HOMA:あ、そうそう(笑)
じゃっこ:超面白いな。こりゃあ、すg…[爆笑してテーブル叩くじゃっこ]
HOMA:エエッ!?(笑)
あわ:何!?
じゃっこ:ジェレミーの絵、ウケる(笑)
HOMA:ステイシーおじさんが面白いって(笑)
あわ:あぁ(笑)
じゃっこ:僕にメールするだろ? メールでこれ送ってくれるかな?
あわ:「メールで絵を送って」って!
HOMA:あー! うん!
じゃっこ:頼むね。
HOMA:送ります!
じゃっこ:これは凄い。素敵だよ。ありがとね。
HOMA:(ロイパでプレゼントした絵のデジタル版の)じゃっこの絵もね、あるんで。単品でも送りますよ。データを送ります。
じゃっこ:見せて……[HOMAさんのスマホを覗くじゃっこ]
HOMA:あ、これもじゃあ、送ろうかな。ね。メンバーとメンバーの日本語(カタカナ)名を描いてある絵も……
じゃっこ:おぉ。
HOMA:ジャッコ・ジャクジク……
じゃっこ:うん。昔、「ジャッコ」ってタトゥーを入れてたんだよ。
我ら:日本語で!?
じゃっこ:日本語で。しかしっ! キング・クリムゾンの超大ファンの男が居て、有名なタトゥー師なんだけど、「そのタトゥーは酷い、自分ならもっと凝ったタトゥーに出来る」って言い張ってきてさ。で、そいつがタトゥーを上書きしたんだ。
(タトゥーの写真を)見せるよ。すぐ見せる。ちょっと待って。[スマホを見だすじゃっこ]
HOMA:タトゥーがあるの!?
あわ:みたいだね。
HOMA:でも、じゃっこって日本語っぽい響きがあるよね。
じゃっこ:じゃっこ。
我ら:じゃっこ。
じゃっこ:AとOで母音だもんな。
我ら:ん?
じゃっこ:母音。AとO。トーキョー、ナガサキ……
我ら:ああ。
じゃっこ:何見せようとしてたんだっけ。忘れたわ。あ、思い出した。
あわ:ウェヘヘヘ(笑) タトゥー(笑)
HOMA:タトゥーか……でも上書きされちゃった……(笑)
あわ:まさかこんな事になろうとゎ……[じゃっこ待ちでHOMAさんと話すあわ]
じゃっこ:探し中……[写真を一生懸命探すじゃっこ]
HOMA:胸いっぱい……、あっ!
じゃっこ:[LEGOで出来た、スキッツォイドマンギターを持ったじゃっこ人形の写真を嬉しそうに見せてくれたじゃっこ]
HOMA:LEGO!
じゃっこ:LEGO。そう。
HOMA:この、ギターのね(笑)
じゃっこ:そう!(笑)[嬉しそうなじゃっこ]
※LEGOになっても毛で分かるじゃっこ。(イラスト:HOMAさん)
我ら:何でスキッツォイドマンの絵をギターのボディに?
じゃっこ:分かんない。ギター会社のPRS(ポール・リード・スミス)が、「何か特別な物作りましょうか?」って言ってきて……えーと、その、アイコニックな絵柄だと思ったから……ホントにそれだけ! で、廉価版のシグネチャーモデルを1000個生産したけど、あっという間に売れた。
我ら:売り切れ?
じゃっこ:そう。でも僕のより安いよ。僕のはシグネチャーモデルで生産したギターよりもっとずっと高価。[ドヤ顔のじゃっこ]
我ら:あっははは(笑)
じゃっこ:今も新しいギターを作ってもらってるんだ。ボディの絵柄の写真あるよ。見る?
我ら:もちろん……
じゃっこ:アーティストだしHOMAは見たいよな。見せるわ。[見せたがりおじさんになるじゃっこ]
我ら:[待つ我ら]
じゃっこ:……HOMAみたいに(写真を)見せる準備ができてないんだ……[スマホのアルバムをスクロールしまくるじゃっこ]
我ら:またPRSから?
