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相手と自分の、どっちの鼓動が早いか確認したくなる時期

一緒に寝れるのがドキドキして緊張するような、そんな関係性の頃。寝てる時に相手の左胸に手を近づけてみたり、腕枕ならぬ胸枕をしてみたり。ちゃんとドキドキしてるのか、心臓の音が速くなってるかをついつい確認してしまう癖に気が付いた。自分の余裕のなさに、無性に腹が立つけれど。ドキドキドキドキ・・・・って速くなってると、ちょっとだけ安心できて。隣にいる人のことだけじゃなく、他のことも考えられるようになって。眠れそうにもなかった夜が、だんだんと終わっていく。

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好きなんだろうなってある程度は分かっていても、本当にそうなのか。何度も確認したくなってしまう心理って、何なんだろう。そんなに人のことを好きにならないし、好きになりたくても好きになるのが怖いとか。好きになってもらえるワケがないから諦めようとか。もともとの自信のなさがあるのが、よくないっていうのは分かってる。それでもこればっかりは、何回経験してもいくつになってもいつまでたってもやめられない。

愛されてるか確認したくなる心理って、何なんだろう。渦中の時は、相手と自分の2人の問題として考えがちだけれど。「私ばっかり好きなんじゃないか」とか。「本当は別の誰かのことの方が好きなんじゃないか」とか永遠とキリがない。「何で○○してくれないの?」「何で気づいてくれないの?」・・・

そういう時って根本的な理由の中にPMSとか、自分自身のことをもっとよく知る必要があったりとか。2人の関係性を考える前に、できることってきっともっとたくさんあるんだろうなって気が付いてきた。誰かを守りたいなって思った時に、まずは自分自身を守れてないと始まらない。そこんとこ、何回も言い聞かせていきたいって思う。

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「水いる?」「いらない」タオルケットにするか布団にするか迷いながらも、クーラーをかけつつ布団をかぶっているようなそんな季節だった。ちょうど一人暮らしでもダブルベットを選択して、暮らしを豊かにしてる人の話を聞いてうらやましいなと思ったばかりだったけれど。シングルベッドはすごく狭いけれど、狭いことが嬉しいなと思えるのも幸せなんだなって気づけて嬉しい。

朝になるにはまだ時間があるけど、信号の音や高速道路を走る車の音がたまに耳に入ってくる。何だかまた目が冴えてしまって、手持ち無沙汰に携帯を触る。明かりがすごく眩しくて、すぐにまた閉まった。寝ている相手が寝返りをうって、こっちを向く。結べないけれど短くもない髪の毛。起きてる時は、なかなか触らせてもらえないのでここぞとばかりに撫でておく。首に手を回して、ぎゅっとしながら髪の毛を撫でているとなぜだか急にあったかい涙が出てきた。こんな夜が、ずっと続いたらいいのになと思いながら眠りについた。

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