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車イスユーザーが行く神戸ぶらり男旅

皆さんこんにちは、TNAソリューションデザインの元木です。中途で入社して8年目の四十代、仕事を通じて日々学びながら、新しい挑戦を楽しんでいます。今年の夏も猛暑が続きますね・・・でも、夏だからこそ気持ちが浮き足立ってくるのは私だけでしょうか?今回は、車イスユーザーの私が最近初めて訪れた神戸市のバリアフリー対応の観光スポットをご紹介します。

神戸の夜景

2024年8月某日の午前8時半、私は9時40分大阪伊丹行きの飛行機に乗るために宮崎空港にいました。車イスユーザーが飛行機に乗り降りする際は、一般のお客様の妨げにならないために搭乗を一番先に行い、降機を一番後に行うシステムになっているため早めに到着しておく必要があるからです。その後、無事飛行機は離陸しました。「神戸はどんな街なんだろう?」とまだ見ぬ土地に期待を膨らませながら、朝早起きだった私は、フライト中にうとうと眠りに入っていました。30分ほど仮眠して気がつくと飛行機は着陸態勢にはいっており、20分ほど遅れて伊丹空港に着陸しました。さあ、旅の始まりだ。

阪急電鉄

それからの移動に関しては、大阪モノレールと阪急電鉄を利用して神戸三宮に向かうため、乗車時に駅員さんに乗り換え駅や最終下車する場所を伝えました。それは、乗り降り用のスロープの準備があるからです。ちなみに余談ですが、本来であれば乗り換え不要の便利なリムジンバスも走っていますが、歩行困難な車イスユーザーの乗車はNGのようです。金曜日ということもあり、電車は混み合っており膝から重い荷物を一度も下ろすことができませんでしたが、駅員さんのサポートも受けて予定通り大阪モノレールと阪急電鉄を2回乗り継ぎ、約1時間やっとの思いで神戸三宮駅に到着しました。この年齢になっても知らない土地での単独行動は、わくわくと不安が入り混じる心地よい気分です。

神戸三宮駅

私が神戸三宮駅に来たのには、大きく2つの理由があります。一つ目が神戸観光の拠点としてホテルをとっているため。もう一つが、今回旅を共にする仲間と落ち合うためである。彼(河野)とは、中学時代からの知り合いで付き合いも長く、お互いに進んだ道や住んでいる地域は違えど、たまにこうして会って男旅をする間柄なのです。阪急三宮駅の東出口で再会した私たちは、まず私が宿泊するホテルへ向かいました。車イスユーザーが旅をする上で重い荷物を自分で持ち行動するのは、困難を究めるため先にホテルへ荷物だけ預けたのです。その時点で時計はちょうどお昼を回っていました。

南京町(神戸中華街)

私たちは、まず腹を満たしたいということで、神戸らしい食事といったら何か?と考え南京町にある神戸中華街を目指しました。徒歩(車イス手動)で15分ほど移動すると、神戸中華街が見えてきました。南京町は、明治時代から栄えており、東西に約270メートル、南北に約110メートルのエリアに、約100軒以上の中華料理店や中華物産店が立ち並んでいます。ここでは、本格的な中華料理や点心が楽しめるだけでなく、中国文化を感じることができるイベントやパフォーマンスも頻繁に開催されているようです。メイン通りを散策していると、お昼時ということもあり各お店の前で華僑の呼び込み店員がひたすら声をかけてきました。これだけ観光客の行き来がある中で、美味しいお店であればそんなことしなくてもお客さんでいっぱいだろうと考え私と河野は、飛び込みで見つけたビルの1階にあるスロープのついた「福龍菜館 元町店」という中華料理屋に10分ほど並んで入りました。空腹だった我々は、空芯菜炒め・酢豚・エビチリ・麻婆豆腐・小籠包と瓶ビールを注文しました。1分もしないうちにビールが届いたので早速乾杯をして談話していると、5分くらいして次々と料理が運び込まれました。私たちの読み通り、どの料理も本格的な中華料理という感じで、決して家庭では再現できないような炒め加減であったり、素材の旨味をいかした味付けが最高でした。あまりにも美味しくて昼間から瓶ビール2本いってしまいました。ビールとパルプフィクションの話でいい気分になった私と河野は、カタコトの中国人店員さんに「グラシアス」と告げて店をでました。

アクセス情報
【福龍菜館 元町店】
住所:兵庫県神戸市中央区栄町通2丁目9
アクセス:南京町広場から徒歩1分
電話番号:078-392-1236
営業時間:11:00〜21:30
トイレ:車イス対応トイレなし(南京町広場に車イス対応トイレあり)
マップ:https://x.gd/Sp7Qi

神戸元町商店街

ランチの後は、神戸元町商店街を散策しながら波止場町にある神戸のシンボル、神戸ポートタワーを目指しました。この神戸元町商店街を端から端まで歩くと、なんと約1.2kmもあり、そこに約300ものお店が並んでいるそうです。また、賑わいの中にもどこか落ち着いた雰囲気が漂って「元町らしさ」の秘密は、「高級感」「ハイカラ」「エレガント」をキーワードとしたまちづくりがおこなわれ、建築物や看板などにもルールが定められており、各店舗もオシャレなお店づくりに務め、清掃や緑化にも積極的に取り組んでいるようです。実際この通りには、車イスでも気軽に入れるおしゃれな古着屋や靴屋・雑貨店などが立ち並んでいたので、ショッピングを楽しみながら移動することができました。私が特に注目したのが、同じ関西でも大阪心斎橋のアメリカ村にも多くの古着屋が立ち並んでいますが、そこと比べると神戸元町商店街の古着屋の方が比較的お値段が安いという魅力に気づきました。古着好きな方は必見です。

