見出し画像

「DOTEC-AUDIO」フランク重虎さんによる新ブランド「Vidar audio」製マキシマイザー「BARRIER」を使ってみました!

新たな国産インディーズプラグインブランド

DeeMaxでお馴染みの国産プラグインメーカーDOTEC-AUDIO
開発者の一人であるフランク重虎さんが
新たに個人ブランド「Vidar audio (ビダール オーディオ)」を立ち上げ、
マキシマイザー「BARRIER」
コンプレッサー「HAMMER」(なんとこちらはフリー!)
2つのプラグインをリリースしました!

上: BARRIER、下: HAMMER


ダンスミュージック用の設計

BARRIERは、ダンスミュージック用に設計された、パワフルでグルーヴィなマキシマイザーです。

このプラグインは、透明感あるマキシマイズ、力強い低音、アグレッシブなサウンドを実現します。

また、WindowsとMacの両方に対応しているほか、低音と中高域のステレオ幅、低音のクロスオーバー周波数、M/Sモード、シームレスなバイパスボタンなどの機能が備わっています。

また、64bit倍精度処理とTruePeak処理に対応しています。
デモ版をダウンロードしてお試しいただければ、その使いやすさと高品質なサウンドをお確かめいただけるでしょう。

https://vidar-audio.booth.pm/items/4380295

ダンスミュージック用と銘打たれている通り、
低域の処理に焦点を当てて設計されているようです。
特に帯域別のステレオ幅調整なんかは
別途プラグインを噛まさずとも
マキシマイザー内でささっと出来ると嬉しい、
まさに搔きたかった痒い所。



さっそく使ってみました

すごく柔軟に設定が出来る!

ワンノブ型が特徴だったDOTECのDeeシリーズとは打って変わって
パラメーターがたくさんある印象です。
デザインも硬派、ハードウェアライクなメーターも渋いです。

左ツマミから順に

THRESHOLD
かかりの強さ。まんまです。
左に回していくと音圧が上がっていきます。

CEILING
出力レベル、マージン調整。

XOVER
低音と中高音を別々に処理するために、
それぞれをどの帯域で分割するかを設定します。
ここは楽曲のジャンルやキーによって
かなり異なってくるポイントだと思うので
かけながら何度も回してみて
ちょうどいいところを探ることになりそうです。

BASS AMOUNT
シンプルに低音の上げ下げ。
THRESHOLDを上げていっても理想の音圧に辿り着く前に
低音が引っかかってしまうとか割れてしまうとかいう際に
低音を少し絞ったり、物足りなければ盛ったりといった微調整。

BASS WIDTH
低域のみのステレオ幅を操作できます、0%でモノラル。
別途プラグインを挟むことなくこの処理ができるのはとても便利です。
マキシマイズしたら散らかった印象になってしまったときに絞ってみたり、
ライブ用音源など出来るだけ収まり良くしておきたいケースなんかにも
マキシマイザー内で手軽に操作できるのは良いです。

TOP WIDTH
こちらは中高域のステレオ幅を操作できます。
マスター段でサイドを持ち上げて広がりを出す、
反対に広がりすぎて薄くなっている場合にサイドを縮めるってのは
割と常套手段ですが、それも一か所で調整出来て便利です。

CHANNEL LINK
LとR、あるいはMidとSideをそれぞれ独立動作させるのか
それとも連動させるのかっていう度合を調整できます。
100%でリンク (連動)、0%で解除 (独立)です。
デフォルトは80%です。

使い方は「曲に合わせて調整してください!」
か、「お好みで!」…と言っておくしかないような
イマイチイメージがつかみにくいパラメーターですが、
経験則としてダンスミュージックの場合は
リンクを解除しても問題になるケースは稀です。

BARRIERの場合はONOFFではなくパーセント指定なので
まずは0%でかけてみて、
ステレオイメージがどちらかに揺れてしまうようなら
問題が改善するまで数値を上げていってみる
という使い方になるでしょうか。

