【エクストラバトルの日4連優勝記念記事】アシレーヌGX入りアオギリカメックス
Primarina.幽鬼と申します
Twitterを見ていた方の中にはご存知の方もいるかと思いますが、先日私はこのようなツイートをさせて頂きました
そう、なんとエクストラバトルの日を4回連続で優勝する事ができました!
そしてこの内2つの構築をよく見ると、私の名前にも英名の「Primarina」を冠しており、私のこのnoteやTwitter等のアカウントのアイコンにも起用されており誰がどう見ても私が1番好きなポケモンだと分かるアシレーヌがアクセントとなっており強く目を引くかと思います
そして本記事ではそんな好きなポケモンが採用された構築の内1度目の優勝で使用したアシレアオカメと称したアオギリカメックスを紹介させて頂きたいと思います!(他の構築は後日別記事で改めてご紹介させて頂きたいと思っております)
また、これ以降は常体を用いる事、本記事中では略称や通称等を使用する場合がある事を予めご了承ください
そもそもこの構築の特徴は?
まずアオギリカメックスという構築の特徴について簡単に説明すると、「基本水エネルギー限定で手貼り権という概念を無視して無尽蔵に手貼りできるようにしてくれる2進化のカメックスをアオギリの切り札というサポートの力を使って直接出して勝負開始」という構築である
1度カメックスを出してさえしまえばどんなに高い要求値でも要求されるものが水もしくは無色に対応するエネでさえあれば比較的現実的に満たせてしまうというのが強みで、カメックスが盤面にいない、もしくは特性が死んでいる状況下だとデッキパワーのポテンシャルをフルに発揮できないどころの騒ぎではなくなるくらい動きに支障が出るのが弱みである
故に先攻2ターン目、もしくは後攻1ターン目にアオギリを使用するのが基本となるがアオギリの使用条件として手札にアオギリ以外のカードが1枚も存在しない状況を作らねばならない上に出したい対象がトラッシュに置かれていないといけないため割と難しく、序盤をいかに乗り切るかが使う上での課題となる
初手の手札次第では複雑な工程を踏んだり可能なら終盤に欲しいリソースがごっそり消え去ったりする事も勿論あるが、とりあえず余程の事が無い限りはデデチェンジやナイトアセットを切ってでもアオギリからカメックスを出すのを最優先、それが不可能なら殆ど苦肉の策とも言えるサブプランを行使する事となる
そしてカメックスを出して以降は盤面と山札と手札に残されたリソースを使って毎ターン殴って相手の盤面を崩していくのが理想である
基本的なコンセプトを紹介した所で次はその基本に則りつつ採用カードの個々の解説をしていく
採用カードとその採用意図
構築内容は上記の項のツイートから分かるが公式サイトで自分用に組み直したい人のために公式のデッキ画像とデッキコードを掲載する
デッキコード:HLL6LH-mBIHGo-nLLL9L
以下各個解説となる
・アシレーヌGX
テキストを見れば一目瞭然だがカードパワー自体は全く高くない上に恐らく現状私以外がある程度本気度の高い環境で採用するようなポケモンではないため「好きなポケモン採用してんだし採用理由は愛!それで完結してるでしょう?」と言いたくもなるが、個人的にどんなに好きなカードであろうと最低限の実用性が確保されないものは採用したくないため、勿論この構築においても明確に役割対象が存在している(と言うより無理やり役割を持たせた)
これ以降ではその部分について深堀りしていく
主な役割対象となるのは1度の攻撃で大きなダメージを出しにくい単構築の面々であり、特にドンカラス単に対しては2回目のアオギリ経由で出してエネルギーを4枚付ければそのままひたすらうみなりを宣言してダブル無色エネを破壊し、自陣が削られたらグランエコーGXでダメージを帳消しにして一方的に削り切ってイージーウィンという勝ち筋を辿る事ができる
主な使い方としては2つ目の技であるうみなりによるある程度のポケモンであれば2~3回殴って削りきれるレベルの中打点+エネ破壊が主力で、これによって相手の要求値を不意に引き上げる事による誤魔化しをしながら盤面からエネの総数を減らさずに削るという選択肢が取れる
トゲキッス単やダブルドラゴンエネルギーに頼った構築のような構築上エネルギーの総数が少なく概ね手貼りだけで技を完結させようとしてくる構築に対してはうみなり+マリィから強引に機能停止を狙う事もできなくはない
他の技にはバブルビート、グランエコーGXがあるがこれらはうみなりに比べると使用機会が圧倒的に少なめでバブルビートは盤面のエネルギーを減らしたくない時の最低限の削りや紙耐久相手への攻撃手段、グランエコーGXは低火力やバラマキ相手に一定のターンを確保するという目的で使う事となる
