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あれこれ、あれこれ①

LOUDNESSの「Soldier Of Fortune」が発売されてから30年(1989年9月17日発売なので正確には31年)経ったということで発売されましたね、30周年記念盤。アニバーサリーが続いてたので出るぞ出るぞと言われてたけど、昨年誰かがSNS上で「出さないことになった」的なこと書いてるのを読んだとき、そんなことあり得ないだろと思いつつも悲しい気持ちになったものだった。

おそらく昨年はバンド側の都合とレコード会社の都合が合わなかったのだろう、ちょうど30周年の2019年にはリリースされず、今年発売となったのだがこれが売れているらしい。Amazonで2位から1位になったとタッカンが喜んでツイートしてたくらいだし。

販売実数がどれほどかわからないが、売れてるなら非常に喜ばしいことである。結構な値段するんだけども。私も予約して買った。そこで今回、自分が持ってる資料をたくさん引っ張り出してきて1989年の発売当時から、というよりもマイク加入前後にどういう情報が出てたかを振り返ってみようと思う。

コアなファンの方々にとっては持ってて当たり前の、いわゆるたんなる「切り抜き」に見えるかもしれないが、これが30年も経てばなかなかどうして、けっこうなお宝に化ける。当時はネットもなく情報源といえば音楽雑誌くらいだったので後生大事にファイルしてたのだが、今それらが日の目を見る時が来たというべきか。今となってはレアな記事をピックアップして語っていく。これらは今後オークション等に出品することもないと思う。画像は30点以上掲載してある。すべて自分のコレクションを撮影したもの。

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まずはここから振り返らねばならない。タイトルにもあるとおり「衝撃速報 二井原実脱退‼︎」の記事から。当時田舎に住んでる高校生だった私には知る由もなかったが、都会の先輩ファンの皆様の間では脱退するかも?という話が前々からあったらしい。それは筆者が大学入学で上京した'91年頃に知る話なので、当時はまさに二井原実脱退は衝撃だった。少なくともバンド仲間の間では。しかし、二井原さんにはもうしわけないがショックという程のものではなかった。なぜなら筆者はLOUDNESSのコピーバンドでギターを弾いていたガチガチの高崎晃ファンなので、シンガー交代でサウンドがどう進化していくのか、またアメリカで売れる可能性が高くなるのかのほうに強い関心があったから。

実際にはアメリカでの「Soldier Of Fortune」レコーディング中の解雇であったことがのちにインタビューでも繰り返し語られているが、当時は音楽性の違いから、というありきたりな理由に終始しており、前々から決まってたというような記述まである。

曰く、前々から音楽性の違いはあってそろそろ潮時かと思ってたけどミニアルバム「Jealousy」までは一緒に作りツアーもやりましょう、その次のアルバムはデモ作りまでは二井原さんが付き合うよという話になってた、と書いてあったり。

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しかし、そもそもそんな「予定」になってたのなら'88年12月26日浦和市文化センターで予定されてたコンサートがキャンセルされるようなことはなかったはずだし、二井原さんもわざわざレコーディングのために渡米することもなかったはずだ。

まぁ、それはいいとして。

デモテープ募集したり、オーディションやってます的な記事を目にしてしばらくして出てきたのが次の記事。

'89年3月中旬にマイクを日本に呼んで加入が決まったと。で、4月にアメリカでレコーディング再開するとある。

マイク・ヴェセーラの第一印象はよくなかった。うわーなんか濃い〜奴が入ったのかよ、みたいな。ちょっと痩せたほうがいいんじゃない?なんかムサいな、というような。だってそんな写真だったから仕方ない。

マイクの経歴が書いてあり元OBSESSIONのヴォーカルでアルバムもメジャーから出てる的な紹介があり。すげー奴だから期待しろ、ということだったんでしょう。ルックスは期待できないなと思ったわけだが。

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これと前後してYG誌の20周年記念号の表紙を飾ったタッカン。渡米前の心境を語っている。この時点では発売日は6月25日を予定していたようだ。この記事での表記はマイク・ヴェセラとなっていた。前年度の人気投票1位になった記念のトロフィーと楯を贈られたり、ギターの紹介があったり。

