第3回ラジドリコロシアム感想

はじめに

断りを入れておかなければならない。
この先にある文章は個人の意見であり、偏見に満ち溢れ、否定的でもあり、読ませるように書かれたものでは無く、人によっては酷く嫌な気分になり、「これを書いた奴は何もわかってない!」と心の中で憤り、果ては「書いた奴の首を千切りとらねば収まらぬ」と挙兵し、フォローしていればブロックし、フォローしてなくともブロックする事になる。と、先ずは断っておきたい。


9つ目の冠

強さが全てだと思っていた少年が
強さが全てじゃないと、気付く話。
本を読んでる感じがしました。

主人公、九条 開成
若さを喋り方だけで出そうとしていたのかな。変わるものですね、凄い。最後の「参りました」のモヤが晴れたかのようなトーン、気持ちよかった。
ただナレーションとセリフの境が分かりにくい所があるなぁという印象。

効果音が少ないのは意図しての事なのか。どこにいるんだろ、と考えてしまって、考えているうちに話が進んで行ってしまう。
姉弟子とのやりとりの所。最後に扉の音だけ。
出たのか入ったのか...いずれにしてもじゃあ何処で喋ってたんだ、部屋?廊下?襖の音では無いから次の対局室に向かったわけじゃないんだろうな、とか

逆に門倉さん登場時、衣擦れのような音があり
門倉さん順位戦で着物...?
門倉さんは順位戦で着物着ちゃうタイプなの?いや待て、まだ着物の衣擦れと決まった訳では無いぞ。などと妄想が捗るので楽しい。

対局後
門倉さんは開成の方を見ているが開成はまだ門倉さんを見てない、みたいなキャッチボールからこちらを向かせる門倉さんのお芝居素敵です。門倉さんが今の気付きに至った理由が開成の兄弟子であって欲しい。兄弟子、門倉、開成の3者の恋模様が続編では明らかになると信じてます。続編で、明らかになることを、信じてます。

「だから俺たちは時々、勘違いしそうになるんだよ」ここが作中1番好きポイント。言い方とても好き。

ちょっと戻って
始めて下さいのあとに「お願いします」も無しで指し始めるのに違和感。そういう演出なのかもしれない。が、将棋を題材にしているのであれば礼を重んじる姿が欲しかった。門倉さんだけが言うとか。開成も「いやマナーとか」と言っているのだし。名人に定石無し、研鑽し続ける世界を15分でよくここまで...シンプルにまとまっていて好きな作品でした。


WEARSTORY

トイストーリーオマージュの洋服の話。
捨てられた洋服が持ち主の元へ帰るお話。

特に説明抜きで衣類が喋ってる事をわからせていく序盤、お見事。終始聴いていて分からない所が無いストレスフリーなシナリオ。

女の子に告白するが服がダサいと言う理由でフラれ、服を処分する事を決意した主人公に捨てられた服達。お調子者のシャツとダメージジーンズにブラジャー。妙に服らしい表現をする所におかしみがある。裾がすくんで動けない。品目で呼ぶんじゃないよ。等。
あとは服にも序列があるのか?と思う様なセリフもあってそこも楽しい。

ブラジャーのラブさん。キャラクターがしっかりしてるからふざけようとしなくても真面目にセリフ言うだけでおかしみが生まれてる。やるべき事がわかったみたいだね、あたいがあのスケベ野郎共を誘惑して気をそらせるから。のところとか最高。

ショップの店員さんのテンションが絶妙に良いめちゃくちゃ良い声...1番印象に残った。

最後、めでたしの部分、ラブさんとリカちゃん→デニーとテッペイの順にしてデニーの「テッペーーい!」のセリフで終わった方が突き抜けて終わって気持ち良かったかも。

終始気持ちの悪いニヤニヤした顔で聴ける楽しい作品で、かなり好き。



Day Tripper


うさちゃんに餌あげるだけの仕事は僕もしたい。

おじさんな僕はDay TripperというとBEATLESが出てくるんで薬物の話かと思った次第で。その先入観がまずもっていけなかった。まず1回目聴いた時、仕事に悩んで疲れた男が?全国回って?美味いもん食って?俺でも必要とされてるんだ?なんやそれ。と思ったのが聴いた直後の感想。

日常から一時的に離れ、今まで忘れていたものや悩みを打ち明けて意見を取り入れて再生、回復していく。各地に行く意味が見えてこなかった。意味なんて無いのかも。デイトリッパーなのに何泊したんだ。補完は出来る。例えば旅行代理店の営業さんだったのかな、とか。

串カツがめちゃくちゃ美味そうだった。
ただあつあつの串カツ食ってんのに熱そうじゃなかった。「うんま...やわらか!」だけだとなんか熱さ伝わって来ない。串カツの音は最高でしたね...食べに行きました。聴いたあとに。食べたくなって。上顎の中火傷しました。

ビールの音も凄く良かった。臨場感というやつなのかな、まるでその場に居るような。細かい効果音が散りばめられていてリアルに作り込まれているなぁとビックリしました。特に笹かまを食べる音、笹かまなんて音がハッキリしないものにまで音がついてて...1番驚いた。笹かまの音…凄すぎる。あれは実際に食べたのかな。どっちなんだろと思うくらいでした。

女性2人のお芝居が特に好き。演者のスムーズな方言はアレ、地元かな。と思っていたらいつだったかの声劇でそうだとおっしゃってました。

うさちゃんに餌あげるだけの仕事は僕もしたい。
仕事なんてずっと張り詰めてやるもんじゃないなと改めて思いました。うさちゃんに餌をあげる仕事だってそう。8:30に出社して餌の準備、小屋の清掃、終わったら翌日以降の献立を考えて手配、うさちゃんの体調を記録して早めに人間の餌を摂取。昼前に到着するイ草の業者を待ちながら少し休憩。なんて事はしないでしょうからね。

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