色々解説したが汎用性はほぼ皆無で刺さる範囲もかなり限定的なので私と同じかそれ以上のレベルでアシレーヌが好きな人以外はドンカラス単に親を殺されたくらいのレベルでドンカラス単を憎んでいる場合を除いて採用を検討するのはオススメしない
・ミュウツー&ミュウGX
この構築におけるメインアタッカーでこの構築の形であれば使える技の種類は7種類、その内全試合を通して使用頻度が高いのはロケットスプラッシュとてつのおきてGXの2種類となる
カメックスGX本体でも攻撃は可能なためタイプの使い分けも重要な要素となるがこのポケモンが2枚採用されている1番大きな理由は後攻初手から比較的安定して青天井を撃ち込む再現性を確保する事にあり、どんなに硬いポケモンでも攻撃が無効になる場合と即死級の打点を受けても10残して耐える効果を持っている場合を除けば常に比較的現実的に一撃で持っていける可能性があり非常に強力である
これによって後攻を取れた場合に相手が前のポケモン以外1匹もポケモンが置かれていない単騎の状態でターンを終了してきたパターンで初手で試合を終了させて勝つ事ができるためイージーウィンを拾いやすい
タッグチームである性質上それなりの耐久性があるため打点が230前後で頭打ちのポケモンとの殴り合い性能にも秀でており、1匹でサイドを4枚くらい取るほどのパワーは出せる
ただし270以上の打点が出るVに対しては迂闊に投げると相手にとって理想のサイドプランをまんまと通されたり、特性が消えると完全にただの置物になってしまう点には気を付ける必要がある
・カメックスGX
この構築のリーサルウェポンであり、サイド2枚のポケモンの中では最高峰の殴り合い性能を誇るポケモンであり、事故回避までこなせる凄いポケモン
なんといってもロケットスプラッシュが強力で、カメックスの特性ばくりゅうから無尽蔵にエネルギーを付けて理不尽な超火力を叩き込む動きであらゆるポケモンを一撃で葬り去っていく
カメックス(ばくりゅう)が出せない時にGX技であるだいほうすいGXで無理やり盤面を作って次のターンから押し切る準備ができるのも優秀
素のHPは240だがしれっと特性で30ダメージ分軽減できるため単なるGXでありながらタッグチーム並の耐久性を持っているのも優秀
基本的にはミュウミュウで技を借りる前提で入っているが2回目以降のアオギリから出すポケモンとしては最有力候補となるため使われる側はトラッシュに見えた瞬間からいつ飛んできてもおかしくない事は頭に入れる必要がある
・カメックス(ばくりゅう)
この構築の根幹を担う最重要ポケモン
その特性はいかにも2進化らしい非常に強い特性であり、このポケモンが出るだけで手貼りの概念がねじ曲がる
盤面のどこかにいるだけで手札にエネルギーを抱える事のできるカードが漏れなく当たり札になり、あらゆる場面から凄まじい数のエネを付けられる
その強さは出せない事が負けに直結する程であり、裏を返すとこの構築におけるこのポケモンへの依存度は非常に高いという事になる
せっかく出しても倒されたら下手したらそれ以降何もできなくなる可能性すらあるため倒された時の事も考慮して盤面を作りたい
この手の優秀な特性を持ったポケモンは攻撃性能がほぼ皆無な事が多いがなんとこのポケモンは普通に攻撃できる(ただし火力のコスパの割に要求値は高め)ので盤面にカメックスを2匹置けたり連続でアオギリを使う準備が整っていたりする時は炎弱点のポケモン(ウルガモスV、ボルケニオンEX)や非ルールのポケモン、ルール持ちやたねのポケモンでは攻撃が無効化されて殴れないポケモンを殴る要員として使う選択肢が出てくるため覚えておきたい
・ヨワシ(ちりぢり)
この構築における自由枠1枠目で、ここに採用するカードによって何に対して厚くなるかが大体決まる
このポケモンの強みは非ルールでありながらHPは脅威の180、技威力が及第点の130とGXにも劣らない程の火力と耐久性を備えている点にあり、ウルトラネクロズマ(ほろびのかがやき)の素の攻撃を1発耐える(ここで殴られている時点で特性のちりぢりは消えているためエネルギーを供給すればそのまま2回殴れる)事とHP260以下であれば弱点込みで一撃で倒せるためウルガモスVに対してサイドの2:1交換を仕掛けられる事からこの2種類の相手に対して非常にタイマン性能が高い事が採用理由となっている
単純にサイドが1の普通に削りを入れに行くだけのアタッカーとして使うだけでも十分強力
ただスタートすると重めの逃げエネと特性のちりぢりによって1つでもダメカンが乗った時点で1/2の確率で山札に帰ってしまう事から単騎でターンを返すのが非常に危険なのが難点
・黒馬バドレックスV
