『Visage』クリアしたのでプレイ感想とストーリー考察書いてみたぞ!
当初は「無理だ」と思っていたVisageを無事にクリアすることができました!いやぁ~こわかった…。
https://www.youtube.com/playlist?list=PL5btI83qD8i1Xc0E55Ulb735-_Io6bZGB
ということで、クリアした感想とストーリーの考察を書いていきたいと思います!
Visageをクリアした感想
もう「とにかく怖かった」しか言葉がでてこないぐらい怖かった(笑)。
まず主人公が攻撃できないこと。
そして怪奇現象や幽霊?に追われたりするのが「いつ来るかわからない」というのがものすごく恐怖でした。
若干P.T.っぽさを感じる演出もあったりして、多少影響は受けているのかな?と思いました。
またアイテムも限られていたり、操作に中々慣れずスムーズに行かなかったりと最初はまごつくことが多かったです。
アイテム自体が光ったりもしないのでどこにキーアイテムがあるのか探すのにも苦労しましたね(^▽^;)
攻略サイトに頼ることも多かったので、初見+自力で全部クリアするのはかなり厳しいかな、と思いました。
総評としては、ホラーゲームとしては雰囲気はかなりいいと思います!
BGMが一切ないのでリアリティがあり、よりホラーな世界観を体感することができます。
ストーリーも考察しがいのあるもので、ホラーゲーム好きは楽しめるゲームかなと思います!
サイレントヒルが好きな方はこのゲーム好きかも。
※以下ネタバレを含みます。
Visageのストーリー考察
Visageというタイトルの意味をこの記事を書くまで知らなかったのですが、調べてみるとフランス語で「顔」という意味らしい。
しかも私動画内で「ヴィサージ」と連呼していたのですが「ヴィザージュ」が正しい読みらしい(/ω\)ハズカチ
衝撃的なシーンから始まるVisage
しょっぱな主人公が拘束されている3人の人物を銃殺し、その後自分も自殺するという衝撃的なシーンから始まります。
そしてとある家に飛ばされてゲームの操作がスタート。
超展開過ぎて最初は「一体どういうストーリーなんだ?」と付いていけませんでした。
ゲームシステムは探索・謎解き・ステルスとあり、主人公は攻撃をすることができません。
また、正気度というものがありこれが一定以上になってしまうと怪奇現象の起こる頻度が上がり最悪死んでしまいます。
なのでアイテムを駆使して正気を保ちつつ、屋敷の謎を解いていくのが目的となります。
本作は大きく分けて4つの章にわかれています。
「ドロレスの章」「ラカンの章」「ルーシーの章」「ドウェインの章」です。
私は上記の順番で各章をクリアしましたので、この順番で各章のストーリーを紐解いていきましょう!
ドロレスの章:ストーリーと考察
後々攻略サイトを見てみた時、「ドロレスの章は一番長くてめんどくさい」とあってどうりで大変なわけだ…とw
これまでの章の復習(操作的な意味で)。最初にやらない方がいい。とも書いてありましたw
さて、ストーリーの方ですがドロレスという奥さん、ジョージという旦那さん、そして赤ちゃんの3人家族。
ドロレスは精神病・認知症を患っており、ジョージはその看病と育児に疲れ果ててしまっていた。
「ドロレスの症状は悪化」「病院の治療は症状を悪化させているだけのようだ」とジョージはカセットテープにドロレスの記録を残している。
最終的にドロレスは7本の包丁をジョージの胸に刺し、殺害。
その後自分も首を吊って自殺をした。
ステージも子宮を思わせるようなステージや自殺したドロレスを思わせるような描写がありました。
ところで皆さん。動画を見て思いませんでした?
「ドロレスさんっておばあちゃんじゃない?」
「生まれたばかりの赤ちゃんが子供っておかしくない?」
って。
思うにドロレスは高齢出産で赤ちゃんを産んだのかな、と。
実際は中年(40代後半?)だったのかもしれないけど、育児のストレスもあって見た目より年老いて見えているのかもしれません。
ジョージのカセットテープに「ドロレスは人形を赤ちゃんと勘違いして人形を投げつけたりしていた」と言っていましたが、実際ドロレスが赤ちゃんに危害を加えることはありませんでした。
自身が自殺する直前も赤ちゃんの様子をやさしく見守り、気にかけている様子でした。
ジョージはドロレスの症状や育児について誰かに相談している様子はありませんでした。
なので3人家族でひっそりと暮らしていたのだと思うのですが、ドロレスが自殺した後、生まれた赤ちゃんがどうなったのか…。
想像すると心が痛みます…。
ラカンの章:ストーリーと考察
ラカンの章は他の章と比べ、自宅での探索がメインではなく第二のステージ「病院」での探索がメインでした。
またラカンは他の章の2人と比べ、幽霊のように神出鬼没に現れて襲っては来ず、普通の人間のように歩いて追いかけまわしてきたのも印象的でした。
基本病院のステージでは手動セーブが出来ずオートセーブに頼らざる負えなかったり、正気度にあまり左右されなかったりゲームの進め方も独特だったように思います。
ラカンは「視線恐怖症」らしく、見えない「なにか」の存在にいつも怯えていました。
そして病院では目が潰れているたくさんの人間たちに何度も遭遇することになります。
絵画の目を潰す演出もあったり、ラカンの視線恐怖症を表しているのでしょうか?
ラカンの章はゲームとしてはある意味一番鬼畜だったのではないのでしょうか?
