知るカフェが私にくれたもの。
こんにちは、ぷりもえです。
1年間の振り返りをしたばかりですが、
今回は、3年5ヶ月お世話になった長期インターン「知るカフェ」の総括です。
そもそも「知るカフェ」ってなんぞや?
と思う方もいるかもしれませんが、詳しい内容はHPをご参照ください。
簡単に言えば、企業のスポンサー料で運営している学生限定のキャリア支援カフェで、学生は無料のドリンクが飲めたり、Wi-Fiやコンセントが利用できたり、スポンサー企業の交流会で、キャリアについて考えることができたり。もう魅力は色々。(まだ使ったことのない学生はぜひ使ってみてください)
店舗で働いているスタッフは"全員学生"。
店長などの役職も全部スタッフが担います。
これまで、何個か役職に就かせていただいたり、店舗内で施策をしたり、普通に大学生をやっているだけではできなかった、やってみようとも思いつかなかったことを贅沢なほど経験させていただきました。
そんな2020年3月31日をもって、知るカフェを卒業しました。
前置きが長くなってしまいましたが、
知るカフェで出会ったもの、学んだことをnoteに残したいと思います。
偶然が続いた大学2年生の秋
そもそも、なんで知るカフェのスタッフを始めたのか?
それは本当に偶然の出会いでした(笑)
大学2年生の秋。
私の所属していたアカペラサークルの全体練のあと、同期の女の子たちとご飯を食べにいった時のこと。
同期の子が、「知るカフェスタッフに応募した」という話をしていました。
それまで知るカフェへはお客さんとして利用したことはありましたが、
実際に"働く"という観点で誰かから話を聞くのはこの時が初めてでした。
友人から知るカフェスタッフとしての大まかなイメージを聞いた時、漠然と「何だか楽しそう」と思った覚えがあります。
ちょうどその頃私はレストランのホールのアルバイトをしていました。
接客が何より楽しかったのですが、1つだけもどかしさを感じていたことがありました。それは、臨機応変ではないこと。マニュアル通りに進めなければならない。そのマニュアルがたとえ時代遅れでも、アルバイトの身分では提案することもできない。それが苦しかったんです。
その翌日、たまたま授業が休講になり、
お客さんとして1人で知るカフェに訪れました。
カウンターで注文をする時、接客してくださった男性スタッフの方が、私に聞きました。
「バイト何やってるんですか?」
レストランのホールのアルバイトの話をしました。そのまま、そのアルバイトの話で少し盛り上がりました。その店員さんはこう続けました。
「知るカフェスタッフやりませんか?」
衝撃的でした。ちょうど、昨日知るカフェスタッフの話を聞いて、ワクワクしていたところにこの提案。運命を感じました。
好奇心が動くままに、その日中にスタッフ応募をし
後日面接をして、気づいたら知るカフェスタッフになっていました(笑)
この、私を知るカフェに誘ってくれたスタッフこそ、私の人生の大恩人・生雲さんです。
プリンセスが店長になるまで。
それまでサークルに全私を捧げていましたが、あっという間、光の速度で物事が進み、私の生活の中に、「知るカフェ」が入ってきました。
私と同時期に入ったスタッフが4人。
最初好奇心が赴くままにスタッフになったし、意気込みもあったにも関わらず、同期がいて嬉しい気持ちと、ちょっとした焦りもありました。
サークルに深くコミットしていたこともあり、
実際にシフトに入れる時間も、店舗に行く時間も、他の同期と比べて少なく、「完全に出遅れた」という気持ちが当初の私を襲いました。
だから実際にシフトに入る際は、誰よりも早く業務を覚えよう!という気構えとレストランのホール経験で培った接客スキル全開でシフトに入っていたし、毎回の業務日報も新しい提案をするように心がけたり…。(実はとびきり負けず嫌いなんです(笑))
でも当時自分に自信がなく、アピールすることが苦手だったので、当然気付かれもせず…。このまま馴染めなかったらどうしよう、でもサークルも辞めたくはないな、どう頑張ればいいんだろう。そんなことをずっと考えていました。
ある日、新スタッフの私がシフトに入っていると、慶應店に社長が来店されました。まだ不安が残るオペレーションで緊張をしていましたが、帰り際に社長に言われた一言が、当時新スタッフの私に大きな自信をくれました。
「気持ちのいい接客だね。誰もが幸せになる」
些細な一言だったのですが、救われたような気がしました。
右も左もわからない私にとって唯一の武器は接客だったので、それを褒めていただいたのがとても嬉しかった。まだまだの私にもしっかり目を向けてくれる温かい組織だと感じました。そこからシフトに入るのがとても楽しくなりましたね。(単純)
しかし、知るカフェはカフェスタッフのシフトだけではありません。
店舗の運営をするのも、もちろんスタッフです。
私は「この組織で何か経験してみたい」という何とも漠然とした思いはあったけど、店舗の成績を上げるための施策を考えるのか、デザインの専門性を高めるのか…具体的なものは決まっていませんでした。役職に就いてみたいという気持ちもあったけど、「こんな自分じゃ」と卑下してしまい、夢のまた夢だなぁと思っていました。
私も口にしていなかったから、当然、この気持ちをわかる人はいない…と思っていたら…
「ぷりもえならできる、力あるよ」
いた…!