文字通りのダークホースで、自由枠その2となる
主な役割対象はマッドパーティで、技が使える最速のターンからアストラルビットを連打して相手の盤面を崩すのが主な仕事となる
他にもダストダス(ダストオキシン)に対して2回アストラルビットを使えば倒せたりドーミラー(ぬけがけしんか)やメリープ(ふわふわまくら)、タマタマ(ぞうしょく)辺りを倒す事もできるため自由枠とは言っているが汎用性はかなり高い
スタートすると逃げエネが少し重いものの相手に対して黒馬が中心の構築だと思わせられる可能性がある事とシャドーミストを警戒させる事ができるため構築がバレていなければプレイを歪ませる事ができるかもしれない
ルールを持つポケモンに対しては削りこそできるもののダメージ効率が1ターン毎に50×2の100と少し悪く割と腐りやすいためそこは割り切って使いたい
・コバルオンGX
上記2枚が自由枠ならこいつも自由枠…と思いきやなんと必須の1枚
できる事はたった1つでGX技のてつのおきてGXによって1ターン作るという非常に単純かつピンポイントな役割に見えるがこの構築はアオギリ使用に辿り着くまでのグッズロックが非常に重く、技によるものに対してはこのポケモンを使わないと最悪一方的に殴られるだけで試合が終わってしまうためグッズロックをしてくるポケモンが見えたらとりあえず最速でベンチかトラッシュに配置しないと最悪詰んでしまう
勿論グッズロック回避以外でも1ターン作る恩恵は大きく、ミュウミュウを出したくない相手に対してはこのポケモン本体でGX技を切って2回目のアオギリからカメックスGX辺りを出してそちらで戦う選択肢が取れる
この形の構築であればGX技以外何一つ活きる事は無いが逃げエネが1である事まで含めるとスタートとしては1番理想のポケモンとなる(対面次第ではミュウミュウより優秀なスタートとなる)
当たり前だがGX技の効果はポケモンレンジャーを使われるだけで消えてしまう事には注意
・ピッピ(ゆびをふる)
対ドラゴンにおけるカウンターギミックで、こちらも自由枠ではなく必須の1枚
技のゆびをふるは相手の持ってる技をそのまま使うという効果だが近年のカードパワーだと自分のHPを超える火力を叩き出せるポケモン(カイリューV、ザシアンV等)が非常に多く役割対象が非常に多い
また、フェアリータイプであるためドラゴンのタッグチームに対して非常に強く、もれなく自身の技の攻撃力に2倍すると倒せる絶妙なHPをしているためサイドの3:1交換を強制する事ができるのも強み
攻撃性能こそ高いがHPが低すぎるせいでちょっとした攻撃で倒される可能性があるのは考慮せねばならない
・カプ・テテフGX
サポートを持ってこられる、言わずもがなの汎用カード(通称テテフ)
この構築においては主にアオギリへの要求値を埋めるのに使う他、終盤に山札に残してあるグズマやマリィを確実に回収する役割もある
技に必要なエネが全て無色であるためアタッカーとして使用する事もでき、他のアタッカーが使えない時には最低限の削りとして機能する他ハピナス単のような正面のポケモンにエネを大量に付ける構築にとっては凄まじい圧力を押し付ける事ができる
GXなのでパーフェクションの対象に入ってミュウミュウで技が使える事も覚えておきたい
全試合通しての特性の使用頻度の高さからサイド落ちしたりスタートしたりすると1番悲しくなるポケモン
最近同じ効果の特性を持ったネオラントVが公開されたが、こちらも最低限の攻撃性能は備えており比較すると一長一短な性能となるため、今後の環境の変化次第では採用が検討できる可能性は大いにある(エクバ開催期間中には恐らく使えないので注意)
・デデンネGX
テテフと並んで重要な汎用カード
こちらはテテフと違い出した時に手札を全部リセットして6枚ドローと質より量で攻める特性をしており現状の手札から強引に要求値を満たす事に使う
初手の手札が悪い時はとりあえず出して手札を更新してからアオギリへ辿り着かせる動きをする事も珍しくない
普段は全く技を使えないがサンダーマウンテン◇+手貼りでビリリターンGXが撃てるためピカチュウVunion等の対雷で使える事を覚えておくと刺さる1手になり得る可能性はある
重要ではあるもののテテフと違い初動で必要になる確率はそこまで高くなく同系列の特性がクロバット込みで3枚あるためスタートやサイド落ち自体はそこまで痛手にならない場合が多い
ちなみにアオギリへの要求値を満たさないといけない手札の場合は特性を使わずに出す選択肢が浮上する場合も考慮しておきたい
・クロバットV
デデンネと並んで一気に縦引きができるポケモン
現在の手札を保存しながら縦引きして手札を補充する性質がデデンネと違う部分だが真の強みは1ターン内でデデチェンジと重複して使える事にあり、その1ターンで満たしたい要求値まで一気に辿り着けるようになる
