歯医者になって良かったこと
今日は。プリズムタワー工藤歯科の副院長、工藤有加です。
歯医者になって良かったことって、何だろう?と思い返したとき、思い浮かぶことの一つに、自分が、歯で思い悩むことがなくなった、ということがあります。
小学生から高校生くらいまで、私も矯正治療を受けていました。金属のブラケットをつけて。。。
中学生の私は、自分で、歯並びを治したい!という強いモチベーションはなかったので、歯ブラシもそこそこ…なので、「矯正治療➕プラークコントロールが悪い」という、虫歯菌(ミュータンス菌)にとっては、最高に住み心地の良い環境を自分で作り出し、私は沢山の虫歯を作ってしまって、叔父の歯科医院にしょっちゅう虫歯治療に通う、ということをしていました。
そして、矯正をすると、当然ですが、噛む位置が変わるんです。思春期、思い悩むことの多かった私は、精神的に病んだ時に、やけに噛み合わせが気になり、噛むところがわからない、ここが高い気がする、と言って、叔父の歯医者に行って相談しても、そんなに強くあたってないよ、といわれ、また、自分で重い悩み、自分の身体の不調を噛み合わせのせいにしてみたりしていました。
歯科の勉強をすると、噛み合わせはコンフュージョン、答えがないんですね。噛み合わせに関しては歴史的に色々な論文が出て、これがいい、あれがいい、こうすればいいんじゃないか、ああすればいいんじゃないか、色んな論争がありました。
現在では、その人の持っている噛み合わせで、前歯、奥歯ともに、ガイドがきちんとしていれば、そんなに大きく変えなくてもいい、本来その人が持っている噛み合わせでいい、という考え方が主流です。
前歯にガイドがない人は、奥歯に負担がかかりやすく、奥歯が悪くなりやすい、ということがあります。なので、矯正をして、前歯にガイド出来るような噛み合わせを構築しなおしたり、矯正までしない人には、夜間寝る時に使用するマウスピースなどを使ってもらって、奥歯に負担が極力かからないようにする、という工夫をします。
矯正は、ご自身の持っている噛み合わせに対して、した方がいい人もいるし、そうじゃない人もいる。見た目を治したい人は、もちろん矯正治療の適応ですが、奥歯をこれ以上悪くならないようにしたい、きちんと全部の歯でガイドするようにして、奥歯の負担を減らして、磨きやすくして、自分の歯で、一生を過ごしたい、という目的で矯正する方もいます。
話は逸れましたが、必要な人に、必要な治療を、というのが、うちの医院のコンセプトです。削らなくていい人は削らないし、矯正しなくていい人に、矯正はすすめません。
自分が、院長と二人三脚でこの医院を出来ること、患者様のために何ができるのか、当医院で働くスタッフのために何が出来るのか、今、考えて、行動にうつせることを誇りに思います。
自分が、正しい歯科の知識をつけ、それを患者様に提供出来る。本当に理想的な治療だと思う治療が提供出来ている、本来その人の持っている歯、歯並びを大切にして、その人に本当に必要な歯科治療が提供できること。
それが、私が歯科医師になって良かったな、と思うことです。