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【プリズンライターズ】「前科者」と言われるだろうけど…

『プリズンライターズ・リポート』や『かえるのうた』を読んで、今の考えを文字にするのも、自分を見つめる意味で良いと思い、投稿します。
LB刑務所(長期刑務所)で11年の刑期の4年過ごして、いくらか仲良くなった同衆を見送るたびに、自分はどうしたいのかと考える。

満期で50代後半の出所、特に資格や手に職もなく、親類に頼れるはずもなく、もちろん帰住先もなく、だからと就労支援を受けても、その職場で何をやっても「前科者だから」と見られるのは確実で、ある事ない事を言われても、自分の性格ならそこまで気にならなくても嫌なことに変わりなく、そもそも日本人は片親だったり障害があったり、借金持ちや無職等の人間を下に見る風潮があり、もちろん「前科者」もそれに含まれ、罪に対する罰を刑務所で受け出所しても、社会が受け入れることはなく、厳しい環境で我慢を重ねてまで仕事をして社会人になりたいかといえば、そんな熱もないので、選択肢になり得ない。

しかし、たかだか3~40万の報奨金を持って出たところで、着の身着のままで着替えさえなくて、スマホを買ってカプセルを常宿にしても1ヶ月も暮らせないと思います。
そこでふと頭に浮かんだのが、同衆との話で出た「そこそこ金があれば、刑務所も悪くなくない?」
「確かに真面目にやってれば三食昼寝付きだよね(笑)」
だからと、報奨金を持ってLB刑務所に入るのもなにか違うと思いますが、教育で他所に行ってた同衆が、雑居で相手をしてた爺さんが何度も刑務所に入る理由を聞いて、「娑婆では誰にも見向きをされんけど、ここでは誰かが相手をしてくれる」と言ってたのがわかる気がするのは、自分も刑務所に慣れたのだと感じます。


『かえるのうた』で生活保護を受けた今井さんの話を見て、「あぁ、自分もこんな生活になるのか」と少し安心しました。
出所後は知らぬ土地に行くので、人づきあいもないだろうし、特に贅沢な暮らしをしてこなかった自分は、酒もタバコもギャンブルも無縁なので生活保護だけで暮らしていけそうなので、余る時間を、ほんにかえるPJにお世話になった分をお返しできればと考えてます。

生活保護でもパソコンは持てるはずなので、文字起こしぐらいは手伝います。
残り6年半ほどですが、それまで、ほんにかえるPJの方々の活動が滞りなく続きますことを祈っています。

2024/9/12

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プリズンライターズ / ほんにかえるプロジェクト
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