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で、今度は「鋭意レコーディング 中」のような記事が出て。私服ダサいなーと当時でも思ったくらいのマイク・ヴェセーラくん写ってて(ことわっておきますが、マイクの歌は超好きです。特にLost Without Your Loveでの歌なんか絶品。)。ちょっとマズくないっすか高崎師匠?みたいに思ってた。しかし、快調にレコーディングは進んでるというような。まぁそんなこと書きますよ当然、ヴォーカリスト交代でリリースはめちゃ遅れたわけだし。

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しかし、この時のマイクの姿もどうにも冴えない。アンチの人からしたら格好の餌食になるような。友達にも「ほら、今度のヴォーカルかっこよくない?」と見せられなかったよ。歌うまいのかもしれないけど本当にだいじょうぶか?みたいな。当然ながら音を聴いてなかったのであまり期待は持てなかったのを記憶している。

しかし高崎師匠は絶好調でギターダビングに勤しんでた、みたいな記述もあり。飛行機の時間ギリギリまで粘ってやってたみたいな。

でも共同プロデューサーのロジャー・プロバートって誰やねん、プロデューサーはマックス・ノーマンじゃなかったんかい、みたいな疑問もあり。マックスはどこ?的な。

この時点でアルバムの発売日は7月25日になっていた。全国ツアーが7月2日から始まるスケジュールになってたのは当初のアルバム発売日が6月25日だったから。それにしても7月11日には武道館公演が決まってるというタイトなスケジュール。レコーディング やリハーサル、すごく慌ただしかっただろうな。

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そして樋口さんのインタビューもあったり。こっちのほうが早く出たのかな?なんせ30年前のことなので。めっちゃかっこいい、この樋口さん。もうこれ読んだ時高校生だったから影響されまくりでジャック・ダニエルズを飲んだりKOOLを吸うようになったという。樋口さんのせいだ、いかんね。あ、ちがう、高校卒業してから。

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この記事でマイクの声がマーシャルアンプみたいだとか、知ったんだっけ。へー、みたいな。東京に来てもらってカラオケでフランク・シナトラのMy Wayを歌わせたらうまかった、こいつならいけるやろと思ったというような話があり。レンジが広い云々。一応ここでも二井原さんはクビではないと言ってたり。やっぱり色々配慮したのだろう、当時は公式にはそういうことになってた。

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あとマイクの紹介を詳しめに。こちらの写真もけっしてプラスにはならないと思うんだけど、アー写がこれくらいしかなかったのだろう。例の「エニグマの最終兵器」的な文言はこちらにはないが。あれはどこで見たんだろう。ついこないだもマー師匠がインタビューで使っておられたけど。

そうそう、そういえばここから遡ってOBSESSIONの昔の記事みつけたんだった。

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いかにもゴリゴリなメタルですというかんじの。ここでも垢抜けない印象はぬぐえない。

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そして。発売日前になってようやくまともなアー写が出てきて。ここで、おっマイクけっこうカッコよくなってきたな、と。誰が書いたか、ビミョーな英語も混ざった読みにくい文章の記事だけども。

なんかハードなサウンドらしい、と期待を煽ってくれる。この時点では筆者は硬派な荒っぽい乾いたサウンドを想像していた。(どんなサウンドだ?)

が、マックスがトラックダウン中にデータが全部飛んでしまったとかなんとかでトラックダウンがやり直しとなり、発売日が7月25日の予定だったのが8月下旬に変更になった旨が書かれている。

結局、発売日が8月下旬→9月10日→9月17日とどんどんズレて、高校生だった筆者は無事発売されるのかと不安になったような覚えが。

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そうそうショーケースライブなるものを関係者向けにやってるんだよな。MZA有明で。それについての記事もあと一個どっかにあったんだが。今ちょっと手元にない。

広告見ても"9月10日発売予定"となっている。You Shook Meのシングルは予定どおり8月10日に先行というかたちで出たんだっけかな。買ったんだけど、これも今ちょっとどこ行ったか見当たらない。