それが、私をスタッフに誘ってくれた生雲さんでした。
生雲さんは、店舗で会う度、その言葉をかけて励ましてくれて、唯一私の可能性をずっと信じてくれていました。
「お前なら店長できる。日報の提案やオペレーションを見てたら、わかるよ。絶対大丈夫」
無力だと思っていた私をちゃんと見ていてくれる人がいる。
ここで頑張ってみようと強く思った出会いでした。
絶体絶命の店長
生雲さんに背中を押され、次期店長になった私。
大学3年生の4月から半年間の店長任期がスタートしました。
この時期は、生雲さんを含めたベテランスタッフの卒業、新4年生の就職活動が重なり、慶應店を成長させてきた強いスタッフがいなくなり、若いスタッフで店舗を運営していかなければなりませんでした。
しかも、ここ1年、慶應店は月に1度表彰される最優秀店舗「Best Shirucafe Store」を2ヶ月に1度受賞するほど強く活気のある店舗でした。
入社間も無く店長になったため、私自身も満足に店舗を運営できる保証はありません。
でも、サークルで三田祭代表など役職をやっていた時、マンパワーでなんとかなってしまう部分があったし、頑張ったら全てよしと言う風潮が少なくともあったので、比較的うまく回せるのではないかと言う変な自信がありました。
そして、私は「負けず嫌いで弱い部分を見せて舐められたくない」と言う変なプライドもあって…。なんでも「大丈夫」と言って自分でやってしまう癖がありました。
店長になっても、その性格は変わらず。
早く認められたい、期待に応えたい。そんな思いから、当初の私の理想の店長像は「頼りになる店長」でした。自分が一生懸命取り組みことで、スタッフみんなも一生懸命店舗について考えてくれるだろうと思い込んでいましたね。
これは余談ですが、最初「男子スタッフ全員尻に敷く」と言っていたくらいとんがっていました(笑)(ああ、穴があったら隠れたい)
シフトが不足していたら自分で入り、店舗の課題を見つけたら積極的に自分で解決しようとする。そんな感じで、自分"は"全力で店舗に時間を注いだ"つもり"になっていました。
生雲さんにも、
「ぷりもえ"は"頑張って"は"いるよ」
と言われました。
任期の前半が終わろうとした6月。ついに、私は気づきます。
「やばい、キャパがない。完全なキャパオーバーだ」と。
なんでも自分で引き受けていた結果、肝心な店長としての業務の期限がどうしても間に合わず、マネージャーにも示しがつかない状態になりました。
そして、この3ヶ月、自分の思い込んだ頑張りに対して、店舗の成績が全く伸びていなかった。
そして、振り返ってみると、店舗のスタッフの店舗離れが進んでいました。
当初私は「自分自身が積極的に店舗の課題に取り組んで、『頼りになる店長』になることで、周りを巻き込む」と言う理想を描いていましたが、その結果は悲惨。確かに、「ぷりもえはすごい」だとか「偉いね」と言う言葉はかけてもらったけど、「ぷりもえに任せておけばいい」と言う雰囲気を生んでしまい、独りよがりの店舗運営になってしまっていました。
「ぷりもえ"は"頑張って"は"いるよ」
あぁ、そうか。生雲さんの言ってた意味がわかった気がする。
頑張りが伝わってないわけではないけど、頑張る方法が間違ってたんだ。
自分が頼りにされたいって思うばかりで、私がスタッフのことを信頼するのを怠っていたのかもしれない。すごい猛省しました。
今まではどうにかなってきたんです。サークルの役職でも、バンド活動でも。
でも、今回はそうもいかなかった。
知るカフェのすごいところは、店舗運営というビジネスとしての責任を自分たちが担っているということ。今までの私のままでは、うまくいかないということがこの瞬間、痛いくらい突き付けられました。
次の店舗MTG。
今までは形式的に、とりあえず前月の成績や今月の目標の共有をするだけで淡々としていたMTG。
でもこの月、私は、店舗スタッフの前で、長い尺を使って、自己開示をしました。
「私はなんでも一人でやってしまう"弱み"がある」
初めてでした。自分の弱点をしっかり見つめて受け止めて、それを誰かに言うのは。