プレイした方ならわかるかと思いますが、このカオナシ人間が徘徊するフロアを一度も捕まらずに突破しなければならない箇所があり、そこが本当に難しかったです。
捕まればまたスタート地点から。リアル40分ほどかかりましたし、本気でこのゲームお蔵かな?って思うぐらい絶望感やばかったです。
ラカンは他の2人と比べてラストに明確に死んだ描写が映されていません。
何者かに閉じ込められ悲鳴をあげるシーンで終わりますが、他の2人の結末を見ればおそらくラカンもその後死んでしまったのかもしれません。
ルーシーの章:ストーリーと考察
Visageの中で一番怖かった。
ホラーゲーム好きなのですがわたくし『幽霊』がダメなのです。
ドロレスの章もまぁ怖かったけど、「子供+幽霊っぽい演出」がもうね、、だめでしたね。
しかも部屋中の電気が強制的に付けられなくなり、ポラロイドカメラのシャッターの光でアイテムとか周囲を確認するのだいぶキツかった。
(ライターがあればよいがないと若干詰む)
あと後半に出てくる黒オバケの存在も進出気没でやっかいでしたね。
ルーシーよりそいつに殺される率が高かったです。
ルーシーはお母さんとお父さんと3人で暮らしていたようです。
しかしルーシーには「見えないお友達」の存在が。
飼っていた小鳥を殺してしまったり、以前はなかった異常行動に両親はルーシーを病院へ連れていきます。
しかし病院側の診断に納得がいかない母親はルーシーへの注射の処方を嫌がり、医者への不信感を募らせます。そして症状は回復することなく悪化。
最終的にルーシーは自ら下顎をむしり取り、自殺をすることに。
ここで疑問に思ったのが母親は病院側の治療に疑問を頂いていてそのせいでルーシーがおかしくなったと思っています。
しかし父親は病院に診てもらう前からルーシーはおかしかったと言います。
たしかに飼っていた鳥を殺したのは病院に診てもらう前の出来事でした。
見えない存在の声を聴いていたのもおそらく病院に掛かる前でしょう。
と考えると元々ルーシーは霊感が強かった?のかな、と。
そこに病院の薬が加わって幻覚・幻聴症状が強くなり、あのような最期になってしまったのかな?
ドウェインの章:ストーリーと考察
この章は明確に「ドウェインの章」とタイトルが付いているわけではありませんでした。
しかし各章の最後と屋敷に散らばっているビデオテープを回収し、その足跡を追っていくと本作の主人公(プレイヤー)の名前が「ドウェイン」であることがわかります。
彼が何者なのかというと、とある精神病院に勤める薬を開発する研究員です。
PRIDEのビデオテープの章、地下の病院のような施設の部屋にスタッフリストがあり、そこに主人公ドウェインの名前を確認することができます。
で、このドウェインと今回登場したドロレス、ラカン、ルーシーの3人がどのように関係していたのかというと、3人はドウェインの勤める精神病院に通院していた患者でした。
3人に共通していたのは「精神に何かしらの問題を抱えていた」ことです。
ドロレスは「育児ノイローゼ」。ラカンは「視線恐怖症による被害妄想」。ルーシーは「見えないお友達の存在」がありました。
そして3人の精神病の治療を行っていた精神病院がドウェインが薬を開発していた病院でもあります。
おそらくドウェインが開発した薬を3人が投与していたのでしょう。
しかし、治療はうまくいかず3人の症状は悪化します。
ドロレスとルーシーは自殺。
ラカンは最後何者かに地下に閉じ込められていますが、その閉じ込めた本人がドウェインではないか、と思っています。
おそらく治療の副作用?でより幻覚症状が強くなり暴れるラカンを抑えるために監禁されたのだと思います。
自分の開発した薬で3人も死に追いやってしまったドウェインは、その現実から目を背けるためにお酒や精神安定剤といった薬に手を出し始めます。
ゲーム中の正気度を下げるアイテムがピルだったことも、ドウェインが薬に依存していたことを表していたのだと思います。
次第に自分の殻に閉じこもるようになったドウェインは妻の心配する声も聞こえなくなり、子供の世話もしなくなってしまいます。
しかしドウェインにはそんな心配する妻の声も罵声に聞こえていました。
そして自分自身を見失ったドウェイン(=顔を失った)は、家族を地下に閉じ込め一家心中を図ります。これが冒頭にあった銃殺シーンです。
ここでゲームの世界観を改めて整理すると、
主人公ドウェインは既に死んでいる。
鏡に自分の姿が映らなかったのは既に死んでいたから(顔を撃って自殺しているため自分の顔が認識できない)。
あの家は死んだドウェインの精神世界を表したもの。
3人が執拗にドウェインを追いかけ殺そうとしていたのは、ドウェイン自身の罪悪感の現れです。
Visageはフランス語で「顔」。ドウェインの章ではミラーマスクの破片を集めていましたが、この物語はドウェイン自身を取り戻す物語だったんですね。
ミラーマスクが完成し、仮面をつけて向かったのは地下。
家族を銃殺してしまった場所です。
扉を開けると光に包まれ、その先には家族が待っていました…。
ドウェインは成仏され、家族の元へ帰ることができました。
総評:Visageはホラーの雰囲気もあり、ストーリーも考察しがいのあるゲーム
「一人称 + BGMなし」はホラーの雰囲気抜群でした。
また限られたアイテムでのやりくりや突然くる怪奇現象、襲い来る3人にもドキドキ。
程よい謎解きや考察しがいのあるストーリーもゲームとしてよかったです!
またP.T.やサイレントヒルを非常に意識しているなぁと思っていたのですが、なんとこのゲームでサイレントヒル4の「例のあの部屋」に行けるらしいんです!
それ以外にもいろいろ小ネタがあるみたいでいろんな角度から楽しめるゲームだな、と思いました!
皆様もぜひVisageの世界に足を踏み入れてはいかがでしょうか?