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【ライターの仕事】仕事をしながら「何もない」時間を楽しむ、余白の重要性について。


隙間時間も仕事するの?

先日、子どもと実家に向かう途中。新幹線の駅構内にあったワークスペースを見て(近未来型電話ボックスみたいなやつ)。

我が子がつぶやいたのです。

「隙間時間まで仕事するの? 大変だね」

って。

そうだ。そうだよね?

移動の合間くらい仕事のことを忘れてのんびりしたいよね!

そう思わずにいられませんでした。

でも、うっかり自分も「隙間時間まで仕事」しがち。例えば入浴中にスマホに着信があり、アップルウォッチで対応してしまい、声が響いてうまく会話できずに、相手に「入浴中にすみません。改めます」と言わせてしまう結果となりました。いや出るな私。

無駄なく働くことで優雅な余暇を

タイパとかコスパとか考え出すと、1分1秒も無駄にせず働くことになるのでしょうか。

それは、「密に働いてしっかり休暇を取る」人のスタイルなのかもしれません。

今日取材した工務店の広報さんは、「私は1秒も残業したくないから、18時ぴったりに仕事が終わるように調整します」とおっしゃっていました。できるだけ仕事をする時間が短くなるように、9時から18時まではものすごく集中すると。

私は彼女と世代が近いはずなのに、「だらだら残業で毎日23時に帰る」ような編集部員生活を送った経験を経て、「今もだらだら仕事をしがちなフリーランス」になってしまいました。

残業で頑張ることが美徳だった(かもしれない)、氷河期の残像?

でもそれは、無駄を含む動きの連続なのです。

原稿書きながらふらっとAmazonで買い物してしまう。
気づいたらZOZOまで開いてる(閉じて!)。
で、仕事時間が削られて後ろに倒れていくのです。

でも無駄な動きに潜む価値を私は信じている

だけど。

タイパとかコスパが届かない領域にある、「無駄の中に潜む価値」を私は信じているところがあります。

例えば取材先まで電車で行く途中、車内で過ごす30分。読みかけの本を読み進める贅沢(スマホで時間を溶かす時もある)。

取材前にカフェで待ち合わせて、ご飯をゆっくり食べながら近況を報告する時間。

帰りに本屋に寄って、知らない本に出会う奇跡。

その時間が私の心の中を落ち着かせ、ぼんやり見つめた景色が脳内を整理し、近況報告しながら「私はこんなことをしてきたのか」を再認識する時間。意外と、人生の中で大切なひととき。

また、今日の取材中。

絶対に残業しない主義の広報さんが、私より年上だけれどとても可愛くて、取材内容から大幅脱線して「あなたの可愛さの秘密は?」みたいな謎題目で話を聞くような時間も大事。

「どういう人にこの家に住んで欲しい?」「どうやってこの家をつくるの?」「どんな思いでつくったの?」と要点を折りまぜながら、「ところでそのキュッと上がったフェイスラインどうやって再現するの?」などの質問を投げかけるのです。

話を聞かれる人が一番テンションが上がるのは、「あなたに興味があります」という姿勢を向けられた時だと感じることが多くて。

対象物への興味を生み出すのが、「一見無駄に見えることの中に、大切なものを感じられるセンス」なのではないかと思っています。

本当かどうかは知りませんが、自分を正当化する謎論理

もちろんオンライン打ち合わせの利便性も感じてます。

でも移動がなくなると、「ウロウロする機会」が激減するのです。私はおそらく、常にウロウロしていたい。

「これから通る道沿いに何かいい店があるかどうか」など、常に何か「ちょっとした発見」を求めてウロウロしがちです。

そして、移動なしでオンライン打ち合わせだけを重ねると、ずーっと仕事をしていないといけないのです。え? なんだって?

いやいやいや。

自分の意志だけでスケジュールを作ることはできないのですが(お仕事をいただく身なので)。ただ、メリハリのある感じで、ウロウロできると心が落ち着くなと感じるのでした。

ウロウロの使用頻度が高い結末でした。「散策」「お散歩」など他にいい方があるでしょうに。

終わり。

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地方の出版社を経てフリーの編集ライターとして活動しています。
○地方でライターの仕事を続けるには
○単価アップを叶えるには
○そもそもライターってどんな仕事?
○編集の視点とライターの視点の違い
などについて、自分なりの解釈をしていきたいと思っています。


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ライター和田知子:CLANG CLANG クランクラン
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