今までうまくいかなかったこと、この先どうして行きたくて、どう言う思いで店長をやっているのか、この店舗で優勝したい。当時知るカフェに関する全思いを話していると、自然と涙がこみ上げてきました。
熱がこもったMTGに、いつも以上に真剣に聞くスタッフたち。
MTGが終わってから、スタッフから「よく頑張った」の声をたくさんもらいました。
そこから、「頼りになる店長」と言うより、「助けたくなる店長」を目指すことに。店舗のスタッフと頻繁にコミュニケーションをとるようになりました。
コミュニケーションをとる中で、スタッフの言葉や表情から一人一人の個性を知ることができました。「あぁ、〇〇は、デザインしてる時に生き生きするなぁ」とか。
一人一人の特性をつかんだ後は、自分の中にとどめておくのではなく、その人だから任せたい課題を提案して行きました。すると、みんなやる気になってくれて、積極的に店舗運営に参加してくれるようになりました。
また、みんなが好きなことをしすぎると店舗としての統一感が保たれないので、店舗の目標をシンプルに。「来店数をあげる」と言う1点に絞って、しつこく呼びかけました(笑)店舗全体が目指すものをシンプルで明確にしたら、意識的にみんながその目標に向かって動いてくれるようになって。
店長とスタッフの間にあった熱量のギャップも急激になくなり、一体感のある店舗に成長しました。
その結果、4ヶ月目の表彰でBest Shirucafe Storeに!
涙が出た。優秀店舗の店長スピーチの時、嬉し涙で視界がぼやけて、うまく話せなかった。
今までの人生で、こんなに嬉しくて、感動して泣いたことはない。
①自己開示をすること
②チームメンバーそれぞれの個性を知り適材適所を見極めること
③何より、自分が知るカフェを大好きであること
店長という経験を通して、慶應店のスタッフに、自分が成長する機会をもらった、そんな貴重な経験でした。
↑実は2回優勝しました♡2回目受賞時の優勝焼肉の写真。
発信する喜び!司会のお仕事
店長の経験を終えた後、私は引き続き次の店長と店舗を支える店長代理と全店の監査を行うお仕事を担いました。(これも話してたらえぐい文字数行くのでカットします)
そんな経験を経て、最後に就いたのが、司会のお仕事。毎月行われる全店MTGの進行を行います。
実は、店長のとき、毎月店舗のプレゼンを全店スタッフの前で行っていて、そこでプレゼンが大好きになったのがきっかけでして。最初はタジタジで、自分の声もだ嫌いで、みんなが心配になってしまうようなプレゼンだったんですが、自己開示してより店舗が大好きになって、自分を振り切ったらプレゼンが大好きになっちゃいました!
私に最高の経験をくれた知るカフェをスタッフにもっと好きになってほしい!知るカフェに入ったからには、このコミュニティーで自分しかできてない経験をしてほしい!そんな思いで始めました。
全店MTGで初めて司会としてマイクを持った時、失敗しないように丁寧に原稿を読みました。MTGが終わった後、いろんな人から「綺麗な声だった!」というプラスの言葉をいただきましたが、1つ、気になる声がありました。
「とても綺麗な声だった。けど、綺麗な声で読んでいるって感じで、ぷりもえらしさはなかった」
社員になった生雲さんの言葉でした。
確かに、丁寧に失敗しないように読んでいた。
でも、店長をしていた頃と比べたら、司会に熱はこもってなかった。自分らしさはなかった。
私は司会という役目を通して、知るカフェへの好きのインフルエンサーになりたいと思ってたのに。これでは、伝わるものも伝わりません。
全店MTGは月に1度。店長の時のように店舗に毎日店舗にコミット!というものではないので、伝えられるチャンスは限られています。その中で知るカフェの魅力を伝えられる術はないかと考えました。
色々試行錯誤してみた結果、3つ。
意識をしていて、最終的に身につけたものです。
①発表者のプレゼンのまとめや紹介を簡潔に"私の言葉"でまとめ発信すること
そうすることで、発表者の言葉に付加価値をつけることができます。
②1つの文章に強弱・感情をつけること
原稿は"読む"というより、"演じる"というイメージ。
③誰よりもMTGを楽しむこと!