デデンネと違い完全に手札を更新するわけではないため手札がクロバット以外に存在しないような状況や手札に必要なカードがある程度揃っている状況以外ではデデチェンジより有効に使える場面は少ない
逆に手札がクイックボール+1のような状況であればデデチェンジを温存してこちらを持ってきた方が後の要求値の満たしやすさに影響する可能性がある
採用枚数まで考慮するとスタートやサイド落ちのダメージはデデンネ以上テテフ未満となる
・タマタマ(ぞうしょく)
リソース確保や手札調整においてこれ以上強力な特性を持ったポケモンは存在しない
特性の効果で手札の枚数を厚くする事により手札のトラッシュを要求するカード(ハイパーボール、スーパーエネルギー回収等)の要求値をかなり軽くする事ができる
どの場面においても非常に便利であるため可能な限り手早くトラッシュに落としておきたい
スタートすると逃げエネが1のため逃げやすくはあるがベンチにいる間は何もできない上HPが非常に低いため簡単に負け筋になりかなり邪魔になる
それでも初手で何もポケモンが出てこなくてバトルコンプレッサーだけが手札にある場合はこのポケモンをベンチに出して前を逃がしてサイド1枚を犠牲にターンを稼ぐ選択肢は頭に入れておきたい
・ハイパーボール、クイックボール
手札をギリギリの枚数まで絞るこの構築において手札をトラッシュする手段は必須であり、自然にそれができるこれらのカードは採用の優先度が高い
そのためまずハイパーボール4投から構築が始まると考えて良く、クイックボールは他の採用カードとの枚数を調整しながら枚数を考える事となる
今回は3以上は過剰と考え2枚で採用している
・トレーナーズポスト、ウッウロボ、おとりよせパッド
山札圧縮や手札調整において汎用性が高い3種のカード
この中だとトレーナーズポストが最も扱いやすく汎用性が高いがだからといって全部トレーナーズポストにするのが強いかと言われるとそうではなく、トレーナーズポストは効果でトレーナーズポストを対象に選べないという点を考慮して他の2種の配分を考える必要がある
ちなみにウッウロボの採用理由はアオギリへ辿り着く際に単体で消化しにくいグッズ(バトルサーチャー、フィールドブロアー)を巻き込んで手札を効率良く減らすケースがあるためであり、好きなカードを持ってこられる方の効果は正直オマケである(おとりよせパッドは単体で手札を消化できるがこれらの単体消化できないグッズを同時に引き込んだ際にコイン表からクイックボール等を持ってくる必要がありコイン裏だとキツいケースがある)
・博士の手紙
単純に1枚のカードが2枚のエネルギーに化けるだけで優秀なのは言うまでもないが持ってくるカードを選ばない事により手札を消化してアオギリへの要求値を調整する事もできるのが評価点
とはいえ1枚を4枚に変換できるカードが存在している事を考慮するとパワー不足な上最初にアオギリを使うまでは活きにくいため採用枚数は自然と控えめになる
この形であれば一応たっぷりバケツで代用可能だが水以外のエネルギーが入っていない事がバレてしまう可能性はある
・ふつうのつりざお
エクストラでトラッシュからポケモンを戻す手段としてはレスキュータンカに比べるとあまり採用されないがアオギリカメックスにおいてはこれ一択となる
理由はエネを含めて戻す枚数を選択できる事であり、初動で引き込んで使わざるを得ない場面でも山札にアオギリから出さねばならないカメックス(ばくりゅう)を戻してしまっては本末転倒だという考えから過剰に戻さず最低限の枚数だけ戻す動きが必要になる所から来ている(同じ理由ですごいつりざおも採用しにくい)
終盤に引き込むとやむを得ず切ったデデンネクロバット辺りや水以外のアタッカーを的確に蘇生できるのも強み
ただ初動を安定させるカードではないため採用枚数は多くできない
・バトルサーチャー
エクストラにおいては殆どの構築に採用される最強クラスの汎用カード…なのだが初動で手札を減らす必要があるアオギリカメックスの序盤においてはバトルコンプレッサーと同時に引き込んだケースを除くとむしろ邪魔になるケースが少なくないため少なくともこのデッキタイプで4投されるカードではない
とはいえ最初にアオギリを使った後であれば他の構築と同じように強く使う事ができるため不採用になるカードでもないというめんどくさいカード
この形だとそれなりの確率で他のカードに巻き込んでトラッシュできると考え終盤の制圧力を優先し気持ち厚めの3枚採用としている
・スーパーエネルギー回収
リソース確保と手札調整の両方に使えるため他のトラッシュに干渉するカードに比べると圧倒的に活きる場面が多く、このデッキタイプにおいては4投しない理由が未所持だから以外に存在しないレベルのカード
