
いろんな声と出会う、とある日
初めましての方、そしていつもご覧下さってる方、sanaのnoteに足を運んで下さり、ありがとうございます。皆さんが縁あるいつかの星に繋がる時のために、sanaの現場からの何かをころんとお届け出来たら、と思っています。
不思議な日、と感じる日があります。皆さんにもきっとあるであろうちょっといつもとは違った何かが起きる日。
私にとってのそれはつい先日のことです。
出かけようと電車に乗ったのですが、待っている人も多くて同行のYと並んで座る場所が無くなり、けれど別々には座れる場所が空いていたので、Yは私が座るのを誘導して、それから向かい合わせになる形でYも座りました。
私は20代の頃から足が両方とも良くないのですが、特に痛みと共に右足を軽く引きずっています。杖を使えば良さそうなものですが、そうもいかない理由があります。股関節が抜けたように急にガクンと力が入らなくなって身体を支えられずに地面に向って落ちそうになったり、目眩や立ちくらみの症状を急に起こすこともある私の支えともなってくれているのがYなのです。
そんな毎日の中で17年以上もセッションやワークをして生きているというのも不思議で、日々感謝の中にいます。
さて、Yの隣に座っていた40代ほどの男子が、すぐに声を掛けてきました。
「かわりましょう」
そう言ってスッと立ち上がって私の方へと移動してくるので、その動きに引っ張られるように私も手すりを持って立ち上がります。
ほぼほぼ無表情で、彼にとっては日常的なことであって当り前のことですという感じにも見えましたが、ありがたく移動して横に二人並んで座ることになりました。おかげさまです。
座席については、よく声を掛けていただくのですが、並ぶようにということで席を譲っていただくのは珍しいことです。
そんなことがあった後のこの日、続いたのが、声を掛けられるということでした。
Yと二人で歩いていて、期間限定の催事を見つけてふらりと立ち寄ると、急ぐように人の間をくぐって駆け寄ってくる女子がいました。
「お久しぶりです!」
どなたか一瞬わからなかったのですが、見覚えのある目とその元気な声です。
「わかりますか? 覚えていますか?」
そう言っている間に思い出しました。それは数ヶ月前に閉店して無くなってしまった喫茶で働いていた方でした。とても美味しい紅茶を淹れてくれるお店だったのです。
会社が別の部門で食品の催事に出ているということで、一緒に来ていた会社の方々に「喫茶での常連の方なんです」と紹介されて挨拶が続きました。ちょうど英国から商品開発で関わっているマダムが来ていて少しお話させていただいて名刺を頂戴しました。
その後は彼女の近況など聞いたのですが、どこでどうされているのか気になっていたので元気でお仕事されているようで良かったです。
そしてそれは続きます。
その後の帰り道でも改札の近くで駅内に入って来たばかりの女子に、駅外に出ようとしている私たちは声を掛けられて立ち止まります。
「あっ、こんにちは! いつもありがとうございます」
やっぱり聞き覚えのある声。マスクで小さな顔の半分以上が隠れてしまっていて誰なのかわかりません。(^_^)
名乗ってくださって、時々お世話になる喫茶で働いている方に呼び止められていたのだとわかり、少し話をしました。
後日その喫茶で再び会った時には、先日は急にお声掛けてしまってすみません、なんて言われつつ。若いお嬢さんの笑顔にこちらも乗っかってしまい。
「いえいえ、いつでも見かけたら声かけてください」
なんて、言ってしまうのでした。そんなことを考えてはいないのですが、その場のノリですね。
その後に休憩に入った喫茶でもその日は話し掛けられました。いつもお気遣いいただいてありがとうございます、来てくださってありがとうございます、なんて言われてしまってさすがにこうも続くと変ですね、とYと笑いました。
たくさんの人が行き交う街中にあって、Yに腕を貸してもらいつつゆっくり歩いている私に笑顔で掛けよって来てくれる風景って、ありがたいことです。足が理由となって、お店の方々にも気遣っていただいたりお手数掛けてしまうことだってあるわけです。
昔は違っていたような気がするけれど、恥ずかしいとか迷惑掛けるからというようなことを今の私は一切言わないままに、隠れること無く地上を私の速度で歩いています。
発せられる声にはその方の表情や感情、状態が乗っています。いつも以上に様々な声との出会いを感じる日となりました。
おかげさまです、そんな毎日です。
あなただけのこの人生の物語を紐解いて歩きましょう。
昼の地球で、夜の宇宙で、丸ごと一日どうぞよい旅を。
cafe prizm sanaでした。
いいなと思ったら応援しよう!
