見出し画像

今はもうない

役目を終えたロードバイクのフレーム、例えば、カーボンフレームに組み替えられた後のアルミフレームや、古い年式で、しかも古美術品的な価値もつかないメーカーやモデルのフレームを、手元にあるパーツで何とか形にして、ラフに普段使いするのが好きだ。

最新のフレームに電動コンポ、ディープリムのカーボンホイール!速いぜ!というのも楽しいが、規則性のないパーツで継ぎ接ぎの自転車を組んで乗り回す楽しみ方もプリミティブで素敵だ。

「寄せ集めて自分で作る、褒められたものでないバイク」

こういったバイクを何と呼称するのか分からなかったが、(そもそもラベリングする事と相性が悪い気がする)
どうも「Xbiking」という用語でくくられているらしい。

定義のはっきりしたピュアロードバイクとピュアマウンテンバイクの間に存在する、広大であやふやなエリアで、自由闊達に組み立てられたフランケンシュタイン的な、愛しきガラクタども。みたいなニュアンスみたい。

いいねえ。

私の「Xbiking」1台目
Cinelli EXPERIENCE


チネリは佇まいが良い

カーボンフレームにパーツを移して、フレームだけになっていたのをシングルスピード化して普段の足にしていた。

年代物すぎて最早出自がわからないバトンホイール、絶版のSRAMオムニウム、MKSのALLWAYS、フレームを割ったLOOK695の遺品のシートポスト(貰い物)と、まさに寄せ集めバイクだ。たしかGRUNGEのシングル化キットでシングル化していたように記憶している。

お行儀よくテンショナーなんて使わずに、余ったリアディレイラーをテンショナーに代用しても「Xbiking」感が出ていいのではないだろうか。

盗難されてしまって手元に無いのが残念だが、結構面白い自転車だった。せめて楽しく乗っていて欲しい。

これ、多分アルテのブレーキだな…取られるなら止まらない安物でよかった。

おわり

いいなと思ったら応援しよう!