呪い
のろい
知らず知らずのうちに自分に掛けてしまっている呪いがある。トラウマとも言う。
一生懸命考えて送った文章も、
勇気を出して押した電話の発信ボタンも、
少しでも負担にならないようにと我慢して抑えた会いたい気持ちも、
捨てられたくなくて嫌われたくなくて
慣れない家事に勤しんでも、
気持ちはあっさりと離れていき
すべて踏み躙られて
今まで過ごした日々がまるで虚像だったかのような幻だったかのような扱いを受けた最後だったから
それまでの自分を全否定されたような気がして
すべて自分が悪いせいでこういう結末になったんだという気がして
それからどんな人とお付き合いしても
8年前のあの日々が呪いのように脳裏にこびりついている。
今わたしの目の前にいるこの人は、この人は、彼とは違う。
そんなことは分かっている。分かりたい。けど。
私はもう彼の世界に必要ないんだと分かったあの絶望が、悲しみが、やり切れなさが、後悔が、
今でもまだ呪いのようにわたしを縛り付ける。
この呪いから解かれる日は来るの?
だれかたすけて