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 本書に寄せられた読後の感想文を順次ご紹介しております。今回は、本書の大事なポイントを的確にまとめられている方の感想文をご紹介させていただきます。

 私は不動産業者として独立して38年目に入りました。当初、独立はもう2~3年勉強させてもらった後でと考えていたのですが、思いもかけず予定より早く独立することになりました。

 したがって準備はほとんど出来てない状況での独立スタートでしたので「人、物、金」全てに苦労しました。独立前、またはそのすぐ後に『独立・起業の序破急』に出会えていたら、無駄な時間とストレスを徒にすることが少なかったと思っております。

 起業、独立をしようとしている人は「心(多少のことでは心が折れない、決めたことは最後まで抜く強い精神力)、技(独立をする業種においては競合他社に負けない仕事の実績、技術力、進取の先見性があり)、体(健康に留意して常に鍛え、メンテナンスの心がけ)」が充実していて、今後も常に持続できる努力を最後まで怠らない人でなければ成功は難しいと言っています。

*本文より大事な部分を一部抜き取り、紹介
●「序」の章
「事前の一策は、事後の百策に勝る」(P.16)
「独立、起業のスタートが実行出来るか、成功するか否かの5項目」(P.17)
1、 仕事(働くこと)が何より好きな人
2、 人との交流(お付き合い)が好きな人で誠実な人
3、 何をもって独立・起業するかというテーマと予備知識がある人
4、 気力、体力とやり切るだけの覚悟のある人
5、 学びの大切さと謙虚さを理解している人
経営学は学べても、経営の本筋そのものは学べない、経営は「事上練磨」しかない(P.32)

●「破」の章
「自己観照」出来るか、冷静な眼で外から自分自身を他人を観るようにみれるか(P.85)
自己評価の六つのチェック項目(P.86~87)
1、誠実・勤勉・謙虚な生活をしてきたか
2、人が仕事する意義を認め、創意工夫を持って働くことが好きか
3、向学心、向上心をもって日々を送り、また仕事ではリーダーシップを発揮してきたか
4、自身の健康の大切さを認識し、日頃より体を鍛え、かつそのメンテナンスを心掛けてきたか
5、大願成就のための我慢、忍耐することを知り、それらの不屈の精神を持ち合わせているか
6、 生活が質素で倹約化であり、貯蓄の大切さを知り、そのことに努めてきたか
「独立・起業は人生をかけた大一番に、どのように立ち向かうか」(P.94~95)
事業経営は(事上練磨)しかないわけですが、「ある意味で命がけ」で立ち向かっていき、「やるからには10年はやり通す、諦めない、投げ出さない、耐えるところは耐える」の気概を持ってやるべきだ。
「独立・起業に必須の4つの基本テーマ」(P.114~115)
1、資金調達
2、ビジネスの「型」と売り上げの「形」がポイント
3、売上高より「粗利益額を重視する」
4、人間力を磨く(人間性)
「ビジネスパートナ^を選ぶ前提条件((P.136~P137)
 選ぶ条件パートナー:1~3項目
 避けておきたいパートナー:1~4項目

●「急」の章
創業当初は会社の売り上げの「形」が大事(P.160)
1、毎日売り上げが立つ(計上できる)仕事をすること
2、 売り上げはフロー型より、ストック型ビジネスに傾注すること
3、 売上金の回収の早さを念頭に、受注から資金回収までの期間が長い仕事は、慎重に取り組むこと
4、 支払い先行となる仕事には、資金繰りに窮するので手を出さないこと
5、 新規開拓の得意先の調査は、事前に十分実施しておくこと
「沈思黙考」(P.161)
枕元に筆記用具とメモ用紙を置いておき、「夜中にふと浮かんだ事業アイデア、ヒント、ひらめきなどは一瞬にして浮かび、そして消えていきます。後々のため、書き留めて次に生かすことは賢者の行為です」
「経営判断は自己責任・自助努力」(P.172~173)
今後の事業を発展させるのも、頓挫させるのも自身のこれまでの経験値を基にした「読み、踏み、決め」が重要になります。
「金融機関との付き合い方」(P.188~191)
*担保があるから借りられるは大いなる誤算。
「創業は易く、守成は難しを深く知る」(P.208~209)
起業して1年後生存率72%、3~5年後の生存率40%、10年後の生存率26%、起業成功確率は1/1500社くらいとのことです。
1年以内に倒産した原因は見切り発射で起業スタートさせたこと。
「事業継続を阻害する要因例」(P.209~P210)
社内:5項目 社外:2項目 社長:2項目
「経理事務の管理」(P.218~219)
どんぶり勘定は命取り、身元保証人は必ず取る、身元調査も必ずする(会社の存亡にかかわります)。

 本の引用部分が多くなりましたが、著者の50年に及ぶ事業の成功と失敗から、事上練磨の上で書かれた本ですので、
 これから起業する人には、必ず方向性や事前に準備事の中で「生きた教材に」なると確信しております。
 2回、3回と読み直してみることをお勧めします。

https://www.amazon.co.jp/dp/B0CZ94TC99/


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