効果通りにトラッシュからエネルギーを拾うだけに留まらず、バトルコンプレッサーと併用する事により山札から直接エネルギーを拾えたりトラッシュのエネの枚数を調整する事で手札を的確に減らしたりととにかく応用が効くのが強み
普通に使う場合でもトラッシュにタマタマ(ぞうしょく)が2枚落ちている場合は実質ノーコストで使う事ができ、たった1枚から4枚のエネを生成できるためカードスペック的にはかなり壊れている
ただしトラッシュにあるエネルギーが4枚以内であれば使った時点である分を全て手札に加える必要があるためアオギリまで辿り着くまでの手札調整で使う場合は細心の注意を払う必要がある
・バトルコンプレッサー
エクストラにおける最強の圧縮カードだが、この構築においては他の構築と少し使い方が異なる
というのもシナジーのあるカードが多すぎるが故にリソースが殆ど尽きた最終盤以外では一切腐る事はなく、序盤から終盤にかけてずっと強く使い続ける事ができる
アオギリの対象になるポケモンを落とすだけに留まらず、手札管理を楽にしてくれるタマタマを手早く落としたりスーパーエネルギー回収やバトルサーチャーを擬似的に山札からのサーチに変換したりと単純な圧縮以外にも割と何でもできてしまう
パソコン通信やおとりよせパッド等で持ってくるカードに困った時でもとりあえずで持ってこられる圧倒的な使い勝手の良さから4投必至のカードとなっている
このカードに依存する部分がとんでもなく大きいためグッズロックされて使えなくなると非常に窮屈になる
・あなぬけのヒモ
グズマ以外の入れ替え札として使えるものとして採用されているが相手にも入れ替えさせるのが大きなポイント
エクストラのカードパワーを持ってしても後攻1ターン目までに(先攻の場合は特に)ベンチを大量展開する難易度は高く(構築によってはするメリットが薄く)、そのタイミングまでであるとバトル場とベンチにそれぞれ1匹ずつしかポケモンを配置できていない盤面が形成されやすい
そのため最序盤であれば擬似的にグズマとして使用する事ができ初動をアオギリに割きたいこの構築との相性は抜群に良い
後半であってもシンプルに入れ替え札として使えたり前貼りしている高耐久のVmaxを避けてベンチの別のポケモンから確実にサイドを回収したりと活きる場面はそれなりに多い
ただし相手のポケモンまで入れ替える事がデメリットになる場合も勿論ある事は頭に入れておきたい
・フィールドブロアー
主に雪道やサイレントラボを対策するためのカード
この両スタジアムはデデチェンジやナイトアセット、ワンダータッチを封じてくる他ミュウミュウがただのHP270の壁と化してしまうだけでなくサイレントラボに至ってはタマタマ(ぞうしょく)まで機能停止させてくるため構築の根幹が大きく制限される事となり非常に厄介である
使うタイミングは割と重要だが構築の性質上刺さらないタイミングでやむを得ず切るケースがかなり多いためこの形では気持ち多めに採用している
・パソコン通信
ACESPECのカードの中だと最も汎用性が高く扱いやすいカードであり、それはこの構築の場合特に顕著になる
初動で手札を絞りながら強い動きをしなければならないこの構築において手札トラッシュ+好きなカードサーチは非常に強く、後半でアオギリを使わない場面であってもタマタマ(ぞうしょく)と併用する事でノーコストで好きなカードを持ってくる事ができ非常に強く使う事ができる
持ってくる物に迷ったらとりあえずバトルコンプレッサーを持ってきてトラッシュを作るのが鉄板
このカードに依存しすぎないように注意
・闘魂のまわし
タッグチームがVmax並の耐久力になりついでに火力まで上がるかなり強いポケモンの道具
これを付けるだけでタッグチームのHPを一撃で倒せると思っている相手に対して強い一手に化けるためミュウミュウで無理やり殴り合うパターンを作る場面においてはかなり強力
また、たねポケモンであれば誰にでも付けられるためピッピ(ゆびをふる)に付けて同じく闘魂のまわしが付いた3神を上乗せしたHPごと削りきったりベンチの適当なポケモンに貼るとそのポケモンを守れたりできるためたねでさえあればどこに貼っても腐りにくい
受け身寄りのポケモンの道具であるため即フィールドブロアーの危険性がある事には注意
・マリィ
最低限の手札干渉を備える札としての採用だがこの構築は基本的に殴り合う構築であり、お互いのサイドが順当に削れていくのが基本の流れであるため終盤に要求値を満たせないリスクを避けるためにNではなくこちらを採用
副産物として序盤はN以上に手札を制限できたり、手札にあったカードと同じものを引かせなかったりできる
