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あの頃には二度と戻れないと知った日 三行日記 DAY30

今日一番失敗したことと、うまくいかなかったこと、嫌だったこと

カリポリとした食感も好きだし ピリっと辛くそれでいてマイルドな味わいも好きだ。そして何より 止まらない。止まることのない 手と口と胃袋。月のような形状もまた愛着がわく。

そう 僕は今日 柿の種を食い過ぎたのだった。カリポリ。

今日ものすごくうまくいったこと、もしくは感動したこと

朝から 高岡ヨシの五厘クラブという本を iPhoneのkindleアプリで Siriに2倍速で読み上げてもらいながら 車のアクセルを踏む。一瞬でも空の景色に目を奪われると Siriの2倍速の声を聞き逃してしまうので アクセルを踏んでる間は ずっとSiriに集中している。

本の中で 主人公が小学生の頃の回想シーンで「夏祭り」の話になった。その途端 なぜだろう。急に涙が溢れた。Siriの2倍速の声は途切れない。「夏祭り」って言葉が 僕の心を妙にしんみりとさせた。思えば夏祭りって感覚は、3回ほどバージョンが変わった気がするん。

子供の頃は 夏祭りは「連れて行ってもらう」というバージョン。大人になると 「自ら行く」というバージョンに変わり、親になると 「連れて行く」になる。

ただ漠然と親に連れて行ってもらっていた頃が 夏祭りは本当に楽しいものだった。大人になって恋人と行っても それは夏祭りを楽しむのではなく 恋人との時間を楽しむ感覚が強い。親になれば 子供に楽しんでもらおうと必死だ。車の駐車場の確保や混雑とか色々と把握したり効率よく夏祭りというイベントを無事に消化しようとする意識が強いので 夏祭りを楽しむことは5の次くらいだ。

子供の頃に行ってた夏祭り ほんとに楽しかったな。親になってわかった バカ高いお面に 美味しくもないどデカいイカ焼き そしてリンゴを包んだ普通以下の飴玉 薄味の回転焼き YouTubeで話題になった絶対に当たらないクジ そんなことが どれもすごくすごく輝かしい 年に一度の大祭りに見えていた。

あの時の感覚にはもう戻れないんだって。もう二度と。あの頃にはもどれないんだって。

なんだか寂しくなった。朝から。バカだな。ほんと。

でも その分 今も生きていることに 感謝する気持ちにもなれた。

おはよございます。朝のブラックコーヒーを 職場のジューサーから 少し大きめの夜空の星の絵柄のついたコーヒーカップに 半分くらい注いだ。

明日、これだけはやろうという目標

「明日、花見行こうか」なんて話で始まった朝。桜の写真はいくつか撮影したのだけれど 肝心の花見をする機会とタイミングがなく 気づけば桜は 散りゆくばかり。「桜は散ってしまっているけど 行こうよ みんなで」そんな幸せ風景が朝にやってくるとは なかなか希なことでもある。いつもは 朝に子供を起こして ランドセルを背負い 玄関を出て行く後ろ姿と 行ってきますのふてくされた態度を見送るまでに 全力疾走で50mmを1本走るくらいの力がいるので いつもその後じゃゼーゼーと心穏やかにはなれない。でも 今日は そんな他愛もない話で 消費された体力が回復され スッと穏やかな気持ちになれた。

「よし 行こう。みんなで!散った桜を明日は見に行こう」

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イシハラ イッペイ
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