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チョコレートの最近の参考になる話!!
こんにちは。
先日、J-WAVEを聴いていると、チョコレート業界の話をしていました。
結構面白く、ためになったので、今日はその話を紹介したいと思います。
お話しされていた方は木野内美里さん、通称みりさんです。
みりさんは「フェリシモ」という通販サイトで28年間もチョコレートバイヤーをされている方です。少し情報が古いですが、2019年7月までに484ブランド、2400種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に上陸させたチョコレートは244ブランド以上、というチョコレート業界では達人の方のようです。来年のバレンタイン向けに作成された動画がありましたのつけておきます。
まず、チョコレート業界は今「カカオショック」の中にあるとのことです。
チョコレートの原料であるカカオ豆の生産地の約6割はガーナとコートジボワールだそうですが、そこで今、カカオの木が老朽化(約60歳にもなるそう)しており、それに異常気象とウィルスという要因が組み合わさり、カカオの実の生産量が激減しているそうです。
これはニュースにもなっていましたよね。最近の日経新聞から抜粋してみます。
「カカオ高騰でXマス「味変」価格1/6の代替チョコも」(2024.11.15)
この記事によると、
・カカオは世界的に不足している。
・世界生産量の過半を占めるコートジボワールとガーナでの異常気象と病害などで収穫量が大きく減った。
・統計によれば、日本のカカオ豆の輸入量は1-9月に約2万6500トンと前年同期から30%減り、輸入価格はは1.5倍だった。
とのことです。
みりさんによると、市場の値段はさらに3倍ほど上げることもあるそうです。
ところが、これは先述したカカオの木が老朽化している農家について顕著だということで、フェアトレードでカカオの木を適切に管理している生産者はそれほど困っていないようです。
大量生産、大量消費のチョコレートの市場では、確かに価格はとんでもなく高騰していますが、フェアトレードなどの決まった生産者と適切な価格で契約している場合、それほど問題では無い(価格は適正)場合もあるとのことです。
欧米の個人が経営しているショコラティエは必ずフェアトレードのような契約をしているため、影響は少ないと予想されていました。
そして、こうしたカカオショックを教訓として、生産者にも適正な投資や管理を行わせて、カカオの生産をサステナブルにしていく流れが生まれれば、業界として苦境を乗り越えることができるだろう、とのことでした。
次に楽しいニュースとして、現在、チョコレート業界では珍しく大バズりの商品があり、それが「ドバイチョコ」という商品だそうです。
「ドバイチョコ」とはGOOGLEのAIによると以下のように説明されています。
ピスタチオペーストととうもろこしの粉から作られたパリパリの乾麺「カダイフ」をチョコレートでコーティングした中東発のチョコレート
ただ、この「ドバイチョコ」が面白いのは、必ずしもドバイだけで作っているわけではなく、現在では、レシピが広く公開されており、世界各国でそのレシピをベースに「ドバイチョコ」が作られているようです。
現在、TikTokでバズったせいか、その人気はすさまじく、一つ3000円から、アメリカなどでは10,000円もするそうです。日本で作られた「ドバイチョコ」も最近出たそうなので、これは是非食してみたいですね。
次に、みりさんによると、最近のチョコレート業界のトレンドの一つが「ローカルブランド」だそうです。
有名なショコラティエは、今、ニューヨークにお店を出すよりも、自分の生活を大切にして、自分の暮らすローカルエリアに店を構える人が増えてきたようです。
また、それに拍車をかけたのが、新たな表現力が求められるチョコレートの世界にレストランシェフが入ってきていることのようです。
また、高級ブランドのデザイナーは、そのブランド力を活かし、高級チョコレートを新作として出す傾向にあるそうです。
このように、現在ショコラティエは増えているとのことです。
続いての注目商品は「ビーガンチョコレート」、つまりミルクなど動物性の原材料を使わないチョコレートですが、こちらも欧米では結構食べられているそうです。
日本ではまだあまり馴染みがないですが、そのうち健康志向のチョコとして人気が出る可能性もあります。
さて、このような記事を書いていると、日経新聞に「カカオショック」の続編のニュースが掲載されていました。
「カカオショック」懸念再び 減らぬ需要、在庫は枯渇(2024.11.20)
カカオ豆の価格は今春の高騰から、現在は一服していたようですが、さらに価格が上がり始めたようです。その原因は今後の需給バランスが依然として不透明だからだそうです。
供給量でいけば、2024-25年度もカカオは10万トンの供給不足にあるとの予想がでています。
大雨や洪水が続き、カカオの花や小さなさやの発育に影響を与えていることが原因のひとつのようです。
一方、高値にも関わらず、カカオの需要は未だに減っておらず、そうしたことも需給ギャップが続いている原因です。
チョコレートはしばらくは高級品になってしまうかも知れませんね。
それでは