初手でアオギリまで辿り着けない手札になってしまった場合はこのカードを使って1ターン待つ事になるケースがある
・グズマ
もはや説明不要クラスの最強カード
この形だと軽石が不採用であるため確実にこのカードを使える場面で自分のポケモンを死に出しする時はアタッカーにしないポケモンを出すように気を付けたい
・アオギリの切り札
この構築の根幹を担う最重要ポケモンを出すためのカード
手札がこれだけになるようにせねばならないため条件はかなり厳しめだがありとあらゆる手段で手札を調整できるため再現性は高めで、序盤はこのカードを使ってから勝負開始と言っても過言ではない
初動でしか使わないと見せかけて2回目、3回目と使うケースが普通にあるため手札管理は徹底したい
・混沌のうねり
フィールドブロアーと合わせて雪道やサイレントラボを対策するためのカード
このスタジアム自体の効果で後発で貼られた相手のスタジアムを相殺できるため相手がスタジアムを貼った返しに貼ると1枚で2枚のスタジアムを割る事ができる
スタジアムのルール上の制約(スタジアムを貼ったターンは2枚目のスタジアムを出せない、同名スタジアムは出せない)の影響で手札に被ると消費する難易度が他のカードより高いため基本的には2枚以上採用する事は無い
・基本水エネルギー
この形の構築ではエネルギーは基本水以外一切採用されていないが、理由としてはアオギリ使用前に手貼りしてしまうとアオギリ使用後に水以外のエネルギーを貼れなくなるからである
ちなみに9枚というラインは環境に存在する中では最高クラスの耐久力を誇るセキタンザンVmax(実質最大HP420前後)をロケットスプラッシュでワンパンするのに必要な7枚+それ以上の耐久力を崩したりサイド落ちをある程度許容したりするための追加2枚といった感じである
他に採用を検討できるカード
・キングドラGX
先に断りを入れるが普通にアオギリカメックスを使うならどう考えてもアシレーヌGXよりこちらを優先すべきである
採用すれば第2のリーサルウェポンとなり、カメックスGXとは違い正面にエネを残しながら高火力を出せる
勿論本体を直接出して火力を出す事もできるがカメックスGXと同じような感覚で出すと耐久性の低さと正面にエネを集中させなければいけない性質上返しで簡単にワンパンされて大量のエネがトラッシュに行くという事態になりかねない事にだけ注意
GX技は一見ホルビー(マッドパーティ)を複数倒せるため強そうだが共存するであろうミュウ(はじまりのきおく)を倒せないため見かけよりは使いづらい
・グレイシア(フロストタイフーン)、イーブイ(エナジーしんか)
先攻1ターン目から進化させる事ができるルールの無いアタッカーという事でジュナイパー型のモクナシラフレシアに採用されている全てのポケモンに対して攻撃を通せてかつ向こうの攻撃を全て1発は耐えて返せるポケモンとして採用が検討できる
火力が絶妙に足りず2回殴らないといけないのがネック
・メガミミロップ&プリンGX
GX技の200ダメージの狙撃+眠り付与で低HPのVをベンチにいる状態で刈り取ったり眠りターンからワンチャンを掴んだり、通常技のジャンピングバルーンでミラーやミュウミュウ、ピカゼク等のタッグチームを中心とした構築に強くなったりと攻撃性能は抜群
その代償かHPが低すぎるのが心許ない
・ゲッコウガGX
チルタリス(きせきのまもり)やジュナイパー(みつりんめいさい)等の攻撃を無効にする系統の特性を貫通する事ができる他、使用機会は少ないが相手のポケモンを無理やり手札に戻させたり、手札を絞ればドローソースとして使う事もできる
とりあえず2個のエネから130ダメージを出せるのもそこそこ優秀だが弱点が突けないため基本的に130以上のダメージを出せない
・カメポチャ
3エネから150ダメージを出すだけでも最低限の性能は備えているが真の強みは回復しながら殴れる事であり、回復しない中打点の相手(主にラボネク)にかなり強くなる
ただし逃げエネが重く、不要な対面の方が目立つためスタートした時の扱いに困る事が多いのが難点
・ゲッコウガVunion
このポケモンが2回技を使えばベンチを並べて展開する構築は概ね崩壊する
手札からエネを付けられなくても技のユニオンゲインから最低限の加速ができるのも強みの1つであり、単体でもかなり強力である
ただし構築の枠を4枠使う、バトルコンプレッサー1枚分は確実にこのポケモンのためだけに使わねばならない、どこか1枚でもサイド落ちすると出せない等欠点も多い
・ヨマワル(ひとだましんか)
手札を調整する手段の1つで、手札を直接3枚トラッシュする事ができるため消化しきれなかった手札をこの特性で溶かしてアオギリまで繋げる事ができる
