これは奇跡の組み合わせか!! 3ピースバンド「PEDRO」のLIVE参戦レポ!!!
こんにちは。
先日、3ピースバンド「PEDRO」のZepp Hanedaでのライブに参戦してきました。この「PEDRO」というバンドは初耳という方もいらっしゃると思いますが、このバンドは、まさに「奇跡の組み合わせ」ではないかと思うのです。
まず、バンドの中心は、昨年10月に解散したアイドルグループ「BiSH」のアユニ・Dさんです。「BiSH」時代は、可愛いしぐさと少し幼い声のトーンで人気があった人です。そんなアユニ・Dさんが、3ピースバンド「PEDRO」では、なんとベースとボーカル、そしてソングメイクをしています!
すごい才能ですよね。
そして、このアユニ・Dさんとタッグを組んでいるのが、元「ナンバーガール」のスーパー女性ギタリスト、田渕ひさ子さんです。
私自身、「ナンバーガール」はそれほど聞いていなかったのですが、今では「伝説のバンド」と言われています。活動期間は1995年から2002年の第一期、そして2019年に再結成してから2022年まで再活動をしていたようです。
その「ナンバーガール」の中心的なギタリスト、田渕ひさ子さんが、なんとアユニ・Dとタッグを組んだユニットがPEDROだともいえます。
正確には、PEDROは本来はアユニ・Dのソロユニットのため、田渕ひさ子さんはサポートメンバーという位置付けです。
しかし、今回ライブを観て感じたのは、アユニ・Dの特殊な声質、彼女の作る癖のある曲と田渕ひさ子のメチャ迫力のある、切れ味するどいギター音が「奇跡の組み合わせ」を起こして、今までに聞いたことのないようなユニークな世界を創り出していることです。
「PEDRO」のすごいところはそこだと思います。アユニ・Dと田渕ひさ子の「奇跡の組み合わせ」が、他のバンドにはない独特の世界になるのです。
そして、ライブ参戦前にスタジオ録音の曲は聴き込んでいきましたが、このバンドの真骨頂は、ライブであると強く感じました。
同じ曲でもライブの方が、なぜかアユニ・Dの声は泣きさばかりに切なく、そして、田渕ひさ子のギターサウンドの迫力は倍増します。それを聴いた時、久しぶりにライブで震える感覚を味わいました。
アユニ・Dの作る楽曲のセットリストは激しい、狂ったような楽曲から始まり、客を沸かせた後に、中盤はポップなノリの良い曲を連発して、これでもかという感じで会場を盛り上げていきます。
とにかくPEDROは全ての楽曲のサビが良いですね。今回のセットリストはこんな感じでした。どの楽曲も良いパフォーマンスでした。
グリーンハイツ
万々歳
自律神経出張中
赴くままに
清く正しく
音楽
安眠
洗心
ナイスな方へ
感傷謳歌
吸って、吐いて
生活革命
飛んでゆけ
ぶきっちょ
春夏秋冬
余生
<アンコール>
人
雪の街
(以上、LIVEFANS Webページより)
アンコールコールの興奮もさめやらない中、アンコールの最後に締めた曲が「雪の街」。この楽曲は、言うなれば、「PEDRO」のバラード的な曲です。ところが、出だしから田渕ひさ子のディレイがメチャ効いた幻想的でラウドな音が炸裂して、単なるバラードではない狂気感をにおわせてくれます。
そして、その後に切なく唄いあげるアユニ・Dの歌声。
この楽曲は最後は田渕ひさ子の猛烈なギターソロで終わるのですが、このギターソロ、というかギターをかき鳴らすサウンドが心を震わせます。
なんというか、90年代のシューゲイザーのマイブラやモグワイ、またはシガー・ロスのクライマックスパートのような狂気で、ラウドなんだけど妙に美しいあの感じです。
そして、このバンドがすごいと思うのは、このラウドで狂気な「雪の街」のエンドでライブを締めていることです。
たぶん、若い人にはこの終わり方、理解できないのではと思います。
でも、これこそが90年代ポストロック、ラウドロックの終わり方、なんなら最後にノイズをずっと響かせながらメンバーがいなくなっていく、あの終わり方に近い感じでした。
だから、この終わり方は90年代ロックやライブを聴き込んできた昭和おじさんにはメチャクチャ刺さると思います。
さて、「PEDRO」は3ピースバンドですから、もう一つのドラムというピースについても語っていきましょう。
アユニ・D、田渕ひさ子ときて、3つ目のピースは元「ヒトリエ」のゆーまおさんです。この「ヒトリエ」についても、私は実はそれほど知らなくて、少し調べてみました。
「ヒトリエ」は日本のオルタナ系ロックバンドで、2014年にメジャーデビューし、現在も活動を続けています。この「ヒトリエ」も3ピースバンドなんですね。
そんな「ヒトリエ」のドラマー、ゆーまおさんが最新作から参加して、今回のライブでも強力にサポートしています。この3つ目のピース、ゆーまおのドラムはとにかく激しい。曲の途中でもドラムソロ的な、ものすごいリフを結構いれてくるドラマーです。もともと3ピースバンドでやっているだけあって、音圧がすごいドラムですね。
先程のアンコールラストの「雪の街」でも、田渕ひさ子の激しいギターに見事に太刀打ちして、メチャクチャ激しいドラムを叩いてくれています。
これもまさに「奇跡の組み合わせ」かと思います。
アユニ・D、田渕ひさ子、ゆーまおの3人のメンバーの組み合わせが面白いのは、3人とも20代、40代、30代と世代が全く違うことなんです。これも「PEDRO」の化学反応を面白くしている大きい要因だと思います。
「PEDRO」の楽曲を聴いていると、なんか色々な世代のロックが組み合わされている感じもあるんですよね。アユニ・Dが今風に唄っていると、急にクラシック・ロック調のリフがでてきたりと。
そんな不思議な曲作りもこの世代の異なる3人のなせる技と思います。
とにかく、このZepp Hanedaで参戦した「PEDRO」のライブ、ものすごく良かったです。できれば、田渕ひさ子とゆーまおもサポートでなく、正式メンバーになって欲しいですよね。
こんなバンド、世界中を探しても本当にないと思いますし、世界に羽ばたける個性を持ったバンドだと思います!今後も応援したいと思います。
今回のツアーに近いもので、映像がYouTubeにアップされていましたので、興味を持たれた方は是非ご覧ください。
14:16からの「雪の街」、本当に凄いです。
これだけみても心震えますが、LIVEではさらにその衝撃が半端なかったですよ。
それでは。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?