じゃっこ:そう。
……これ、僕のタトゥー。[写真を見つけて見せてくれるじゃっこ。肩にいかつい男性の絵のタトゥー]
あわ:お~。
HOMA:あはははは(爆笑) うんうんうん(笑) ……こ、怖!
じゃっこ:まだ完成してない。
あわ:完成してない?
じゃっこ:してない。天使のつもりなんだけど……こう翼があって……これを基にしてさ。[『シークレッツ・アンド・ライズ』のジャケ絵を指さすじゃっこ。]
HOMA:羽根も……描くの……(笑)
※ウェットンさまといいじゃっこといい天使好きやな。(イラスト:HOMAさん)
じゃっこ:(タトゥー入れるのが)マジで超痛い。ここまで入れるのに5時間かかったし、痛い。滅茶苦茶痛い。
我ら:でしょーね。
じゃっこ:待って待って~。[引き続きギターの写真を探すじゃっこ]
HOMA:え~、ギター見ちゃって良いのかなぁ。
あわ:デュフフフ。
じゃっこ:これが僕の新しいギター。[制作中のギターのイメージを見せてくれるじゃっこ]
HOMA:あー!
あわ:あー。
HOMA:凄い。インドっぽい……
じゃっこ:そう、インドっぽい。
HOMA:うん。
じゃっこ:けど、ジョークを仕込んであんのよ。絵柄に小ネタを。今なら分かるよ。
我ら:[じゃっこのスマホの画面をガン見する我ら]
じゃっこ:[ネタ部分を拡大するじゃっこ]
HOMA:あー!!!
あわ:ハハハハハハ(笑)
HOMA:じゃっこのLEGO!
※インドっぽい絵にこっそり、さっき見せてくれたじゃっこのLEGOが居ました。(イラスト:HOMAさん)
じゃっこ:隠しLEGO。
HOMA:かわいー。
じゃっこ:[ウケてニコニコのじゃっこ]
我ら:元々PRSのギター好き?
じゃっこ:あー、うん。ギブソン野郎だけど、でも、ギター沢山集め過ぎで……殆どのギタリストがそうだけど、ギターを沢山集め過ぎで……
我ら:ウフ(笑)
じゃっこ:来日してから隔離期間があって、ホテルを離れられなかったから……東京に素敵な通りがあるだろ。通りの店が全部ギターショップの。知ってる?
我ら:まあ。
※お茶の水と思われます。
じゃっこ:知ってるか。いつもならそこに行くんだけどね。行くだけの時間が(隔離のせいで)無かったから……。
我ら:特に渋谷にも、楽器屋さん沢山あるけど……。
じゃっこ:うん。多分、むしろ見に行けなくて良かったな。ギターもう要らないから……
我ら:うぇへへへ(笑)
じゃっこ:ギター集め過ぎた……これ、写真があるんだ……僕のスタジオの写真。
我ら:あー。
じゃっこ:ギターをいくつか壁に掛けてあるんだ。もっと沢山あって、その中のいくつかを壁に掛けてあるだけ。
我ら:お店みたい(笑)
じゃっこ:お店みたい、うん! これはギブソン。ギブソンSG。お店みたいだよなぁ?
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~何故か我らの愚痴をじゃっこに聞かせる沙汰になったのでカット~
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じゃっこ:月曜日(隔離期間解除の日)に行った所。東京のPRSのショールーム。[写真を見せてくれるじゃっこ]
PRSの会社の人達が沢山、今夜のライブ見に来るよ。
Part3につづく。
(リマスター/ELP/噂をすればロバート・フリップ/ファンとの交流/子供たちの話/サブスクの是非/じゃっこの素敵なシャツ/現行クリムゾンの衣装/「言ってはならない事リスト」/「(>_<)(>_<)」/スティーヴン・ウィルソンの作品好きですか/じゃっこのご近所/紫/写真を撮る/おまけ:じゃっこ、日本語を習う)