住宅弱者とは？ マイノリティと住まいの問題
こんにちは！プリンセススクゥエアーの笠原です。
「住宅弱者」という言葉をご存じでしょうか。最近、住まいとマイノリティの問題を考える時によく聞くようになった言葉です。今日は、「住宅弱者」問題について考えてみました。
住宅弱者とは
住宅弱者とは、社会的イメージなどから、住宅の選択肢が限られてしまう人たちのことを指します。
住宅弱者に当てはまる方は例えば、以下のような人たちです。
外国籍の方
高齢で一人暮らしの方
シングルマザー・ファザー
LGBTQsなどのセクシャルマイノリティ
障がいをお持ちの方
生活保護利用者 など
誤った社会的イメージ・偏見にさらされる住宅弱者
たとえば外国籍の方の住宅事情について、こんな記事を見かけました。
LIFULL HOME’S事業本部の龔 軼群(キョウ イグン)さんは大学生の頃、日本に留学したいとこの家探しを手伝ったが、行く先々で入居を断られ続けた。
いとこはある程度日本語もできるし、日本人の保証人もいるのに……。不動産会社の社員は、歯切れの悪い説明を繰り返すだけだった。
「大家さんにはコミュニケーションに関する不安や、友人を連れてきて家で騒ぐのではないかといった心配もあったのだと思います。でも外国人というだけで、部屋を貸さないのはやはり理不尽だと感じました」と振り返る。
「コミュニケーション上の不安」「友人を連れてきて家で騒ぐのではないか」といったことは、日本人の入居者にだってあるはずです。「外国人だからこうに違いない」と決めつけるのはまさに「偏見」です。
また、2020年にも、ゲイ男性が家探しをしていたところ、不動産会社から「LGBTの方の入居」を断る同意書を手渡されたという事件がSNSで話題となりました。
参照：「LGBTの方は入居お断り」同意書にあった一文。その部屋の契約をやめた当事者が動画で伝えたこと(Buzz Feed Japan)
この件だけでなく、同性カップルの男性はいまだに家を借りにくい現状があると聞きます。私自身も知人のゲイ男性から、男性同士で住むと言った途端に、不動産会社から提示された物件数が半分以下になってしまったと聞きました。これは「男性の二人暮らしでは、部屋を汚されるかも」「大声や騒音をたてるかも」といった偏見があるからでしょう。
住宅弱者問題の変化のきっかけは
家を借りにくいという住宅弱者問題は、個々人の努力や交渉でどうにかなるものではなく、社会全体で解決に向かっていく必要があります。
ただ、これからの社会状況を考えると、住宅オーナーさんも変わらざるを得ない状況になっていくのではないでしょうか。
少子高齢化・人口減少が続く日本社会では、これから家を必要とする一人暮らしの高齢者が増え、一方で若者が急激に減っていくことで空室問題・空き家問題が加速度的に進んでいくでしょう。日本に暮らす外国人の方も増えていくでしょう。
また、家族のあり方や人生のあり方もさらに多様化していきます。つまり、生涯にわたって一人暮らしを続ける人や、シングルマザー・ファザー、同性カップルと子供の家庭、友人同士で支えあって生きていきたいと考える人などが増えていきそうです。
そんな中で、「若いうちに一人暮らしを始め、日本人同士の男女で結婚し、子供ができ、一度は子供たちが巣立っていくが高齢者になってからは子供たちと同居をする」といった「これまでの普通」に固執していると、自分の持っている物件に空きを作ってしまい、本来必要だった収益が得られない可能性があります。
住宅弱者問題の早期解決を
ただ、今を生きている人は確実かどうかもわからない「いずれくる未来」を待っているわけにはいきません。
LIFEL HOMESさんなどが住宅弱者問題への対応をスタートしていますし、LGBTフレンドリーな不動産会社もたくさん出てきています。
こういった動きがさまざまな企業から出てくることで、住宅オーナーさんや不動産会社がより加速度的に変わっていくことを願っています。
弊社でも、微力ながらこういった社会問題に取り組みたいと考え、家を借りにくい「単身女性・シングルマザー」や「LGBTQs当事者」に「マンションを購入する」という手段を提案しています。
プリンセススクゥエアー for Woman
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