保険を知ろう! その①保険の基礎知識
私たちの生活や将来の暮らし方を考える上で重要な「保険」。保険の種類にはどんなものがあるの? 何のためにあるの? 加入時の注意点は? などなど、このコーナーでは保険について広く長くお伝えします。
保険の基本的な考え方は?
人生に万が一の事態はつきものです。病気になったり、怪我をしたり、災害に遭ったり、人に怪我をさせてしまったり、物を壊してしまったり。そんな万が一に備えて、大勢の人が少しづつお金を出し合っておく。万が一の事態が起きた人にそのお金を渡すことで、個人の金銭的な負担を軽くする。一人では対応しきれない経済的な問題をみんなでカバーする。保険はこうした「相互扶助=もしものときはお互いに助け合う」という考え方から成り立っています。
「保険会社は公益性が高い企業だ」と言われます。これは特定の個人や団体ではなく、広く社会の利益に関係する企業、という意味ですね。
保険の種類は?
保険は、社会保障制度の一環として国が運営する公的保険と、民間企業が運営する保険に分けられます。また、民間企業の保険は大きく3つの分野に分けられます。それぞれ扱うことができる保険会社が異なるので、次に見ていきましょう。
<第1分野>
第1分野は、生命保険会社のみ取り扱いができる生命保険です。生命保険は基本的に「人が亡くなったときに何かを保障すること」が目的です。残されたかぞくの生活、子供の学費、家のローンなどに対応することができます。また重篤な障害を負ったときに利用できる保険もあります。「人生で家の次に高い買い物」と言われることもありますが、それだけ大きな「いのち」にかかわる保険ですね。
<第2分野>
第2分野は、損害保険会社のみ取り扱いができる損害保険です。自動車で事故を起こしてしまったり、災害や地震で家が壊れたり、旅行先で病気になったりしたときに、経済的にカバーすることが目的です。どんな保険が適切か、人によって違いが大きいため、保険会社も多くの商品を提供しています。
<第3分野>
第3分野は、生命保険会社も損害保険会社も取り扱いができる、医療保険や介護保険などです。病気で入院、手術などの治療を受けたとき、またはそれらが原因で介護が必要になったときに、保険金を受け取ることができるものです。生命保険会社も損害保険会社も取り扱えるため、組み合わせのバリエーションも多岐に渡ります。商品ごとの細かな違いで、思っていたような保障がされなかった!という事態にならないように、どの保険をどんなタイミングで検討するか、専門家に相談することをオススメします。
保険の専門家は?
保険を扱うには専門の資格が必要です。生命保険は生保一般課程試験に、損害保険は損保一般課程試験試験に合格した人しか、「保険募集人」として保険の勧誘や販売を行うことができません。
またファイナンシャルプランナーも試験に合格した人が持つ専門の資格です。税金、不動産、住宅ローン、教育資金、年金制度などの知識を駆使して、保険の相談にも乗ってくれる、ライフプランを考える際の頼もしい味方です。
次回は、LGBTsが安心して暮らすための保険、加入を検討するタイミング、ライフステージについてお話します。
日々を快適に過ごすために、住まいと暮らしのアイデアを、引き続きお届けして参ります。「こんなテーマを取り上げてほしい」といったご意見がありましたら、ぜひお寄せください。