【プリズンライターズ】20年の刑を経て、今を生きる意味
私の投稿記事にコメントを書いて頂いた方、テキスト作成して下さったサユリさんとボランティアの皆さん、ありがとうございます。
そしていつもご苦労様です。
私にはいつか人生において実現したい目標、夢があり、実現するには何が必要かを考え、今出来る事に取り組んでいます。
もちろん、刑務所に居ると様々な制約や壁にブチ当たる事も多く、諦めずに出来る事から学ぶようにしています。
私は逮捕から20年経ちましたが、日々新聞や雑誌などから情報収集を心掛け、常に頭の中をアップデイトするようにしいています。
また、チャレンジする事として、入所してすぐ高卒認定試験を受けて合格したので、少し時間的に、金銭的に余裕が生まれたら、通信制の大学で経済学か経営学を学びたいと考えています。
私が特に力を入れて勉強しているのが投資であり、FXや株式投資などをメンイに、毎日居室に帰ると、日経新聞で為替レートをノートに書き、21通貨ペアのローソク足チャートを方眼紙に描きます。
そして、テクニカル分析の手法である移動平均線、MACD(マックディー)、米ドルは一目均衝表とボリンジャーバンド(標準偏差を用いた分析)も電卓で計算します。
この日課を終えると、株価や指標の他、世界情勢から企業の動向や決算まで隅々まで目を通します。
他にも、これまでの作業で習得したダルマの絵付け技術を活かし、LINEスタンプや、Tシャツの作成を手掛けました。
また、将来の事業化に役立つ事業プランを考えたり、アイデアをノートに書き残しています。
もちろん、これらは達成したい目標を叶える為の手段であって、夢を叶える為には欠かせない資金を稼ぐために力を入れて学んでいます。もちろん、優先先は被害者とご家族の方々に被害弁済をするのが無くして、私に夢を語る資格が無い事は当然です。
私が犯した犯罪によって被害者とご家族に決して取り返しのつかない苦しみを与えた罪と向き合う為に、刑務所での受刑生活をいかに捉えるかといる事が大切だと思います。
私は常に前向きに考えるようにしています。そして、覚えて良かったのが囲碁です。
囲碁は、黒と白の石を使って互いに陣地を獲り、少ない石で効率良く広い陣地を獲得するもので、互いの急所を攻め相手の石を包囲して殺す事ができます。
自らが殺されると悔しさで盤面を正確に見れなくなったり、ミスをしたりします。
こうした時に、いかに冷静に早めに気づいて、他の新天地を求めて挽回し、逆転勝ちができると喜びも一入です。
囲碁はこうしたメンタルを鍛えるには良いゲームで、スポーツや投資においてもメンタルが大切になる事と同じで役立ちます。
これは、日頃の人間関係にも少なからず、役に立ちます。
トラブルになった時に、冷静に対処したり、私はたとえ自分が悪くなくても、頭を下げたりして、相手を許すように心掛けます。
自らが寛大な心で対応するのが器量でもあるからです。
日々の作業にしても、学びがあります。
私が作る靴は革ですので、ミシンで縫製すると、修理は同じ穴に針を通す必要がありますので、失敗できません。
組み立てやミシンで失敗しやすいポイントや、キレイに作るコツを経験する事で、社会に売られている靴や財布、カバンなど革製品の構造も見ると面白いです。
私は何でも、まずチャレンジする事が一番大切だと思っています。
少しの失敗を恐れず、まずはやってみて、うまくいかない時はやり方を変えれば良いのです。
最初から大成功する人はいないとしても、いつか成功するように努力すれば良いと思います。
投資をして、全財産を失ったとしても死ぬ訳じゃないし、最初は失っても良いと思う金額から始め、失敗を重ねて行けば、失敗しなくなり、いつか花開くはずです。
小さくても成功体験を得る。私はこの様に常にポジティブに考えるようにしています。
世界を見れば、何の罪もない子供や家族が戦争の悲劇で亡くなっている事を思えば、たとえ刑務所にいても、生きている活かされているだけでも感謝しなければ、被害者とご家族の苦しみを考えれば辛いなどと言ってられません。
私が達成したい目標、夢は「社会貢献活動」を行なう事です。
社会貢献活動と言っても多岐に渡りますが、具体的には、子供が学べる場所を作り、親の所得に左右されずに好きな道に進める環境を作ったり、受刑者に学びを支援し、再犯を防ぐ更生支援活動をメインに他にも取り組みたい事をひとつずつ実行して行きたいと考えています。
これらの資金は、最初は難しいとは思いますが、いずれ投資ファンドを起ち上げ、収益から支出する形を作り、その後は賛同する投資家から出資を募っていく方法も考えています。
これは、教育を通じて、子供から受刑者まで学び再犯を防ぐ事で、行政のコストを減らす事にもなるので、行政の支援と、教育で学んだ子供たちが起業したり、就職する人材のマッチングにもなり、企業や投資家の出資する糸口になると考えています。
もちろん、投資ファンドを起ち上げるだけでも難しいのは百も承知の上です。最初は自分が投資で稼ぐ資金でやれる所から始めるつもりです。
そしていつか私が死ぬ時までに少しでも人から認めて貰えるような活動を実践して「社会」に、「人」に、恩返しする事ができれば、私が生かされたという意味が、更生したと思って貰えるのかなと考えています。
(投資ファンドの理念として顧客(投資家)の資産を増やす事を追求し、その利益の一部をファンドと投資家が社会貢献活動に役立てられる事を目指す事で、手数料で稼ぐモデルにはしない事です。)
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