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四万十牛本舗/横山元紀さん
2025年2月21日&28日放送
今回のお客様は、四万十市西土佐で畜産と精肉店・焼肉店の経営を行っている「株式会社四万十牛本舗」の取締役・横山元紀さんです!
■ 横山元紀(よこやま・げんき)さん
四万十市西土佐出身。中学2年生の頃に「四万十牛本舗」を営む父親が事故で亡くなり、当時高校生だった兄が牧場を引き継ぐことになります。高校に通いながら牛の飼育をする兄の姿を見て「自分は精肉を継ごう」と決意し、高校在学中から肉のカットを勉強。卒業後に「四万十牛本舗」へ就職し、現在は取締役として精肉部門・焼肉部門を統括しています。
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▶ 家族みんなで力を合わせて
四万十川中流域にあたる四万十市西土佐(旧・西土佐村)に生まれた横山さん。清流・四万十川で泳いだり、牛の飼育に使う“おがくず”の中で泳いだりと、自然豊かな四万十ですくすくと育ちます。ちなみに子どもの頃はドラマ『あぶない刑事』が好きで、刑事になることが夢だったそうです✨
実家が牧場と精肉店を営んでいたこともあって、子どもの頃から当たり前のように牛と触れ合う日々を過ごし、牛舎に入って餌をあげたり、牛を撫でたり、牛に足を踏まれたりと、牛と共に成長しました。
そんな中、横山さんが中学2年生の頃に「四万十牛本舗」の社長だった父親が不慮の事故で亡くなるというショックな出来事が起こります。一家の大黒柱であり、会社の経営者がいなくなるという非常事態でしたが、たくさんのお客様が待っている中、母親の真紀さんが社長となって会社を引き継ぎ、牧場の方は当時高校生だった兄の大河さんが担当することに!もともと牛飼いが好きだったという兄の大河さんは、毎日登校前に餌をやり、昼休みには一度牛の様子を見に帰って、部活が終わってからまた牛の世話をするという二足のワラジ生活を送っていたそうです。
持ち前のパワフルさで会社を切り盛りする母親、高校生ながら牛たちに真剣に向き合う兄の姿を見て、元紀さんは精肉部門を引き継ぐことを決意!高校に入ってからは毎日下校後に肉のカットを練習するようになります。休みの日にはネットで肉のカットについて勉強し、それを従業員さんに教えてもらいながら実践してみるという生活を続けるうちに精肉の技術は大幅にアップ!現在29歳という若さでありながら、精肉の現場で15年近くの経験を持つベテランなのです!
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▶ 幻の和牛【四万十牛】とは?
横山さんが扱っている【四万十牛】とは、兄・大河さんが代表を務める「横山畜産」で育てられた未経産のメスの黒毛和牛のこと。年間100頭程度しか出荷されないことから“幻の和牛”と呼ばれています。
【四万十牛】を育てるうえでのこだわりについて伺いました。
ポイントは2つ!「四万十川に流れる谷の綺麗な水を与えること」と「自然豊かな山奥でストレスなく育てること」です。
「横山畜産」では牧場から約1km奥にある谷から直接水を引いています。ミネラルたっぷりの美味しい水を牛たちも美味しそうに飲んでますよ。
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またストレスなく育てるためには、“清潔な寝床”も大事なポイントです。人間だって濡れた布団よりもフカフカな布団で寝たいですよね?それは牛も同じ。おがくずは牛にとっては布団のようなものです。寝床を清潔に保つことによって牛も気持ち良く寝ることが出来ます。「しっかり寝ることで、餌をたくさん食べることが出来る」、それが良い牛が育つ条件なんですね。
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またAI搭載の首輪を全頭につけることによって、牛の健康状態の把握や事故を未然に防いでいます。牛は寝てる間にお腹にガスが貯まって起き上がれなくなることがあります。そんな状態を察知して自動的に連絡してくれるのがこのシステム。例えば夜中に連絡が来ると直ぐに牧場に駆け付け、家族総出で牛を立ち上がらせることもしています。(牛は立ち上がるとガスが抜けるんだそうです)大きな牛を立ち上がらせるためには、大人が数人がかりになることもしばしば。生きもの相手の仕事って大変ですね。
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▶【四万十牛】の美味しさとは?
そんな希少な【四万十牛】の味について教えていただきました!
最大の特徴は、メス牛ならではの融点の低い甘くサッパリした脂質です。 この脂質の良さが、甘さや口の中でとろける食感に繋がります!
皆さんはご存知でしょうか?
食用の牛って、メス牛か、去勢したオス牛なんですって!😲
人間と同じで、オスの牛はどうしても筋肉質になって肉が硬くなります。メスの方が柔らかい肉質で食用に向いているんですね。
なのでオスの牛は去勢をして、出来るだけメスに近づけるんだそうです。去勢しないオスは種牛だけだそうですよ。
ちなみに、ブランド牛としても有名な【松阪牛】や【米沢牛】もメス牛限定のブランドとのこと。いや~勉強になりました。
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「横山畜産」で育てられた牛は各種品評会でも高い評価を受けています。例えば、2024年11月に行われた「第6回JA高知県 肉牛枝肉共励会」では、《土佐黒牛の部》で最優秀賞を受賞!これで高知県初の3連覇(3年連続最優秀賞獲得!)を達成しました。また《土佐あかうしの部》でも最優秀賞を獲得し、史上初の2冠を達成したそうです。これは快挙ですね✨
さらに全国から出品された有名ブランド牛が並ぶ神戸の品評会でも優秀賞を受賞!高知の片田舎で育てられた【四万十牛】の美味しさが、少しずつ全国に知られてきています。
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▶【四万十牛】はどこで食べられる?
美味しい【四万十牛】は、四万十市西土佐江川崎にある「横山精肉」で販売されています。(他ではなかなか手に入りません!)
『 横山精肉 』
【住 所】 四万十市西土佐江川崎2665
【営業時間】 午前9時~午後7時
【定休日】 1月1日~5日(不定休あり)
【電話番号】 0880-52-1229
「横山精肉」では【四万十牛】を中心に、牛肉・豚肉・鶏肉精肉を販売しているほか、惣菜や食品、酒類も販売しています。店舗に隣接する屋外テラスでは四万十川を眺めながらBBQが可能!席の予約ができるほか、ペット同伴スペースもあります。ぜひ【四万十牛】を食べに来てください✨
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次週の放送では、美味しい【四万十牛】が味わえる直営の焼肉店について紹介していただくほか、イベント出店のことや、横山さんの今後の夢についても伺います。次週もどうぞお楽しみに!!
【 放送プレイバック 】📻✨
★ 2月21日(金)放送 ⇒ コチラ から!
★ 2月28日(金)放送 ⇒ 放送をお楽しみに!