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【プリズンライターズ】刑務所より俳句と短歌 Vol.3(つぶやき付き)

お元気してますか?高圧線ビリー只今参上!
令和6年が明けて暫く経ちましたが、本文をお読み下さってる方々お変わりはありませんか?笑顔でお過ごしですか?お伺い申し上げます。
プリレポVOL.4*のA304さんの「再犯率が減らない理由を考えてみたVOL.2 お金篇①」に、報奨金生活の私は超同感メーターど振り切り状態で拝読させて頂きました。次回の「お金篇②」を書いて下さるとの事ですが、期待してます。
さて、以前プリレポ*に投稿した俳句と短歌を公開したらけっこうウケて、閲覧数が高かった!とサユリ姫からX’masカードと一緒にご報告を頂きました。 私は普通の人と比べてかなり感性が異なってるマイノリティなので、最初からウケなんて期待してませんでした。
それ故、サユリ姫の一報は励みになり、調子に乗って早速、第3弾を投稿させて頂きました!

※プリレポとは…このプリズンライターズの投稿を受刑者が刑務所内で読める様に配布している冊子「プリズンライターズ・リポート」のこと。

俳句
・冬深し負け碁をなぞる寝床にて
(私が務めるK刑は囲碁の普及率が超高く、私が生活する共同室も例外ではない。同室の囲碁戦士たちの白熱した対局ぶりに私も一度は勉強したものの、余りの難しさに知恵熱が出て(笑)現在は碁石にも触れていません。つまり挫折…。上記の句は、対局に負けた同室の戦士の姿を詠んだもの。)

・躓きし石にもの言ふ寒さかな
(九州南部で生まれ育った私は冬が激苦手!運動時間にガタガタ震えつつグランドを歩いてる時に石に躓き、『ジャマだよ、何でこんなトコにあるんだよ、君は!』と愚痴る私の姿。暑さ寒さに愚痴も言わずそこに居続ける石コロは偉いよね! )

・手足荒る心荒れてはおらざるや
(寒さで手足はカッサカサ、そして霜焼けて荒れ放題!心はどうだ?と自問した。石コロに愚痴る時点ですでに心荒れてるのかな? )

・ストレッチす変な格好冬の囚友
(室内運動時、寒いからパンツとシャツ姿になるのが嫌で、茶のメリヤス姿でストレッチする囚友。茶色いモジモジ君みたい(笑) )

・年の差は三十二歳の日向ぼっこ
(同じ工場に属す御年80歳の同囚と、齢48歳の私が運動場のベンチに並んで日向ぼっこ。塀の中も高齢化が進み、こんな仄々とした光景が多々あります。 )

・寒がってばかりもおれぬ獄の日々
(『今日は寒いから作業休もう!』なんて言ってらんない。正当な理由なく作業を拒むと、作業拒否で罰せられるし。これがシャバなら嫁という裁判官に罰せられる。男はつらいよ! )

・着膨れて本一冊分の独り言
(冬が苦手な私は、寒い日は寒さについて軽く文庫本一冊分くらいの独り言を吐く。悪く言えば愚痴だけど、ここは独り言にしときます。)

・日射しにも艶が増し増し春近し
(寒い寒いと言いつつも、月日は常に流れている。共同室の畳の上の日射しに艶が増してきた事にふと気付いた休日の午後。春よ、早く来い! )

・振り返らず前見て生きて春隣り
(人間、生きてりゃ何かとネガティブ思考になる事って誰だってある。でも、どっかでものの見方や考え方を改めないと、自分が苦しいだけ。もう春だし、考えるのやーめた!くらいの気持ちで前向いていこうぜぃ! )

・晴れ切っていてもどこかにある寒さ
(空は青々と晴れ渡ってるのに、何か微妙に寒い。これは、私の感受性が素直になってないからそう感じるのか?どっちにしても、どこか微妙に寒い・・・。 )

・悩みごと堂々めぐり日向ぼっこ
(ひとつ悩みが解決したかと思えばまたひとつ悩み増え。こんな時は日向ぼっこで脳を光合成させるに限る! )

・近づきてまた遠ざかる春を待つ
(気温が上がり、キャンディーズのごとく『もうすぐ春ですね』とウキウキ言ってたら寒が戻ってきた(怒)。昨年の句です。)

最後になりますが、私達が本レポをいつも楽しく拝読できているのは、偏に労を惜しまず文字起こしを担って下さるボランティアの方々、サユリ姫のお陰です。それに報いる投稿をするべく只今執筆準備中ですので、今後とも宜しくお願いし、この辺で擱筆とさせて頂きます。

2024年1月3日

A321さんの過去の投稿


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