常に笑顔で。表現者・発信者として、愛は目に見える全てに出します。
相方のくるみにたくさん助けられながら、1年8ヶ月。
すっかりおなじみとされた司会も、任期終了。
最後は12月の全店MTGという全スタッフが一同に会する最高の場所で、ラストを迎えました。
↑任期終了の1年前の写真だけど(笑)
ークリパの司会で本当のラスト!
全店MTGの司会任期が最後だった12月の全店MTGの後には、スタッフのクリスマスパーティーがありました。
ラストイヤー、そこでの司会の役をいただいた。今度の相方は、プライベートでもおなじみはるか。知るカフェでのイベント企画を一緒にする仲間でした。
↑クリパの司会コンビ
今回は、パーティーを創るクリパ幹事とともに、本格的にコンテンツ作成にも携わり、特に思い入れの深いパーティーとなりました。
当日、はるかと共に総勢400人の笑顔を司会という特等席から見れたこと、あの景色は絶対にわすれない。
大好きな人たちが教えてくれた「理想像」
これまで主に知るカフェでの役職を通しての経験について話してきました。
これまで知るカフェで過ごしてきた中で、たくさんの出会いに恵まれました。
頼もしい同期、尊敬する先輩、焦らせてくる優秀な後輩、面倒見たくなる可愛い後輩…。本当にたくさん。また、カフェで接客する中で、スポンサー企業の方や、学生にも出会いました。
知るカフェで過ごした3年5ヶ月。留年したので、最後の1年は、本当は無いものでした。その1年では、司会のお仕事と並行して、プライベートでいろんなことをさせてもらったんです。(する時間があったんです)
詳しくは、先日noteで1年の振り返りをしたので、記事をご参照ください!
接客をする中で、「目の前の人を笑顔にすること」は自分にとっても、とても幸せなことだということを肌で感じていました。知るカフェに入る以前の、レストランのホールの経験などでもそれは体験していて、知るカフェでまた改めてわかったという感じ。
でも、その違和感に気づいたのは、最後の1年。
接客は楽しい。でも、来店数が多いピーク時の接客にはもどかしさを感じました。どうしても作業効率を求められる。これは仕方のないことだ、と割り切っていましたが、どこか"儚さ"が襲いかかって、満足に目の前のお客様に全力投球できない自分に苛立つこともありました。
そんな中、知るカフェでお世話になった人・自分にとって大切な人の誕生日会を作る機会があって。なんか無性にワクワクして、とことんこだわりたいし、考えたいと思ったんです。私の大好きな人が、絶対に喜んで笑顔になる乃至嬉し涙を流す姿が想像できた瞬間、「やらない手はない!」と思った。何か新しくスキルが必要なら、なんとしてでもマスターしようと思えた。そのくらい熱中するものに出会ったんです。
「特定の誰かの笑顔を想像して企画・制作する」ことを通して、
「幸せの連鎖」を生み出せるような人間になりたい。
そんな自分の「理想像」を形成してくれた、
そう気づかせてくれる仲間に出会えたこと、本当に誇りに思います。
これも知るカフェがくれた最高の宝物です。
↑お世話になった先輩のGreat Surprise Party!
最後に
こんなに長々と書いたけど、これでも3年5ヶ月で得た経験の一部に過ぎません。
知るカフェが私にくれたのは、インターンシップによる「ビジネススキル」はもちろんですが、中でも大きかったのは、「圧倒的成長による自信」、「将来のなりたい姿」と「大切な仲間」でした。
ーもし、あの時、知るカフェに行かなかったら?
今の私はありません。
シフトスタッフだった生雲さんにも出会わなかったし、店長として挫折することもその先の大きな成功も、発信する喜びも、私が将来なりたい姿も。
今の私を形成して、前進させるもののほとんどが、なかった。
そう考えると恐ろしいですよね。巡り合わせってあるんだなぁと思います。
私の3年5ヶ月。
知るカフェに捧げた青春は、最高に自分らしくキラキラしたものでした。
社会に出る前に、ここで最高の経験と仲間ができたこと。
全てに感謝!!
あぁ〜!楽しかった!
ありがとう!
PrincessMoe
↑花束に囲まれたラストシフト!みんなありがとう!お世話になりました!