TIGHT (下段の小さなツマミ)
個人的にはBARRIERの一番の肝とも言えるパラメーターじゃないかな
と思うのがこのTIGHTツマミ。

ただ音圧を上げる目的であれば100%にしておけば良いのですが
音は大きくなったけどどうも密度を感じなくて
迫力がないなという場合なんかに、
数値を下げていくとなんとも良い感じに圧縮感を付加して
まとまり、固まりっぽさを出すことができます。

マニュアルでは
「100%に近いほど音圧が高くタイトなサウンドになりますが、歪みやすくなります。」
というシンプルな説明となっていますが、
これがまた最終的なキャラクターを積極的に操作できる
なかなかに奥深いパラメーターだと思います。

MID/SIDE (ボタン)
L/RではなくMid/Sideでの処理にも切り替え可能です。
他のパラメータとあれこれ組み合わせて
MID/SIDE On + TIGHT高め + CHANNEL LINK 低めで派手な音に、
反対にMID/SIDE Off + TIGHT低め + CHANNEL LINK高めでウォームに、
などなど、これによってかなりの場面に対応できそうです。



これひとつで一通りこなせちゃう

BARRIERはダンスミュージック用のマキシマイザーという文言から
ツマミを回せばほらこの音に!みたいな雰囲気を
勝手に想像していましたが、良い意味で裏切られます。

実際に使ってみるとその実体は、
豊富なパラメーターによってあらゆる場面に対応可能、
なおかつ便利機能も一通り備えた強力マスタリングツールでした!

多機能型のマスタリングツールは
いかにもデジタルっていう感じの難しそうな
見た目と操作をしているのものが多いですが
これだけ現代的な機能を備えながらも
操作はツマミ型っていうあたりも取っつきやすさを醸してます。

とりあえずワンノブ系やリミッター一発仕上げしているという方の
ステップアップにも最適な作りになっていますよ!



gumroadとBOOTHにて買うことができます、デモ版有!

販売先は現在gumroadとBOOTHの2つ。
デモ版も用意されているので
ちょっとでも興味が湧いたらどんどん試しましょう。
なんと現在イントロプライス中!

通常価格10000円のところなんと2500円で購入可能!急げ!



Vidar audioの今後の展開に期待!

開発者のフランク重虎さんには
M3-2022秋にてサイバーパンクな音楽繋がりということで
お話させていただく機会があったのですが、
楽曲制作やプラグイン開発のほかにも、3DCGでのMVなども手掛けていて、
私たちPRIDASKもとても刺激をもらいました。

そんな多方面で活躍中のフランク重虎さん、
そしてVidar audioの今後の展開に期待しましょう!



私たちについて

◆ PRIDASK (プライダスク)とは...

Aikapin (Vocal)とTomoyuki Sakakida (Producer/DJ)からなる
2人組のエレクトロ音楽ユニット。
最新テクノロジーを駆使し、楽曲制作のみならず
アートワークや映像制作なども自主制作で手掛ける。
その実力とユニークかつ先鋭的なアプローチが高く評価されており、
音楽ゲームや外部アーティストへの楽曲提供なども精力的に行っている。


◆ PRIDASKの楽曲を聴いてみませんか?

PRIDASKの作品は主要なサブスクやDLストアにて配信中です。
お好みのプラットフォームにてぜひチェックしてみてください。


◆ YouTube

解説記事中に登場するMVやバーチャルライブ、
メイキング映像なども公開中。
ぜひチャンネル登録をお願いします!


◆ メンバーシップのご案内

pixivFANBOXにて月額支援制のメンバーシップを展開しています。
プラン別に合わせて限定コンテンツへアクセスできるほか、
技術的な質問や交流、ライブ配信なども行われる
メンバー限定のDiscordサーバーも利用できます。


お読みいただきありがとうございました! お役に立てましたらぜひサポートをお願い致します。 いただいた投げ銭は活動資金として役立てさせていただきます。