青果の堀田/堀田昌也さん
2024年7月26日&8月2日放送
今回のお客様は、高知市永国寺町「青果の堀田」代表取締役・堀田昌也さんです!
▶ お街の悪ガキが家業へ!
「青果の堀田」は戦後間もない昭和23年(1948年)に堀田さんの父親である堀田利徳さんが創業。八百屋の丁稚をしていた利徳さんが戦地から戻ってきて始めた青果店です。
創業当初は高知市堀詰で戸板の上に青果を並べて販売していましたが、その後、高知市大橋通に店舗を構えて野菜から果物まで多くの商品を取り扱うようになり、堀田さんもこの大橋通の時代に生まれます。
いわゆる“お街の子ども”だった幼少期は帯屋町アーケードや高知城が遊び場で、友だちと一緒になって“ケイドロ”に夢中になっていたそうです。また中高生になると実家でアルバイトをするようになり、きちんとアルバイト代を貰えたので、学生ながらにかなり裕福な生活を送っていたんだとか。
高校の卒業が近づくと、両親から「大学へ行って4年間遊んで来るか?」と言われますが、そこは一本筋の通った堀田さん。「そんな半端なことは出来ん!」と言って進学を拒否し、そのまま家業に入ります。昔からよく言えば《一本気》、言い換えればかなりの《いごっそう》だったようですね。
家業に入った頃に夢中だったのが音楽(特にレゲエ)!ご自身もラスタカラーのファッションに、スキンヘッドでかなり厳つい感じだったそうです。海外アーティストが来日すれば県外まで足を伸ばし、ライブのついでにレコード屋を巡るような音楽漬けの毎日。実は今でも音楽が好きで、気の合う仲間と『高知街ラ・ラ・ラ音楽祭』に出演するほどです。 番組ではご自身の結婚式の際に使った思い出の曲をリクエストしてくださいましたよ♪
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▶ 高知に「青果の堀田」あり!
現在は高知市永国寺町で営業している「青果の堀田」。大切な人への贈り物にピッタリな、選び抜いた旬の果物を取り扱っています。
『 青果の堀田 』
【住 所】 高知市永国寺町2-8
【営業時間】 午前9時~午後6時
【電話番号】 088-872-2177
青果のプロである堀田さんに、夏から秋にかけてオススメの果物を教えていただきました。
まずは「梨」!
トップバッターの【幸水】から始まって【豊水】⇒【秋月】⇒【新高梨】へと続いていきます。
【幸水】はサクッとした食味と、ふんわり広がる梨の香り、さっぱりとした甘さが特徴。【豊水】は果汁をたっぷり含んだ瑞々しさと、強い甘みとやさしい酸味が特徴です。【秋月】は名前のとおり秋に旬を迎える梨で、月のような丸い形と、シャキシャキの食感が特徴。そして、梨の王様【新高梨】は圧倒的な大きさと、酸味の少ない甘さに芳醇な香りが特徴です。あーもう!早く梨の季節が来ないかなー✨
9月の声が聞こえる頃には【水晶文旦】が出てきます。表皮が緑色なので酸っぱいのかなと思いきや、これが酸っぱくない!果肉がしっかりしていて上品な甘さが爽やかな【水晶文旦】も待ち遠しいですねー。
そして「青果の堀田」が自信を持ってお薦めするのが【土佐パイン】!
芸西村のパイン作り名人が育てたパイナップルのみを取り扱って60年近くになりました。パイナップルは元来、亜熱帯地方で生育するものですが、高知では苗から育てて3年目にしてやっと収穫できるそうです。膨らむ香りと、やわらかな口当たりから広がる濃厚な味わい。今までのパインの常識が変わってしまうかも?というほどの自信作です。
過去2年間は不作が続いて販売できませんでしたが、2024年は若干量ではあるものの販売できそうとのこと。ぜひ召し上がってみてください🍍
▶ 品質へのこだわり!
「青果の堀田」のフルーツが大切な人への贈答用に使われるのは、美味しくて、間違いがないから!厳しく選び抜いた果物を仕入れて、さらに店でより分けて合格したもののみを発送しています。
堀田さんは「お客様が厳しいので美味しいものしか置けない!」と言いますが、贈られた方がその美味しさに魅せられて、また他の大切な方へ贈りたくなるという《美味しさの連鎖》が起こっています。高知にお住まいの方が地元の美味しいフルーツを県外へ贈り、贈られた県外の方から「青果の堀田」へ次の注文が入ることも多いそうです。フルーツ王国・高知の味はこうやって全国に広がっているんですね。
また「青果の堀田」が取り扱う果物・野菜は、全国の一流シェフからも高い支持を受けています。その代表格が【小粒完熟とまと】です!