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そしてツアーが始まり、武道館公演のレビューが出た。なんだか総じて厳しめの評価だったような。それというのもマイクの例のスタミナ切れが原因だろう。これもマー師匠が某誌の最新インタビューで語られていたとおり。

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そういえば、NHKのJust Pop Upに出演した時なんか、もうYou Shook Meの初っ端から「あの声」になっててヤバかったもんね。うーん、、、となったもの。観てて。早くも弱点が露呈してた。それでも2曲目のFaces In The Fireのクリアなトーンで歌う部分では声が復活してたりして。なんだかなぁ。いい声なんだけどな。

それは今回の30周年記念盤のDVDで確認できる。とは言え、この時のバックの3人の演奏が凄すぎてマイクに目が行かないんだけどね。

というわけで、めでたく発売日を迎えてちゃんと減量もしたらしい高崎師匠がカッコよくまた表紙を飾ってます。

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アルバムの評価は某誌で79点だったりして、これまた厳しめだったかな。ヴォーカルメロディがつまらない、とか書かれたりもして。クソッ!と思ったのを記憶してる。それである人を凄く嫌いになったもんなぁ。あれはひどかった。その彼は今はだいぶ広告に配慮した点数つけてるようだが。

そういうのに対してタッカンが「聴き込みが足りないんじゃないの?」とインタビューで反論するということもあったりして。なかなかバチバチやってた印象もあり。実際に現場でキレてたんだろうか。

チャート的にはオリコンはけっこうよかっんじゃないかな。正確には憶えてないけど、10位前後だったような。資料あったはずなんだが。ビルボードは残念ながらチャートインしなかったようだ。マイクは所属のATCOレーベルがめちゃめちゃプロモーションしてた、みたいにインタビューで語ってるんだけども。当時の社長は例のデレク・シュルマンで。本作を気に入って大々的にプッシュすることに乗り気だったともどこかに書いてたが。

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次の記事ではAC/DCとのツアーが観客動員No.1だったというようなことも語ってたりするインタビュー。それまでのとは違ったかんじの珍しい、いいかんじの写真が使われている。しかし、色の関係で文章が背景の写真に埋没して読みにくいのが難点。

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その次はマイクがちがったかんじで写真に収まっているもの。なんだかね。嫌いじゃないけれども。

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ちなみにだけど、一足早くソロアルバムをリリースした二井原さんの新聞記事も持ってる。

それがこちら。なぜか当時の日記にきれいに貼り付けてあった。この二井原さんカッコいい。アルバムも豪華ゲストを迎えてなかなかよかったしね。なにか静かな自信のようなものを感じた。

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で、われらがLOUDNESSはアルバムがリリースされた後も、もう一押しするために少し記事が出てる。

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こちらはTAIJIがキラーを弾く姿も写ってる。ギターもかなりの腕だったらしい。タッカンと仲良かったというのはよく知られてる。

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珍しくマイク単独で東南アジアツアーについてインタビュー受けてたり。

あと海外の雑誌の記事も1つだけだが持ってた。やっぱりあまりプロモーションされてなかったのかなぁ。

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あと海外ツアーの展望についてタッカンが朝日だったか読売だったか全国紙で語ってたり。しかしこの時アメリカツアーは実現しなかったんだよな、残念ながら。東南アジアツアーを終えて12月上旬から全米と意気込んでたのにね。素晴らしいアルバムを作ったのに実にもったいない。いろいろ状況が難しかったんだろうね。事務所の問題もあったというし。時代も転換期に差し掛かっていた。

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あとおまけ。バンドが契約問題で身動きできないまま時間が過ぎていったが、年末から正月にかけて東京ドームなどでほぼ外タレ扱いでイベント出演している。

その時の模様、状況を樋口さんが語ったもの。

映像はYouTubeで観れるが、それは4曲のみ。全曲を収録した完全版って存在してないのだろうか。このときのタッカンもカッコいい。

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「Soldier Of Fortune」関連は以上。

また折に触れ昔の記事を紹介していきたい。





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