アクセス情報
【神戸元町商店街】
住所:兵庫県神戸市中央区元町通
アクセス:南京町広場から徒歩1分
電話番号:078-391-0831(神戸元町商店街連合会)
営業時間:散策自由
トイレ:トイレなし
マップ:https://www.kobe-motomachi.or.jp/access/

神戸ポートタワー

神戸元町商店街西出口から徒歩で10分ほど移動すると神戸ポートタワーが見えてきます。神戸に行ったことがない方でも、神戸といえばこの辺りの景色を想像するのではないでしょうか?施設の案内によると、「日本を代表する神戸港に相応しいランドマークを」との想いから、1963年に神戸ポートタワーが誕生しました。双曲面構造による鼓を長くしたような美しい外観は、その優美さから「鉄塔の美女」と呼ばれ、およそ60年に渡り神戸の人びとから愛されてきたようです。実際に私たちも入場しましたが、展望5Fまではエレベーターを使って車イスでも行くことができます。5Fは展望スペースを一周することができて神戸の街並みを一望できます。私が訪れたのが午後4時だったので、日中の景色しか見れませんでしたが、ここからの夜景は最高だろうと想像ができました。とはいえ夜景なら女性と来るべきですね!また4Fは、光のミュージアムになっており写真映えするLEDネオンのアートや、体の動きに反応するインタラクティブなアートなどを展示しています。ミュージアム内は、撮影も可能ですのでカップルや家族連れにもおすすめです。その後私たちは、ポートタワーを降りて神戸港付近を散歩しながら、今晩どんな店に行って楽しもうか話しました。宮崎で生活している私にしたら、都会の海は汚れていて泳げたものではないと思い眺めていると、そこに小魚の群れが泳いでました。それをみて、どんな環境でも魚は強く生きているんだなと関心しながらその場を去り、近くの商業施設 神戸ハーバーランドで買い物をしました。

アクセス情報
【神戸ポートタワー】
住所:兵庫県神戸市中央区波止場町5−5
アクセス:神戸元町商店街西出口から徒歩13分
営業時間:9:00〜23:00
トイレ:車イス対応トイレあり
マップ:https://www.kobe-port-tower.com/

三宮 夜の歓楽街(東門街)

神戸ポートタワーから徒歩で8分ほど移動して市営地下鉄 みなと元町駅から地下鉄に乗りました。そこから2駅戻ると三宮駅につきます。せっかく神戸まできたので、今夜は兵庫県随一の歓楽街を楽しみたいと思い東門街へやってきました。商店街の両端に「東門街」と書かれたアーチがあることから、東門街の名で知られています。日が暮れる時間から翌朝方までの時間帯と、それ以外の時間とでは、混雑ぶりに大きな差があり夜の歓楽街として知られる場所です。一般的に夜の歓楽街でイメージされる風俗営業店は、このエリアにはなく昼間時にも、コンビニ・酒屋・ビジネスホテル・ドラッグストアなどが営業しているため、昼夜とも商店街として機能を持ち昼と夜で雰囲気が変わるという特徴を持っているようです。お腹を空かせた私たちは、まず神戸にちなんだものを食したいと考え、その辺を歩いている地元民に聞き込み調査を行いました。3組くらいのグループに「手頃で地元の料理が食べれるバリアフリーのお店」をキーワードに聞いたところ、近くの「酒と飯のひら井 三宮店」という居酒屋を案内されました。店内には、20代くらいの男女のスタッフが数名いて、お客さんも比較的若い方が多いお店でした。私たちは、ハイボールと地場の本日のお造り・ハラミの炒め物・味噌だれ餃子などのおつまみをいただきました。正直な感想を述べると普通でした。店員さんの接客からお店の雰囲気、アルコールから食事まで至って普通かなと感じました。それは、きっと私たちがハードルを上げすぎたせいもあるかと思います。ハイボール3杯目くらいまでは、プライベートな話や仕事のおもしろい話をしていましたが、お酒が回ってきた私たちは、その後2軒目に行こうという話になり夜のスナックに消えていきました。一つ大切な情報ですが、お酒を飲むとトイレも近くなります。三宮の歓楽街で、車イストイレを借りれる場所を探し回りましたが、私には発見できませんでした。なので三宮駅構内にある商業ビル(午後10時まで営業)で借りるしかありませんでした。三宮で飲む際には、トイレの場所のチェックも忘れずに!

アクセス情報
【酒と飯のひら井 三宮店】
住所:兵庫県神戸市中央区北長狭通1丁目21−8
アクセス:市営地下鉄 三宮駅から徒歩5分
営業時間:17:00〜25:00
トイレ:車イス対応トイレなし(三宮駅構内にある商業ビル5Fにあり)
マップ:https://x.gd/KHdbr

神戸市は、その独特な魅力で訪れる人々を引きつける街です。まず、何と言っても印象的なのは、山と海が近接していること。背後には六甲山がそびえ、前方には夜景が美しい神戸港が広がります。この自然の豊かさと都会の便利さが融合した景観は、他の都市ではなかなか味わえないものです。特に、三宮や元町エリアを歩くと、街並みの魅力が一層感じられました。洗練された建物やカフェが軒を連ね、ヨーロッパ風の建物が点在する一方で、どこか懐かしい昭和の雰囲気を残したエリアも見られます。この新旧が絶妙に調和した街並みが、神戸の独自性を際立たせているように感じます。ただし、車イス対応のトイレが少なかったという印象が大きいのでそこが気になりました。また、歩道橋等やエレベーターを使わないと車イスで渡れない道路もいくつかあったので要注意ですね。今回は、この1日目の神戸の旅をご紹介させていただきましたが、また別の機会に「車イスユーザーの旅」をご紹介したいと思います。最後までみてくださりありがとうございました。

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