ストロボライトの話をしよう!!!
こんにちは。noteではお久しぶりです。かんみ会長です。
先日こんなツイート(ポスト?)をしました。
というわけで、【初音ミク】ストロボライト【オリジナルPV付き】( https://www.nicovideo.jp/watch/sm15496537 )のとくにサビのこの部分
最高~~ですよね。そう思いませんか?
最高~~の思いが高まってしまったため、どうして最高だと思うのか書いていこうと思います。ネタバレですが、最後は叫んで終わります。
以下には、椎名もた氏の「ストロボライト」に関する個人的な解釈・妄想が多分に含まれています。解釈違いを起こしやすい人は閲覧をお控えください。
はじめに
繰り返しにはなりますが椎名もた氏の「ストロボライト」、サビのこの歌詞
最高~~~~~~ですよね。以下で詳しく書きますが、私はこの曲、あくまで前向きで進んで行かんとする曲ではあるのですが、穏やかで柔らかな曲調とは相反した、あくまで苦しい、焦燥あるいは絶望みたいなものも孕んだ、そんな曲だと解釈しています。
では!少々お付き合いください。
「誰か」とはだれか、「言葉をばらまく」とはどういうことか
サビの冒頭に「誰かが生きてる一秒ずつ」という歌詞が出てきます。この「誰か」とはだれなのか。歌詞のほかの部分に「君」という人物も出てきますから、それと比較するにだれか特定の個人を指している言葉ではないような気がします。となると、あまり特定個人を指し示さない意味での、つまり教室を見渡して目に入る人とか、さっき帰り道ですれ違った人とか、今この文章を読んでいるあなたとか! そういう「僕」と一瞬でもほんの僅かでも関わりがあった人も含む、かなり茫洋な意味の「誰か」なのではないかと思います。そうなると、このサビの「誰かが生きてる一秒ずつ 言葉にできたならば」は、かなりムリゲーなのでは……?と思ってしまいます。「誰かが生きてる一秒ずつ」を言葉に当てはめようとすると、当然、最適な言葉を考えるための時間が生じます。その間にも一秒は過ぎ去ってゆく……そんなムリゲーがクリアできる「ならば」、「僕らは生きてく気がするのさ」と歌われます。この絶望。道行く人やさっきすれ違った人に何かを見出して、その生きている一秒ずつを言葉にしていくことの不可能さや、それを理解したときの絶望。しかし、このサビの歌詞からは最大限努力しようとする、焦りみたいなものも感じます。現に、この歌詞の最後では「言葉をばらまくように」と歌われます。一つひとつの言葉を選ぶ暇もなく、言葉をばらまいてどうにか間に合わせようとしているわけです。「言葉をばらまく」ことが「僕」の本意だとは思えないので、どうにかこうにかムリゲーをクリアせんとする「僕」の焦りみたいなものを感じます。
「僕」と「僕ら」
2サビ後下がり転調(最高!!!!!)があったあとに待ち受けるラスサビでは、
と締めくくって終わります。「君」はすでに歩き出しているわけです。これが本当に、本当に……
この作品はずっと「僕」の一人称で進むので、「君」が本当に歩き出せているのかは定かではありませんが、少なくとも「僕」から見た「君」は歩き出しているように見えているわけです。ムリゲーかと思われたハードルを超えて。
自分ではないだれかが、無理難題に見えるものを飛び越えて行ったり、気づいたら自分は思ってもいないところに居たり、そういうことが生きていると良くあると思います。それらを言葉にしていく、いかなければならないのだという呪いみたいな、あいつにはできているのにというような焦りを感じます。そしてなによりなにより、これ以前の歌詞では
「僕らは生きてく気がするのさ」
と歌われているのに対して、ここでは
「僕はまた歩き出せるはずだ。」
と歌われます。この絶望。「ら」が、[4 a]が無いだけなのに!前までは、ムリゲーをクリアできないのは、いわば「僕ら」の共通項だったのに、気づいたら「君」は歩き出してしまっている。これが、これが!
うわあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!
「後悔を乗り越えていく」
椎名もた氏の作品をまとめたニコニコ動画のプレイリスト「ぽわぽワークス」にはこのようなコメントが添えられています。
「過去の自分に多少の羨みを持ちながらも」というのが気になります。個人的には、子どもだったころの、いわば無敵の時期にはぎりぎりムリゲーがクリアできていたのかもしれないし、他人のことを考えていないような時期には一秒ずつを言葉にすることも容易かったのかもなと思います。そんな過去の無敵の自分を羨み、今では後悔もあるが、それを乗り越えて行くためには後悔と向き合わなければならない。そういう意味合いも含まれた歌詞なのだと思います。それらが、ラスサビの「僕はまた歩き出せるはずだ。」の「また」なのかな、とも思います。
ありがとう!!ぽわぽわP……
僕は既に大人になりました(なったはず)ですが、こういうことを思いました。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。またお会いしましょう。
では。