タマタマ(ぞうしょく)と併用すると実質的に1~3枚の間でトラッシュする枚数を自由に調整できるのも強みとなる
副産物として特性の効果による進化先のサマヨールから更に進化するヨノワールは優秀な特性を持ったものが多く、特に特性がゴーストブリーチのものは基本エネ中心で戦うアオギリカメックスとの相性が良い
また、それらを警戒させて実は不採用だというブラフまでかけられるため地味な圧力も備えている
ひとだましんかがサイレントラボで止まるのが難点
似たような特性を持ったポケモンとしてガラルニャース(しんかのおたけび)が存在するが向こうは進化先のガラルニャイキングがアオギリカメックスにおいては全く活かせないため手札を溶かすためだけのカードとして採用する事となる上、ブラフもかけられない
・ガラガラ(ようじんぼう)
盤面に出すだけで技によるグッズロックを完全に遮断できる他、サナニンフのミラクルマジカルGXやオロヨノのナイトウォッチャーに対しても耐性が付くため常にそこそこ多めの札が必要でありグッズの割合も多いこの構築にとってはありがたい存在
進化が必須であるため出すための難易度が少し高いのが難点
進化前のカラカラは特別な理由がない限りクワガノンVのエレキパワーの乗ったパラライズボルトを耐えるBW5のものが推奨される
・ドーブル(かさねぬり)
水以外のエネルギーを採用してそのエネを必要とするポケモン(3神、オンバーンGX等)までセットで採用してようやく活きるポケモン
トラッシュに予め落としておく必要があるとはいえ無尽蔵に貼れる水エネを他の色のエネに変換できるのはシンプルに強力
このカードを採用せずに手貼りのタイミングをプレイングで調整する事もできなくはないため立ち位置的にはプレイングの補助をするポケモンとなる
・3神
2:3のサイドを押し付けてくる単構築等の構築に対してプランを捻じ曲げる事ができる他、殴り合いで不利な非ルールに対して勝ちまでを2ターンも短縮できるようになる
構築上わざわざ3神で技を使わずとも攻撃は可能なため、オルタージェネシスGXが必要になるマッチをある程度見極めないと使った後に特に試合に影響を与えなかったりポケモンレンジャーを合わせられたりして無駄撃ちになる場合が少なくないため注意が必要
・ルリナ、クララ、つりびと
いずれもトラッシュからリソースを手札に戻す手段であり、それぞれが一長一短の性能をしている
後半は強く使いやすいがアオギリ使用前はトラッシュしにくく邪魔になりやすい
現物が山札もしくは手札にある状態であればグッズロック対策にも
プレイングにおける細かい留意点
大まかなプレイングについては構築の特徴の項で触れているが、ポケモンカード、特にエクストラは基本ムーブだけすれば勝てる程単純なゲームではない
特にこの構築は基本的にギリギリ満たせる要求値を常に達成せねばならない構築であるため細かいプレイングが勝敗に影響を与えやすい
ここではその中でも特に気にするべき事を2つ解説する
・スタートポケモンの優先度
この構築はポケモンの種類と数が比較的多く、かつたねポケモンの割合が大きいためスタートポケモンで選択肢が複数できるケースが何度も発生する
そうなった時にどのポケモンでスタートするかの優先度は基本的に
コバルオンGX>ピッピ(ゆびをふる)≧ミュウミュウ>黒馬≧ヨワシ(ちりぢり)>デデンネ≧クロバット>テテフ=タマタマ(ぞうしょく)
となる
基本的には出す事で後半に与える影響が少ないポケモンを優先し、次点で逃げエネの少なさを基準に選ぶと比較的要求値に影響が出にくい
ただし必ずしもこの選択が正しくなるとは限らず、例えば
デデンネ
テテフ
バトルコンプレッサー
マリィ
グズマ
基本水エネ
基本水エネ
このような手札になった場合、トップがパソコン通信、もしくはそれに繋がるカードのパターンを除いてデデチェンジから入らなければアオギリ使用まで辿り着く事ができず、最悪マリィから入らねばならなくなるためテテフを置く必要が出てくる
手札がアオギリに繋がる可能性が極端に低そうな場合はデデチェンジやナイトアセットを優先してスタートポケモンを選択する方が可能性が広がるという事は考慮しておきたい
・バトルコンプレッサーで落とすカードの優先度
バトルコンプレッサーで落とすカードの優先度としては、基本的に
カメックス(ばくりゅう)1枚目>タマタマ(ぞうしょく)1枚目>カメックスGX≧コバルオンGX≧基本水エネ≧アシレーヌGX>タマタマ(ぞうしょく)2枚目≧カメックス(ばくりゅう)2枚目=サポート各種>その他不要カード
となる
勿論手札の状況によっては必ずしも正解とはなり得ず、例えば手札にバトルサーチャーが1枚だけある場合、コバルオンGXの現物を置く必要がある場合、トラッシュに1枚だけエネを配置しなければならない場合等は上記の限りではなく臨機応変に対応せねばならない