「青果の堀田」では今から40数年前に【小粒完熟とまと】に着目し、高知県内各地域に誕生した生産者グループによる“特徴あるトマト”を選別。ギフトとして、またレストランが取り扱う食材として全国にお届けしています。
トマト一筋に鍛え抜かれた堀田さんの「目利き」は衰え知らず。全国の一流シェフから高い信頼を受けています。
▶ 父の想いを受け継いで
家業である「青果の堀田」の仕事に携わって50年近くになる堀田さん。創業者で父親の堀田利徳さんは昔気質の職人タイプで、自らのノウハウを息子たちに手取り足取り教えるようなことはしなかったそうです。
青果業にとって最も大切なのは、美味しいものを見極める目利きですが、そこに関して堀田さんはとにかく「食べて評価をする、他と比較する」という作業を徹底的に行いました。堀田さん曰く「舌は鍛えることが出来る」!
”緊張感”と”鍛える気持ち”さえあれば、耳と一緒で聞こえなかった音が聞こえるようになるんだとか。堀田さんが言うと説得力がありますねー。
また青果業の仕事は、美味しいものを仕入れて売るだけではありません。
先代の利徳さんは、ポンカンや小夏、新高梨など土佐の特産果実を全国に紹介する活動にも取り組み、全国誌にカラー広告を載せるなど商業面でも大きなバックアップをしてきました。そんな利徳さんの背中を見てきた堀田さんも、高知の美味しいものをブランド化して県外に紹介したり、販売ルートを見つけて出口(販売先)を確保するなど、高知の生産者をバックアップしたいという熱い想いを受け継いでいます。
仕事は見て覚えろが基本だった父・利徳さんから、言葉で教えられたのは「美味しいものを安く仕入れて喜んでいるようでは駄目。美味しいものは高く買って値打ちを付けないといけない」ということ。それによって、生産者の意欲向上に繋がり、その意欲が取り扱う商品の品質向上にも繋がる。こうやって考えると、生産者と青果業は大切なパートナーであり、互いが互いを高め合う存在なんですね。
▶ 新高梨のドライフルーツを開発!
「青果の堀田」では、2023年秋に【新高梨のドライフルーツ】という加工商品を新発売しました。
生鮮食品を扱っている「青果の堀田」にとって、常につきまとってくる課題が廃棄処分。良い商品を扱おうとすればするほど、処分しなければならない時の名残惜しさ、もったいないという気持ちは膨らんでいくばかりでした。どうにかできないかと思案する中で見つけ出したひとつの光明が「ドライフルーツ」でした。
特に【新高梨】は近年、熟度を高めて出荷することが多く、数日経つと果肉が柔らかくなって贈答用に使えないことがありました。そんな選別落ちの【新高梨】を試しにドライフルーツにしてみると、これが格別の美味しさ!息子の昌照さんが中心になってパッケージデザインなどを行い、晴れて新商品【新高梨のドライフルーツ】が完成しました!
実際にスタジオにお持ちいただいた【新高梨のドライフルーツ】を試食させていただきました!
驚いたのは、しっとりとした食感と、飛び切りの甘さ!!
市販のドライフルーツには砂糖などが使用されていることがありますが、この【新高梨のドライフルーツ】は砂糖不使用なのに、噛めば噛むほど梨本来の甘さと風味が出てきます。(これはビックリ!ぜひ食べてもらいたい!)
商品は3種類あって、[秀]900円[優]700円[家庭用]500円(税抜)
高知市永国寺町「青果の堀田」のほか、高知市中央公園隣の「土佐せれくとしょっぷ てんこす」さん、高知市北御座「とさのさと アグリコレット」さんでも販売しています。是非一度ご賞味ください!
▶ 今後の夢は?
堀田さんが感じている青果業のやり甲斐について伺いました!
簡単じゃないからこそ面白いとは、まさにプロフェッショナルですねー。
最後に堀田さんの夢を伺いました。
■ 何よりもお客さんに喜んでもらうこと!
今日良かったからといって明日も良いわけでない。
だから明日は明日で頑張らないといけない。
それがお客様の喜びに繋がっていくことが堀田さんの目標であり、夢です。
青果業に入っておよそ50年!
これからも「高知に青果の堀田あり!」というプロフェッショナルな仕事を続けていってくれると思います。これからも高知の美味しい果物・野菜をどうぞよろしくお願いします!
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