「商店街」the 3rd spoon_かとうひろみ
文芸ユニット「るるるるん」によるツイッター400字小説『3spoons』第一回テーマ ”商店街“
最初は一軒だった。煙草屋だった。どうせならと24時間営業の店にした。夜行性人間の需要で、店は当たった。だが時代の流れで、煙草を夜間に販売するのは禁止となった。そこで主人は隣に喫茶店を作り、夜間はそこを営業した。昼間は人を雇ってコーヒーを立てさせた。この店も当たったのでそれを元手に今度は隣にクリーニング屋を出した。これも当たった。つまり主人は優秀な実業家であった。次々と土地を買っ