プリキュアはイノベーション組織開発の教科書である~プリキュアでイノベーション⑦
プリキュアでイノベーションの第7回、最終回です。ここまで、イノベーションのプロセス「内に潜って上がる旅」と、プリキュア5作品の対応を確認してきました。
ここでもう一度おさらいしておきましょう。
決め台詞と「内に潜って上がる」プロセスの対応がすごい
第1段階:「めちょっく!」(=傷ついた心を抱きしめ応援する)で心のフタがひらく。
第2段階:「キラやば~☆」(=多様な価値観を受容する)で自分の壁を打ち破る。
第3段階:「ふわぁ~生きてるって感じ」(=自分の身体、感情を大事にする)で自他の境界線を引き直す。
第4段階:「トロピカってる~!」(=内から湧き上がったその時にやる!)で内発を表現する。
第5段階:「デリシャスマイル~」(=利己が利他となり、利他が利己となる)で利己=利他の確認をする。
各作品のテーマが決め台詞に凝縮されている、それだけでも、めちゃくちゃすごいのに、イノベーションに必要な「内に潜って上がる」プロセスと、見事に対応しています!!!
すごくないですか?!?!?!
もともと、ハグプリから見始めたプリキュア、スタプリの後半戦に入ったところで、「これは内に潜る話だなー」と思っていたら、ヒープリが出てきて、「底の話じゃん!続きじゃん!」ってなって、「いや、これたまたま続いただけでしょー?次も続いてたら奇跡だわ」って思ってたら、トロプリが出てきて、「ちょ、ま、これ底から上に上がるときの話っ!また続いてる!!」ってなったときの私の興奮、伝わりますかね?!?!
さらに、これらの作品がイノベーションのプロセスに対応している、という視点で見返した時に、逆にイノベーションのプロセスに必要な要素について気づかされることも、多々ありました。
例えば、自分が常々「イノベーションが生まれる場を志向している現場に、母性が足りなさすぎる!」と感じていたことが、実はハグプリで表現されていることに気づいた時、「足りないと感じていた母性とは、傷ついた心を抱きしめ応援するということなのか」と理解が深まり、言語化が進みました。
最初は娘に付き合って、なんとなく見ていただけのプリキュアでしたが、いまやプリキュアに教えを乞う気分で見ています。
イノベーションのプロセスは、小さなチャレンジの積み重ね
そして、イノベーションのプロセス、というと、大層なことのように思えるけど、実態は些細なことの積み重ねなのかもしれないと、プリキュアを通じて思えるようになりました。
ショックなことがあったら「めちょっく!」と泣いてみたり。
なじみのない考え方に出会った時に「キラやば~☆」と面白がってみたり。
ほっとする時間に「ふわぁ~生きてるって感じ」としみじみしてみたり。
ワクワクすることがあったら「トロピカってる~!」と誰かに話してみたり。
楽しさをみんなで分かち合って「デリシャスマイル~」とほほ笑んでみたり。
心の中でやるだけでも◎!自分のできそうなところから、地道にコツコツ、やっていると、気づいたら内発とつながっていて、イノベーションを起しているのかもしれません。
プリキュアはイノベーション組織開発の教科書である
今回は、各作品の概要だけの紹介だったのでわかりづらいと思いますが、プリキュアは組織開発の教科書でもあると、私は思います。
そもそもプリキュアは、「チームで困難な課題に立ち向かう中で、お互い影響し合うことにより成長し、最終的に課題をクリアする話」で、子どもにも伝わるよう、シンプルにわかりやすく表現しています。つまり、プリキュアは、わかりやすい組織開発の教科書なのです。
そして、直近のプリキュア5作品において、イノベーションを起こすために必要なことが描かれたのは、メインターゲットである、未来を担う子どもたちに伝えたいことを詰めこんだ結果なのではと思います。
こうして、直近5年間のプリキュアは、図らずもイノベーション組織開発の教科書になったのかもしれません。
まだ続きます!
「プリキュアでイノベーション」は今回で最終回です。しかし、イノベーションの教科書という観点で、作品ごとの見どころや、作品間の描写の比較など、掘り下げたいところはまだたくさんあります。
このシリーズを骨子として、今後は各論についてお話ししていきたいと思います。
その間にブラッシュアップされていくと思うので、このシリーズも適宜、加筆修正を入れて、バージョンアップしていきたいと思います。
なので、もしこれでプリキュアについて興味を持たれたら、ぜひ作品をご覧になってください。そして新たな発見をされたら、ぜひ私にも教えてください。
するどい意見には、「めちょっく!」となりそうですが、「キラやば~☆」の精神で面白がって受け入れて、それでも「ふわぁ~生きてるって感じ」で、自他の境界線は引き直しつつ、「トロピカってる~!」という勢いのままに、また表現することで、新たな知見を分かち合い、みんなで「デリシャスマイル~」したいです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
どうぞ引き続き、よろしくお願いいたします!!