イノベーション起こしたい人はプリキュアみるべし ~プリキュアでイノベーション①
自己紹介
こんにちは。新規事業系の仕事をしています、むらきれいこと申します。この十数年、企業の社員として、また起業家として、「イノベーションが生まれる場づくり」を研究、実践しています。
そんな私が、娘に付き合って約5年、ほぼ毎日プリキュアをみてきて、ある一つの結論 にたどりつきました。
「イノベーション起こしたい人はプリキュアみるべし」
3年ぐらい前に、「もしや?」と感じ始めて作品を追うごとに「やはり!」と確信を深めた、この感動をみなさんと分かち合うべく、全7回でお届けしたいと思います。
プリキュアとは
念のため、プリキュアとは何か、についてご説明しておきます。ここはWikipediaさんにご協力いただきましょう。
1つの作品は、毎週日曜朝に30分間、約1年放送して、毎年2月頃に新しいプリキュアに交代します。2022年6月現在、19作目の「デリシャスパーティプリキュア」が放映中です。
そして、直近5年間のプリキュアでは、イノベーションをおこすために大事なことが、みごとに表現されているのです。
イノベーションに大事なこと「内に潜って上がる」
どうゆうことかご説明するために、まず前提として、イノベーションには「内発」が不可欠、ということをお伝えしておきます。
「内発」とは、自然に内から湧き上がる性質で、熱意、やる気、そして創造性の源になるものです。熱意、やる気、創造性、どれもイノベーションには欠かせません。なので、イノベーションには「内発」が不可欠なのです。
「内発」は自然に起こる物ですから、生理現象のようなもので、人の意思でコントロールできません。ここに、イノベーションの難しさがあります。
イノベーションをおこすには、まだ表に出てきていない「内発」が自然と出てくるように、環境を整える必要があります。
温泉を掘り当てるように、自分の内面に潜って源泉を探しあてて、それが自然の力で表出するように整備する過程が必要なのです。この一連のプロセスを、ここでは「内に潜って上がる」と表現します。
イノベーションの手法として知られる、U理論も、アート思考も、デザイン経営も、本質的には、この「内に潜って上がる」プロセスであると理解できます。
直近のプリキュア5作品と「内に潜って上がる」プロセスの関係
そして驚くべきことに、直近のプリキュア5作品のテーマが、この「内に潜って上がる」プロセスにきれいに対応しているのです。
第1段階「内に潜る入り口」の教科書:
HUGっと!プリキュア(通称:ハグプリ)
テーマ「傷ついた心を抱きしめ応援する」第2段階「内に潜って内発を探す」の教科書:
スタートゥインクルプリキュア(通称:スタプリ)
テーマ「多様な価値観を受容する」第3段階「底で内発とつながる」の教科書:
ヒーリングっどプリキュア(通称:ヒープリ)
テーマ「自分の身体、感情を大事にする」第4段階「外に向かって内発を表出する」の教科書:
トロピカル~ジュ!プリキュア(通称:トロプリ)
テーマ「内から湧き上がったその時にやる!」第5段階「内発を発揮し続ける」の教科書:
デリシャスパーティプリキュア(通称デパプリ)
テーマ「利己が利他となり、利他が利己となる」
なお、各作品のテーマは、あくまで私の解釈です。プリキュア制作陣がどこまで意図していたのかは、わかりません。しかし、各作品で多用される主人公の口癖(決め台詞)を並べてみると、ちょうど各作品のテーマを象徴するようになっています。
ハグプリの決め台詞「めちょっく!」=傷ついた心を抱きしめ応援する
スタプリの決め台詞「キラやば~☆」=多様な価値観を受容する
ヒープリの決め台詞「ふぁ~生きてるって感じ」=自分の身体、感情を大事にする
トロプリの決め台詞「トロピカってる~!」=内から湧き上がったその時にやる!
デパプリの決め台詞「デリシャスマイル~」=利己が利他となり、利他が利己となる
イノベーションをおこすために必要なことが、ワンフレーズに凝縮され、主人公の口癖として多用されており、さらに作品を通じて具体例が示されている、それがこれら5作品なのです。
それでは各作品が、「内に潜って上がる」にどのように対応しているのか、順番に確認していきましょう。