各マッチ毎の留意点(カイリュー、黒馬、その他不利マッチ)
・カイリュー系統
ドラゴンゲイル圏内に入りワンパンされるとサイドレース上かなり厳しくなるためミュウミュウは可能な限り置かないか、闘魂のまわしを付けた状態で置いておきたい
ピッピ(ゆびをふる)とカメックスGXが鍵となる
ピッピに殴らせた段階でクワガノンVによるグッズロックが飛んでくる可能性が高いためコバルオンGXの現物を置けるようにしたい
・黒馬
Vmaxかタッグチームを2回倒してサイドを取りきるプランを徹底しないと終盤N+サイレントラボ(+ナイトウォッチャー)で詰まされる可能性が一気に上がる
サイレントラボをどうにかできるならミュウミュウで殴って黒馬をワンパンしても問題ないが、余程の事がない限り返しの攻撃でミュウミュウがワンパンされるため後続は常に用意しておきたい
カメックスGXが出せるとサイドを先行されても間に合う可能性が上がる
・モクナシラフレシア
後攻を取れた場合は必ずアオギリを使ってモクナシをワンパン、もしくはてつのおきてGXを宣言でテンポを握ってモクナシを2匹倒すのを目指したい
先攻を取らされた場合はほぼ詰んでいるが、ラフレシア(にがにがかふん)が出てくる前にアストラルビットを連打する準備をしておけば最低限の勝ち筋を拾える可能性は残る
・ドラパダスト
ダストオキシンの効果で特性が全部消されると負けに直結するため、フィールドブロアーはかなり大切に扱いたい
ドラパルトVmax2匹を倒すのが理想だがドラパルトVを1匹でも倒した場合はダストダスを狩りにいっても全然問題ない
先にエネの付いたアタッカーを複数作れていれば特性が止まっても割と何とかなるが、その盤面まで持っていく難易度は高い
・ラボネク
ドラパダストと違いサイドを1枚ずつしか取らせてくれないためかなり厄介
どこかのタイミングで無傷の黒馬を差し込んでアストラルビット2回でダストダス(ダストオキシン)を2匹狩れると少しだけ楽になる
ヨワシ(ちりぢり)がほろびのかがやきを1発耐えるためアオギリから出す選択肢まで考慮しておきたい
・マッドパーティ
とにかく序盤はアストラルビットからサイドを2枚回収する事を考える
残りのサイドはデデンネGXとクロバットVで1枚ずつ回収するのが理想だがパラレルシティでトラッシュされるケースが普通にあるためその場合はヨワシ(ちりぢり)やカメックス(ばくりゅう)でサイドを1枚ずつ回収しに行きたい
エクバ当日のマッチアップと対戦内容
総評としてはマッチング的には不利対面らしい不利対面がいなかったためかなり運が良かったという印象
ただし明確な有利対面は1つしか踏まず、相手側の事故らしい事故も無かったためイージーウィンというわけにもいかなかった
・一撃ウーラオス 6-5
スタンの構築かと思いきやしっかりとハイパーボールやテテフ等が採用されておりエクストラ仕様になっていた
それでもそもそも一撃ウーラオスには弱点を突け、ブラッキーVmaxからはワンパンされるレベルの火力は飛んでくる事はなく有利マッチであったため順当にサイドを取りきって勝ち
・銅鐸ザシアン 6-1
後攻を取られ初手ミカンを使われるも、殴るための要求値の計算を間違えたらしく初手からサイドを取られる事は無かった
その後アオギリを使用しピッピを挟んでゆびをふるからブレイブキャリバーを宣言、このサイド2枚取得を皮切りにあとは2枚ずつサイドを回収しきって勝ち
・ミュウゲノ 6-3
ここへ来てまさかのスタンダードの構築だったため、フュージョンのギミックのパワーの高さを感じた
後1ミツル型だけは対処が難しいがそれ以外は特別不利対面という訳でもなく、むしろ自分が後攻を取れたため後1アオギリからロケットスプラッシュで唯一エネの付いたミュウを吹き飛ばして試合を開始した
その後もロケットスプラッシュで順当に飛ばしてサイドを取り切って勝ち
オドリドリ(ねっけつレッスン)で必要な打点がズレ込んだがそれでも難なく突破できたため青天井の偉大さを改めて感じた
あとがき
まずはここまで読んで頂いた事について、誠に感謝申し上げます
この構築はPTCGOだけで500戦を超える程ずっと使い続けてきた構築でありますが、自分の練度不足で今までちゃんとした結果を残せずにいました
そんな中で初めてのエクバ優勝をこの構築で飾ることが出来たため、ここで一旦自分の思考を整理する意味でも記事として残そうと思い今に至ります
この記事が少しでも役に立ちましたら幸いです
お互いに楽しいエクストラライフを送りましょう
それでは
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