アーティストプルーフの保管方法について
はじめに
時々アーティストプルーフについての話題で「保管方法はどうしているか?」というのが度々挙がります。実際、人によって様々な保管をしていておもしろいなと思います。
今回は例として、自分が実際やっている保管方法をまとめてみようと思います。あくまで一例なので正しいかわからないことを前提として参考になれば幸いです。
保管方法
まず、実際に自分がやっている保管方法について説明していきます。
カード本体はブランクやインク(マーカー)、コピック、水彩のスケッチであれば、基本的にインナースリーブ+フルプロクテクトスリーブで保管しています。
汚れるのを防ぐためにインナースリーブに入れて、折れたり多少紫外線を防ぐためにフルプロクテクトスリーブに入れています。一般的にコレクションしている大事なカードを保管する方法とあんまり変わらないと思います。
問題は油絵の具を使用しているペイントされたプルーフの保管です。性質上、絵の具が厚く盛られているものもあり、インナースリーブに入れにくい場合は無理せずそのままフルプロクテクトスリーブに入れています。思いっきり振ったりしなければ大丈夫なはずです。
例外として、表面が保護用ニス(バーニッシュ)が塗られているようなものは特に同じような方法で保管しようとするとフルプロクテクトスリーブが貼り付いてしまってスケッチが傷ついてしまいそうになりました。(必死に慎重に剥がしました)
どうやら保護用ニスはアクリルやプラスチックに反応するので貼り付いてしまうみたいです。
なのでフルプロクテクトスリーブにも反応してしまいます。めちゃくちゃ困りました。
現状応急処置として、フルプロクテクトスリーブとスケッチの間に切った厚紙を挟み込むことで直接触れさせないようにしました。
一応、これで今はなんとか貼り付くことなくフルプロクテクトスリーブに入れて保管することができています。今後、ちゃんとした台紙を買って額装の台紙っぽくしたいなと考えています。
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一ヶ所にまとめるために自分はバインダーを使用しています。
まず、フルプロクテクトスリーブの制作元である河島製作所から出ているリフィルです。フルプロクテクトスリーブも入ることが明言されています。
リフィルに合うバインダーは色々ありますが、シンプルなものにしています。
プルーフの両面を見ることができるのでふと眺めたくなった時とても良い感じです。
9枚のリフィルに全部詰めて合計81枚収納出来ます。それ以上はバインダーが閉められなくなってしまいます…写真の通りフルプロクテクトスリーブを使用しているのである程度かさばります。
後はちょっと入れる時きつくて、入口のくっついている部分が少し剥がれてしまったり、破れてしまうこともありますがリフィル自体安くて交換しやすいので自分は気になってません。(多分人によるとは思いますが…)
個人的にはこれで良いかなと思える保管方法が見つかったかなと思っています。これ以上アップデートするならバインダーを別のものに変えるとか…ですかね?
普段は防湿庫に入れて保管しています。眺めたくなったら取り出すみたいな感じですね。
おまけ
おまけとして、アーティストプルーフに描かれるスケッチの種類として基本的な鉛筆画、インク(マーカー)、コピック、水彩、ペイントについてそれぞれの特徴と推奨される保管環境を調べたのでまとめます。前提として、素人が調べたものなので必ずしも正解とは言えないのでご了承の上読んでいただければと思います。
鉛筆画
鉛筆や色鉛筆で描かれているもの。細かく言えば鉛筆が擦られて粉になったものが紙に付着している状態と言えます。なのでどちらかと言うと紙を劣化させないように意識したほうが良いみたいです。紙が劣化する原因として
・直射日光
強い光は変色を早め、紙が硬化します。
・高温多湿
紙のゆがみと、カビ発生の原因になります。
特に湿気が溜まりやすい場所として、押し入れなど空気の流れが無い場所や床に近い場所、または地下や風呂場、洗面所など水回りに近い場所などが考えられるのでこれらの環境は避けた方が良さそうです。
インク(マーカー)
主に黒色のインクやマーカーで描かれたもの。インクは直射日光を長時間浴びてしまうと色が退色し、薄くなってしまうみたいです。
コピック
最近になって日本人アーティストがよく使っているイメージ。Tooグループで開発されたアルコールマーカー、水性マーカーなどまとめてコピックと呼びます。紫外線に長時間当たると退色する(色によって退色しやすいものもあるらしい)ので直射日光は厳禁です。
水彩
主に水を溶剤とする絵の具で描かれたもの。水を使用するためカード自体が歪んでいることもあります。直射日光や高温多湿は厳禁で、正しく保管しないとカビが生える恐れがあります。
ペイント
油絵の具で描かれているもの。オプションの中では一般的に最高のレベルにある場合が多いです。油絵の具は乾くのに目安として表面乾燥に1週間、完全乾燥に半年かかります。
水彩絵の具は含まれている水が蒸発すれば固まりますが、油絵の具は含まれる油が空気中の酸素を取り込んで固形化する(酸化重合というらしい)ため固まるのが遅いためです。油絵の具は油が固まるだけなので立体感を保持できるのが一つの特徴です。
また色、溶剤、厚み、環境によっても乾く時間は変わります。具体的には
・色はメーカーにもよるが、一例としてシルバーは2日アクアマリンは7日で乾く目安としているものがある。
・溶剤(油絵の具のままでは使いづらいので何かと混ぜて使いやすくする。種類は様々)の種類で乾く時間が変わる。
・厚みは厚いほど乾くのに時間がかかる。
・環境は温度が高く、空気に触れやすい状態にするほど乾きやすくなる。
気をつけるべきなのは紫外線と湿度で、絵のひび割れなどの劣化やカビの発生を引き起こす可能性があるためです。
まとめると、共通して直射日光や高温多湿を避けて紙や画材を劣化させないように保管するのが良さそうです。また、絵を直に手で触るのもあまり良くはなさそうです。皮脂が付いて劣化の原因になる可能性があるためです。
最後に
個人的にこの方法で問題なさそうとか正解に近いかなと思ったものを書いているので最終的には自分でも調べて最良の保管方法を見つけて頂ければ良いかなと思います。(もし見つかったら教えて欲しいです)
今回は自分が実際にやっているアーティストプルーフの保管方法についてまとめてみました。一つの参考になればと思います。
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