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Piece CHECK(2024-59) 二項係数絡みの和

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【最新巻】高校数学の超実践的な計算練習帳『計算0.9』販売中です

こちらは、『Principle Piece』シリーズ一覧のページです(全分野そろってます)

1つの問題から、多くの問題が出来るようになるための考え方・手法、すなわち

原則(Principle Piece)

を出来る限り分かりやすく、そして詳しく言葉に落とし込んだ数学の問題集です。解答の詳しさはもちろんですが

「なぜそのような解答になるのか」が分かる

ことを、とにかく意識した参考書になります。

単元自体を未習の方も、本シリーズで最初から体系的に高校数学を学べます。そして、学習後の到達レベルは「難関大入試合格最低点レベル」です!

今回の問題

YouTube動画をUPしました。成蹊大学(理工学部)から、関数の最大・最小に関する問題です。

思考時間は約5分、目標解答時間はそこから約10分です。

解説・原則など

今回は条件付き2変数関数です。条件が方程式なので1文字消去すれば1文字の4次関数に出来ますので、難易度的にはそこまで難しくないですが、着眼点次第では2次関数の知識で解けます。誘導はそれを示唆する感じでした。

解1は$${xy}$$の2次関数のように見なすやり方です。$${4y}$$,$${16y^2}$$などの項に着目し、$${\bm{x,4y}}$$の対称式のように見なすことで、$${xy}$$だけの式に出来るので、2次関数とみなせます。

まずは$${xy}$$の取りうる値を求めます。これは教科書レベルですよね。消去した文字も、変域は効いてくるので注意。

文字は「変域」という遺産を残して消えていく

詳細は『拙著シリーズ Principle Piece 数学Ⅰ~2次関数~』p.39

これで求めたら、$${xy}$$を違う文字で置き換えて2次関数とみなし、最大値と最小値を求めます。2段階の最大・最小と同じ要領ですね。

2段階の2次式であることが見えるようなやり方が解2です。素直に1文字消去します。やみくもに展開すると見えないですが、実は$${\bm{y(y-1)}}$$をカタマリに出来ます。これに気づけると、2段階の最大・最小で求めるパターンと分かります。あとは解1と同じ流れです。

2次式の2次関数は2段階の最大・最小

詳細は『拙著シリーズ Principle Piece 数学Ⅰ~2次関数~』p.40

これに気づかなくても、4次関数ですから、微分の知識があればそれでも全然OKです。(解2-2参照)

最後の解3は思いつきにくいですが、以下の恒等式から一気に$${xy}$$の2次式(しかも平方完成済み)に変形するというもの。

$${\bm{(a^2+b^2)(c^2+d^2)=(ac+bd)^2+(ad-bc)^2}}$$

$${a→x,b→-4,c→y,d→1}$$としてはあてはめると、題意の式は一気に解1の平方完成された式にまで出来ます。

最後は観賞用の解き方って感じですが、多分問題作成者はこれを利用して作ったんじゃないかな、と思います。

1.解けた人・・・今後の勉強はじっくり演習をしましょう。

2.解けなくて原則を知っていた人・・・拙著『Principle Piece』シリーズで該当するページを熟読し(詳細が書いてあります)、入試演習用の問題集で思考時間を長くする演習をしましょう。

3.解けなくて原則も知らなかった人・・・原則集めからやる必要があります。拙著『Principle Piece』シリーズのような原則習得タイプの問題集で演習しましょう。

関連する拙著『Principle Piece』シリーズ

Principle Piece シリーズは、1つの問題から、多くの問題が出来るようになるための考え方・手法(原則:Principle)によって、「なぜその解法が思い浮かぶのか」「なぜ解答の1行目がそれになるのか」を意識して書き上げた参考書です。

大手ネットショップBASEでも、デジタルコンテンツとして販売しています。

解答

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